国宝「孝恩寺観音堂」令和の大修理
孝恩寺観音堂は、本市木積(こつみ)798に所在する浄土宗寺院、孝恩寺(こうおんじ)の本堂です。創建時に釘を1本も使わずに建てられたという伝承から、地元では「釘無堂」(くぎなしどう)という名称で親しまれています。
観音堂は、奈良時代の神亀3年(726年)、僧行基(ぎょうき)が木積の地に建立したとされる深谷山観音寺のお堂として建てられた建物です。現存する建物は鎌倉時代後期の再建と考えられています。明治36年(1903年)に国の特別保護建造物に指定され、大正5年(1916年)に解体修理が行われました。その後、昭和28年(1953年)、文化財保護法により改めて国宝に指定されました。
大正5年の解体修理から100年以上の年月を重ね、経年劣化や長年の風雨により傷みが激しくなった観音堂の保存を図るため「国宝孝恩寺観音堂保存修理事業」が令和元年9月から令和4年7月にかけて行われました。
本ホームページでは、この保存修理工事を「令和の大修理」と位置付けて、工事の状況を紹介してきました。
孝恩寺観音堂と文化財収蔵庫の拝観について
国宝「孝恩寺観音堂」(本堂)につきましては、いつでも参拝いただけます(午前9時~午後5時)。
また、重要文化財の彫刻(仏像)等を収蔵する文化財収蔵庫につきましては、春と秋の彼岸の時期に10日間程度行われる「孝恩寺文化財収蔵庫 特別拝観」(2月から4月頃および9月から10月頃)で参拝いただけます。
なお、令和7年春の特別拝観は、3月20日(木曜日・祝日)から4月20日(日曜日)の土曜日・日曜日・祝日(3月29日を除く)に行われます。
特別拝観の詳細につきましては、下記のリンク先をご覧ください。

国宝孝恩寺観音堂(釘無堂)
- 保存修理工事の準備(令和元年9月から12月まで)
- 「素屋根」(すやね)の建設(令和2年1月)
- 外陣床板の解体(令和2年2月)
- 屋根瓦の解体(令和2年2月から3月まで)
- 屋根瓦の洗浄(令和2年2月から3月まで)
- 漆喰(しっくい)壁と縁(えん)板の解体(令和2年2月から3月まで)
- 【発見された資料1】室町時代の文字瓦
- 【発見された資料2】江戸時代の棟札(むなふだ)
- 耐震診断調査とその結果
- 屋根瓦の含浸(がんしん)補強(令和2年12月から令和3年3月まで)
- 屋根の木工事(令和2年12月から令和3年1月まで)
- 土居葺(どいぶ)きの設置工事(令和3年2月)
- 【孝恩寺観音堂の屋根瓦1】平安時代後期の屋根瓦
- 【孝恩寺観音堂の屋根瓦2】鎌倉時代の屋根瓦
- 【孝恩寺観音堂の屋根瓦3】室町時代の屋根瓦
- 瓦座(かわらざ)と桟木(さんぎ)の取り付け(令和3年2月)
- 軒平瓦(のきひらがわら)、平瓦(ひらがわら)の設置(令和3年3月から4月まで)
- 軒丸瓦(のきまるがわら)、丸瓦(まるがわら)の設置(令和3年4月から5月まで)
- 棟瓦の設置(令和3年6月から7月まで)
- 鬼瓦の設置(令和3年6月から7月まで)
- 観音堂外陣の床の解体および復旧(令和2年2月から令和3年7月まで)
- 漆喰壁の修理工事(令和3年3月から令和4年1月まで)
孝恩寺(特別拝観の詳細についてはこちらのリンク先をご覧ください)
地図情報
- この記事に関するお問い合わせ先
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教育部 文化財保存活用室
電話:072-433-7126
ファックス:072-433-7053
〒597-8585
大阪府貝塚市畠中1丁目17番1号 本館5階