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更新日:2016年05月09日

代表質問
 
平成28年度市政運営方針と関連諸議案に対して、3月10、11日の2日間、各会派代表の5名の議員が行いました代表質問の一部を要約してお知らせします。

 

財政運営について 

《市民ネット貝塚》籔内 留治

【問】本市の財政運営についてお尋ねします。
 次世代に負担を先送りせず、将来にわたって健全な市政運営を続けることについては、平成28年度市政運営方針の中でも述べられています。
 ここ数年の財政収支を見ると、決算ベースで実質収支は黒字を保っていますが、基金は大きく取り崩されており、平成18年に約37億円あった基金は、平成26年度には約19億円と減少しています。近年、主に取り崩している公共施設等整備基金は、平成28年度には底をつくと試算されており、今後は基金に頼った予算編成を続けることが困難になると考えます。
 将来にわたって継続的に行政運営を行うためには、健全な財政運営が不可欠であると考えますが、今後の財政運営に対していかがお考えですか。
 また、財政収支見通しでは、今後5年で約15億円の収支不足が見込まれていることから、平成28年度からは「第二次貝塚新生プラン」で歳出抑制と歳入確保に取り組むとされています。しかし、これは新規事業を全く想定していない最低限の試算であり、時代の流れと共に新しい行政課題が出てくることも考慮する必要があると考えますがいかがですか。


【答】平成23年度からの貝塚新生プランの推進により、人件費の削減など歳出の抑制に努めてきましたが、消費税増税や子育て世代への支援の充実、扶助費、医療費等の社会保障関係経費の増加など、新たな行政課題への対応もあり、現在においても基金の取崩しにより収支均衡を保っている状況にあります。
 また、新たに策定した第二次貝塚新生プランにおける財政収支見通しにおいても、何の対策も講じなければ平成28年度からの5年間で約15億円の収支不足が生じる見込みとなっています。
 このような状況の中、財政の健全化と将来世代の負担軽減のため、第二次貝塚新生プランに基づき、新たな歳入の確保を図るとともに、これまで以上に事務事業の選択と集中を進め、基金からの繰入れ及び市債の発行を可能な限り縮減するなど、歳入歳出全般にわたる財政構造改革に取り組み、今後予想される公共施設の維持・更新などの新たな行政需要にも対応できる持続可能な財政基盤の確立に努めていくことが必要であると考えています。

 

小・中学校の学習環境の改善について 

《大阪維新の会 貝塚市議会議員団》中川 剛

【問】1.中学3年生の普通教室にはエアコンが設置され、快適な学習環境が保たれています。また、中学1、2年生の普通教室のエアコン設置についても準備が進められていますが、設置するに至った経緯を教えてください。
 さらに一歩進めて、小学校へのエアコン設置についてはいかがお考えですか。
2.登下校中の子どもたちを襲う痛ましい事故が全国的に相次いでいます。喫緊の課題として、通学路の安全対策としてのグリーンベルト設置計画作成を以前に要望しましたが、進行状況はいかがですか。また、入札方法を変えるなど、通学路への早期のグリーンベルト設置に向けて新たに検討されていることはありますか。
 通学路の防犯対策として、防犯カメラの設置について、今後の設置計画を教えてください。


【答】1.中学校の教室のエアコンについては、平成22年度に進学を控えた中学3年生に、よりよい環境のもと勉学に励むことができるようにとの考えから設置しました。平成29年度入試から、府内公立高校に提出する内申書の対象学年が中学3年生だけではなく、中学1、2年生も対象となることから、教育環境の改善が必要と考え、中学1、2年生の普通教室と少人数指導のための教室等の計71教室にエアコンを設置したいと考えており、平成28年9月から使用できるよう準備を進めているところです。
 小学校についても、エアコン設置の必要性は認識していますが、まずは中学校への設置を進め、その後、設置に向けて検討していきます。
2.平成27年度の通学路におけるグリーンベルト設置状況については、8カ所で延長約2400メートルとなる見込みです。今後も順次グリーンベルトの設置に努めていきます。また、平成28年度より単価契約方式を導入する予定で、これにより工事期間を短縮することが可能となります。
 通学路における防犯カメラの設置については、市内全小学校の校門周辺に、各校2台ずつ計22台を設置する予定です。また、主要4駅に20台の設置を予定しています。防犯カメラの設置にあたっては、取付場所や撮影方向について、貝塚警察署の助言を受けながら進めていきたいと考えています。

 

市立貝塚病院について 

《自由市民》田畑 庄司

【問】現在の市立貝塚病院は平成8年に建て替えられ、今年で20年になります。この間、地域住民の医療を守る診療の充実に努められてきたと思います。近年は入院患者数や外来患者数も増え、各診療科の待合で診察を待つ患者も増えていると仄聞しています。そのような中、患者サービスのあり方について2点お尋ねします。
1.外来診療科において、患者の診察の順番を示す番号表示板を設置していますが、診療科によっては利用していないところがあります。各診療科や医師の考えもあると思いますが、患者の立場を考えて、診察の順番や待ち時間を把握する手立てとしてどのように対応されているのか教えてください。
2.駐車場については、以前から特定の曜日や雨の日などは、南海本線の踏切を越える辺りまで渋滞するなど、周辺の市民にも迷惑となっているところです。この駐車場への車の出入りの誘導などのため、警備員が配置されていますが、精算機があるので、料金支払いのための警備員は不要だと考えますが、いかがですか。
 また、以前に立体駐車場にしてはどうかと質問しましたが、いかがお考えですか。


【答】1.市立貝塚病院の外来診療では、診療科によって番号表示板の活用方法が違い、患者にはわかりづらいところがあると思います。診療科の特性により、診察前の検査が必要な科など運用が異なるため、現在の活用方法になっており、病院全体で同様の番号表示板活用は難しいところです。しかし、今後もより患者にわかりやすいような周知を図り、各診療科において創意工夫をしていきたいと考えています。また、次回電子カルテの更新時には、この番号表示システムについても、検討課題のひとつとしていきたいと考えています。
2.市立貝塚病院の駐車場の警備員については、混雑緩和のため、速やかな空きスペースへの案内や誘導、障害者を含めた利用者の利便性を図るために配置しています。今後は発券機、精算機の更新時に警備員の配置見直しについて検討していきたいと考えています。
 また、もし資金繰りがつくようなことがあれば、立体駐車場も混雑緩和のひとつの方法として検討していきたいと考えています。

 

水間鉄道の今後について 

《公明党議員団》中山 敏数

【問】水間鉄道は90周年を迎えましたが、以前に経営危機に陥り、会社更生法を申請後、現在は(株)グルメ杵屋のもとで経営再建しています。地域の足として、水間鉄道の安全運行を保持するために支援することについては支持し、地域の鉄道を守っていきたいと強く思っているところです。施設の老朽化に伴う更新費用や安全対策など、莫大な費用がかかることが予想されますが、どのように支援を行う予定ですか。
 また、考えたくはありませんが最悪のことも想定し、水間鉄道に代わる代替交通として、BRT(バス高速輸送システム)について、茨城県日立市に視察に行ってきました。初期投資は大きいかもしれませんが、将来のコストを考えると研究する価値はあると考えますがいかがですか。


【答】水間鉄道への支援については、変電所設備の更新、架線の張替え、分岐器の更新、新型踏切への交換等の支援をしており、安全水準は格段に向上したと認識しています。今後は、事業者が自らの経営責任において、どのように再建するのか、その方向を見定めてから、市としてどのように支援ができるのかを検討していきたいと考えています。
 BRT(バス高速輸送システム)については、茨城県日立市や同県石岡市を始め、東日本大震災で被害を受けた宮城県気仙沼市や岩手県大船渡市等において、廃線となった鉄道の線路敷を路線バスの専用道路として整備し、運行していることは承知しています。鉄道のように線路やまくら木、踏切、自動列車停止装置等の設備が不要で、低コストでの運行が可能であり、また一般道路の渋滞の影響を受けにくく、鉄道に準じた定時運行が可能です。しかし、1便当たりの旅客数は、一般的な路線バス1台で最大58人、水間鉄道の1編成で最大250人となっており、輸送能力では鉄道のほうが優れています。現在、水間鉄道のラッシュ時の旅客数は1時間当たり最大約600人です。また、年間旅客数も平成25年度の約186万人で底を打ち、平成26年度は約190万人と8年ぶりに増加に転じ、さらに平成27年度も同等以上の旅客数が見込まれる状況にあること等も踏まえ、これまでどおり鉄道の存続が望ましいと認識しています。しかし、BRTについても有効な方策のひとつであると認識しており、今後研究していきたいと考えています。

 

人権行政の推進について 

《新政クラブ》南野 敬介

【問】人権行政の推進については、「人権」感覚を身に着けていなければ行政を円滑に進められないといっても過言ではないと思います。
 「人権」と一言でいっても様々なことがあげられ、どれも重要な課題であると思いますが、その中で平成25年に制定され、平成28年4月から施行される「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」いわゆる「障害者差別解消法」について質問します。
 この法律の主な内容として、
1.障害を理由に差別的扱いや権利侵害をしてはいけない
2.社会的障壁を取り除くための合理的な配慮をする
3.国は差別や権利侵害を防止するための啓発や知識を広めるための取組みを行わなければならないとされています。
 すなわち、障害があってもなくても、誰もが分けへだてなくお互いに尊重して暮らし、勉強し、働くことができるように差別を解消して、誰もが安心して暮らせる社会の実現を目的にしています。
 市政運営方針の中で、「関係機関・団体などと情報を共有しながら、適切な対応に努めてまいります」とありますが、具体的にどのような取組みをされるのかお聞かせください。
 また、差別をなくす取組みとして、自治体での条例づくりなども課題となっていますが、条例制定の考えはあるのかお尋ねします。


【答】障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律では、障害者に対する支援が効果的かつ円滑に実施されるよう、関係機関により構成される「地域協議会」を組織できるとされています。
 本市においても、市内の各障害者団体を含め、福祉、教育、医療、事業者などの関係機関により協議会を組織し、障害者の社会参加の妨げとなる情報を共有することにより、障壁を取り除くための合理的配慮に努めていきます。
 また、大阪府では、平成28年4月1日の施行に向けて(仮称)「大阪府障害を理由とする差別の解消の推進に関する条例」が現在府議会において審議されています。
 この条例では、正当な理由なくあっせん案に従わない悪質な事業者に対する勧告や公表など、障害者差別解消法で明確に規定されていない部分を補完するとしていることから、本市での条例制定については、法や府条例の運用状況を見極めた上で考えていきます。

 

代表質問項目  

【大阪維新の会 貝塚市議会議員団】
▼若年女性の定住促進について▼マイナンバーカードの今後の利活用方針について▼岸和田市貝塚市クリーンセンターの今後の活用方針について▼消防の広域化について▼投票率について▼庁舎の建替え、耐震化を含む方向性について▼貝塚市のシティーセールスについて▼水間鉄道の今後の活用方針について▼公会計制度の今後の方針について▼インバウンド事業の取組みについて

【新政クラブ】
▼第二次新生プランについて▼水間鉄道駅名のネーミングライツ(命名権)の導入について▼公営住宅の今後について▼上水道整備について▼旧清掃工場跡地利活用について▼空き家・空き地対策について▼千石荘病院等跡地整備事業について▼認知症施策について▼自主防災組織の活動支援策について▼薬物防止教育について▼スポーツのまち貝塚の創造に向けて

【自由市民】
▼まち・ひと・しごと創生総合戦略について▼FM(ファシリティマネジメント)について▼都市計画道路泉州山手線について▼住環境の整備について▼汚水事業について▼生活保護の実施体制整備について▼広域消防とその進捗状況について▼交通専従員について▼二色グラウンドの整備について▼ビーチランについて

【市民ネット貝塚】
▼水間鉄道の支援について▼都市計画道路泉州山手線について▼市営住宅の建替え等について▼公共下水道の整備について▼せんごくの杜整備事業について▼地域包括ケアシステムの構築について▼子ども・子育て支援について▼国民健康保険事業について▼防災対策について▼学校、家庭及び地域の連携について▼ふるさと納税の拡充について

【公明党議員団】
▼国土強靭化地域計画の策定に向けた市町村の取組みについて▼せんごくの杜開発の今後について▼各種がん検診受診率向上について▼子育て支援について▼女性が輝くまちづくりについて▼高齢者社会に対応する地域づくりについて▼障がい者対策について▼防災対策について▼本市の農業振興策について▼本市の受動喫煙防止対策について▼行財政改革について▼教育環境の整備について

 

提出案件と議決結果 

 平成28年第1回定例会に提出された主な案件と議決結果は、次のとおりです。

《条例》
▼職員給与条例等の一部改正の件……可決
▼市議会議員の議員報酬、費用弁償等に関する条例の一部改正の件……可決
  [(反対討論)牛尾・中川]
▼防災会議条例の一部改正の件……可決
▼行政不服審査法施行条例制定の件……可決
▼行政不服審査法の施行に伴う関係条例の整備に関する条例制定の件……可決
▼組織条例の一部改正の件……可決
▼職員定数条例及び市議会等の要求により出頭した者等に対する費用弁償条例の一部改正の件……可決
▼特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償に関する条例の一部改正の件……可決
▼職員の退職管理に関する条例制定の件……可決
▼地方公務員法及び地方独立行政法人法の一部を改正する法律の施行等に伴う関係条例の整備に関する条例制定の件……可決
▼議会の議員その他非常勤の職員の公務災害補償等に関する条例の一部改正の件……可決
▼国民健康保険条例の一部改正の件……可決
▼介護保険条例の一部改正の件……可決
▼指定地域密着型サービス事業者の指定に関する基準並びに指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準を定める条例の一部改正の件……可決
▼環境保全条例の一部改正の件……可決
▼市立東共同浴場条例制定の件……可決
▼市立子育て支援センター条例の一部改正の件……可決
▼放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める条例及び家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部改正の件……可決
▼火災予防条例の一部改正の件……可決
▼市議会委員会条例の一部改正の件……可決
▼基金条例の一部改正の件……可決

《予算》
▼平成27年度一般会計補正予算(第7号)の件……可決
▼平成27年度一般会計補正予算(第8号)の件……可決
▼平成27年度国民健康保険事業特別会計補正予算(第3号)の件……可決
▼平成28年度一般会計予算の件……可決
▼平成28年度国民健康保険事業特別会計予算の件……可決
▼平成28年度下水道特別会計予算の件……可決
▼平成28年度財産区特別会計予算の件……可決
▼平成28年度介護保険事業特別会計予算の件……可決
▼平成28年度後期高齢者医療事業特別会計予算の件……可決
▼平成28年度水道事業会計予算の件……可決
▼平成28年度病院事業会計予算の件……可決

《人事》
▼農業委員会委員推薦の件(2件)……可決

《意見書》
▼難病対策の充実に関する意見書の件……可決
▼地方公会計の整備促進に係る意見書の件……可決

《その他》
▼債権の放棄について議決を求める件……可決
▼財産の交換について議決を求める件……可決
▼貝塚市と泉佐野市との間の公共下水道事業の事務委託に関する協議について議決を求める件……可決
▼住居表示を実施する件……可決
▼損害賠償の額を決定する件(2件)……可決

 

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