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代表質問
平成24年度市政運営方針と関連諸議案に対して、3月14、15日の2日間、各会派代表の5名の議員が行いました代表質問の一部を要約してお知らせします。
環境にやさしい交通手段自転車安全利用の確立に向けて
《新政クラブ》南野 敬介
【問】貝塚市内の昨年1月~11月までの交通事故負傷者数は735人で、自動車事故が61.8%、自転車による事故は17.3%と2番目に多くなりました。近年、環境にやさしい交通手段として自転車が見直され、健康志向の高まりを背景に利用者が増えています。2月広報の「自転車安全利用5則を守ろう!」で、
(1)自転車は車道が原則。歩道は13歳未満の子どもや70歳以上の高齢者は例外で可
(2)車道は左側を通行
(3)歩道は歩行者優先で車道寄りを徐行
(4)安全ルールを守る
(5)子どもはヘルメットを着用
とあります。
私自身も自転車をよく利用しますが、これらのルールは案外知れ渡っていないものであります。またどこを走行すれば良いのかもわかりづらい状況です。例えば市役所周辺の歩道は自転車が通れるのでしょうか。昨今の新聞報道などで、自転車の取締まりが報道されてから私も気付いたのですが、市役所周りの歩道は「自転車通行可」なのです。しかし、標識も非常にわかりにくく、通行可能範囲もわかりにくい現状があります。そこで以下3点について市の考えをお尋ねします。
(1)市内の自転車専用レーンを確保した路線・場所の実数と歩車道分離が確立されている路線数について
(2)自転車通行可能歩道の標識の現状をどのように認識されているのか、また今後の方向について
(3)現行の外側線幅の根拠と狭い道路での歩行者の安全歩行と自転車・バイクの安全走行確保について
【答】(1)現在、貝塚市には自転車専用レーンを確保した路線はなく、歩車道分離が確立されている路線は、市内全域で116路線あります。自転車通行可能歩道は、国道・府道・市道合わせて20路線、38.67キロメートル指定されています。
(2)標識は、路線の起終点と交差点などの中間点に設置されていますがわかりにくいとの指摘があり、今後、設置場所などについて改善に向けて警察と協議してまいります。 (3)外側線の根拠は、道路交通法が適用されるため、警察と協議を行い道路幅員に余裕がある場合に外側線を設置し、道路に路側帯を設けて歩行者の安全な通行を確保しています。狭い道路での歩行者の安全確保については、今後も路側帯にグリーンベルトの設置を行い、安全対策に取り組んでまいります。また、自転車・バイクの安全走行確保については、生活道路に通行帯を設置することは困難なので、様々な交通安全啓発の取組みの中でルールの遵守とマナーの向上を徹底してまいります。
小中一貫教育と幼保一元化について
《自由市民》食野 雅由
【問】本市における小中一貫教育は、平成24年度予算で調査費の計上があります。我が会派の政務調査を踏まえ、過去この問題に対し質問、提案をその機会ごとに行ってまいりました。この予算計上は、我々の今までの取組みが評価され、これに繋がったと感じております。特に、全国でも最も先進されている広島県呉市での政務調査は、我々の持っている常識の範囲を超えたものでありました。その中身は指導方法として4・3・2方式を実施しており、大きな成果を上げていること。また、施設一体型と分離型の両方を同時に実施していることに、大変驚きました。本市では実施計画の調査にあたって、どのような方向性を持っているのかお聞かせ下さい。
その中で本市の場合、現在中央小学校が第一中学校と第二中学校に分かれて進学します。施設一体型でないこのような特異なケースの対応を、どのようにするのかもあわせてお尋ねします。
それに加え、小中一貫教育を進めるにあたって、将来的には、幼稚園と保育所の一元化についても議論をする必要性があると思いますが、これについてもどのようなお考えをお持ちかお尋ねします。
【答】本市では、長年にわたり小中連携を行い、子どもたちが、中学にスムーズに進学できるよう取組みを進めてきました。4・3・2制の教育システムについては、小学校の学級担任制と中学校の教科担任制の違いが子どもたちの発達に合わないということで、小学校5・6年生と中学1年生を中学年として、全国の小中一貫校で取り入れているシステムです。思春期の低年齢化に対応する取組みとして、大変有効であると認識しております。貝塚市では、小中一貫教育推進委員会を立ち上げ、今までの小中連携の実践を共通認識し、小中一貫の考え方を貝塚全体に提示していきたいと考えております。その後、1小1中である第五中学校区をモデル校区として可能な取組みを研究していきたいと考えています。 なお、中央小学校の問題はこれまでも地域教育コミュニティが崩れるという指摘もあり、校区の区切りを緩和するという取組みも行ってきましたが、今後の開発計画なども勘案しながら着手しなければと考えています。
幼保一元化については、平成24年3月2日、国において平成27年度創設を柱とする新たな子育て施策「子ども・子育て新システム」の関連法案が決定され「総合こども園」が具体化に向けて動き出したところです。これを踏まえ、本市の幼児教育及び保育のあり方を情報収集しながら、研究してまいります。
千石荘跡地の活用について
《新拓進クラブ》籔内 留治
【問】国立千石荘病院跡地などを含む36万平方メートルは広大な敷地であることから、今後の貝塚市のまちづくりの明暗を分けることになると言っても過言ではありません。また、市民、特に近隣地元住民の関心も高いことから、より市民に理解の得られるよう、また本市全体のよりよいまちづくりに寄与できるような利活用計画を強く望むところです。 昨年11月に取得以来まもなく半年が経過し、その利活用の現状とこれからの予定についてお尋ねします。
また、跡地には、校舎やグラウンドなど現在でも使用可能な施設がそのまま残されています。特に旧養護学校には、敷地北側と校舎の中庭とに二つのグラウンドがあり、今でも各種スポーツの練習などに十分使用可能なものです。本市では、スポーツチームなどの団体が練習場所の確保に苦労しているという話をよく聞きますが、これらのグラウンドの使用を認めることはできないでしょうか。
むろん跡地全体の具体的な利活用計画が進むにあたり、そのことが足かせになってはなりませんが、暫定的に保全管理を条件に付すなどして使用を許可することはいかがですか。昨今の財政状況を見ても、あれだけの土地全ての利活用計画が具体化するには相応の時間が必要であると予測されます。その間、保全管理にも費用がかかることを考慮しますと、相互に好都合であると考えますがいかがでしょうか。
【答】昨年取得した国立千石荘病院等の跡地の利活用については、昨年12月に利活用検討委員会と、その下部組織としてのワーキンググループもあわせて立ち上げ、区域全体を教育・防災・公園などのゾーン、医療・健康などのゾーン、歴史・自然・公園のゾーン、自然・環境・福祉などの四つのゾーンとする案をもって検討を行っています。また利活用計画については、平成24年度半ばを目途に専門家による具体のプランニングについてコンサルタント委託を考えており、プロポーザル方式による提案募集なども検討中です。
郊外保育所とピクニックセンター跡を主として草刈りをはじめ簡単な整備を行い、平成24年度末までには一部広場として暫定開放していきたいと考えております。
千石荘病院等跡地の既存施設などの市民への一部暫定的な利用については、基本的には全体の利活用計画において、計画全体のバランスを考えながら、施設の規模及び使用目的・期間等を勘案し、暫定的、限定的になりますが利用に供することができるかどうか、検討してまいります。
入札時談合の再発防止と入札制度の改善について
《日本共産党議員団》田崎 妙子
【問】本年2月、貝塚市発注の第二中学校耐震補強工事の入札時の談合事件が明らかになり、橋本建設社長が逮捕されるに至った。談合自体は指名した業者間の問題であるが、報道された疑惑や入札制度の在り方については、全容の解明が求められる。
逮捕された業者は平成18年には建築のBランクだったのが、Aランク扱いとして建築工事に指名された背景や理由、庁内手続の有効性、実績の評価など、新聞報道以上の確かな情報を議員は持っていない。市民から信託を得、説明責任を持つ議会に対して、明快な説明が求められる。
そこで、経緯の説明及び談合の再発防止のための市の取組み、事件終結後に市広報を活用した市民への説明責任及び入札制度の改善について、市として積極的な見直しの考えはいかがか。
【答】お尋ねの建築工事の入札については、平成21年5月21日に希望型建築Aランク工事として執行しましたが、当該建設会社社長がこの工事の入札に関する談合容疑で平成24年2月18日に逮捕されたことにより、同22日付で2年間の指名停止処分を行ったところです。 当該建設会社がAランクに昇格したのは、平成20年7月1日付で、その際の昇格要件は貝塚市建設工事指名業者選定要綱により、昇格前の在級期間が2年以上あること、昇格する前年度及び前々年度に事業実績を有していることなどで、当該建設会社は要件を満たし、さらに大阪府が評価した総合評定値などをもとに算出した総合数値が一定の点数以上でした。昇格の際の事業実績としては津田小学校の校舎増築工事に伴う建築工事落札、契約を実績とみなしました。この工事は建築Aランクの物件でしたが、参加できる建築Aランクの市内業者数は3社と少なく、入札の競争性を高めるため条件をつけBランク業者も入札参加可としました。
次に、談合防止及び入札制度の改善については、最低制限価格の事前公表、工事発注見通し・ランク別格付けの公表、希望型指名競争入札の導入など数次にわたって行っており、平成22年度以降の工事関係の入札は、くじ引きで落札されていて談合はないと認識しています。さらに、平成24年4月より、再度最低制限価格の算出方法を「中央公共工事契約制度運用連絡協議会23年モデル」に見直すなど、今後においても大阪府の入札制度などを参考に、改善してまいります。
なお、この談合事件に関しまして市職員の関与は全くないものと認識しております。 入札方法の改善などいろいろな場を通じての広報を鋭意検討したいと考えております。
環境対策について
《公明党議員団》中山 敏数
【問】環境対策について、まず1点目にごみのポイ捨て及び犬の糞放置防止条例について。本市は、市民が健康で文化的な生活を営むことができる住みよいまちづくりを目指す観点から、環境保全条例が制定されていますが、市内のあちこちに見られる犬の糞やポイ捨てされたごみは、減る様子は見られません。このような状況を改善するため、近年、ポイ捨て防止条例を制定する自治体が増えています。必要な事項を定め、安全で快適な生活環境の実現に努めるとともに、市民一人ひとりのモラル・マナーの向上を図り、快適で美しいまちづくりに資することを目的としています。本市も、ごみのポイ捨て及び犬の糞放置防止条例を制定すべきと考えますがいかがか。
2点目として、防犯灯のLED化について。防犯灯をLED化するメリットは、省エネによる電気料金削減と二酸化炭素の削減、また長寿命のため維持管理費が削減できる、紫外線が出ないので虫が集まりにくいなどがあります。デメリットとしては、設置費用が高額ということですが、今、日本では地球温暖化防止に向けてLED化の取組みが急速に進み、昨年関西電力は防犯灯の料金設定を改定したので、LEDに換えると電気代も安くなるのではないでしょうか。本市も市内すべての防犯灯に、LEDの導入を図るべきではないかと考えますがいかがか。
【答】1点目のごみのポイ捨て対策は、個人のモラル・マナーの問題であることから、毎年6月の広報で啓発しています。また、環境教育の観点からも、カンカンピックアップ運動を実施し啓発看板を設置していただいており、中学生健全育成清掃活動も実施しています。罰則規定のある条例を作る前に、モラル・マナーの向上をより一層徹底するため啓発活動を精力的に進めていく考えです。犬の糞の後始末については、狂犬病予防注射時などにパンフレットを配付し、飼い方のマナーについて啓発を行ったり、貝塚市環境保全条例の内容を明記したお知らせを作成し町会ごとに回覧をお願いしています。なお、犬の糞放置の禁止についての条例制定は考えていませんが、今後もマナーについて啓発に努めてまいります。
2点目の防犯灯については、維持管理を町会などで行っており、市では電気料金の半額を助成しています。LEDは、まだまだ高価であり、防犯灯設備そのものを交換する必要もあり、町会などが独自に器具を交換する場合には大きな負担が生じます。一部電気メーカーではリースも可能であるということから、総合的に検討してまいります。また、防犯灯の新設についてはLED化を図っていきたいと考えております。
代表質問項目
【日本共産党議員団】
▼市政運営について▼リフォーム助成について▼市内循環バスの充実と無料パスの検討について▼子育て支援について▼命と健康を守る国民健康保険制度の拡充について▼介護保険制度について▼後期高齢者医療制度の充実について▼水道事業の充実について▼防災・安全のまちづくりと東日本大震災支援について
【新政クラブ】
▼行財政改革について▼住居表示について▼旧清掃工場の撤去の進捗状況について▼JR東貝塚駅のバリアフリー化及び利便性の向上について▼省エネルギー対策について▼千石荘跡地について▼高齢者の孤立化を防ぐ地域づくりについて▼国民健康保険証の個人カード化について▼人権行政の推進について▼災害に備えた自主防災リーダーの配置と養成について▼学校教育について▼市制70周年事業について▼観光振興について
【新拓進クラブ】
▼防災対策の強化について▼子育て支援について▼情報通信基盤の活用について(SNSの活用)▼障がい者虐待の未然防止や早期発見などの体制整備について▼公共交通システムの今後の見直しなどについて▼水道事業について
【公明党議員団】
▼防災対策について▼少子化対策について▼児童福祉について▼高齢者への肺炎球菌ワクチン接種の助成について▼学校教育について▼「は~もに~ばす」について▼行財政改革について
【自由市民】
▼権限移譲について▼千石荘跡地について▼熊取町との飛び地について▼水間鉄道について▼都市計画道路の見直しについて▼市営住宅の再編について▼保育所の民営化について▼広域消防について▼セーフティサポート隊について▼学校給食について▼図書館の電子書籍の導入について▼市制70周年について
提出案件と議決結果
平成24年第1回定例会に提出された主な案件と議決結果は、次のとおりです。
《条 例》
▼貝塚市の環境整備と活性化をめざし、住みよいまちを作るための条例制定の件……可決
(反対討論)阪口勇・竹下
(賛成者)阪口芳弘・谷口・中山・北尾・真利・松波・南野・田畑・田中・池尻・食野
(反対者)竹下・明石・田崎・川岸
(退席者)南・平岩・阪口勇・籔内
▼市議会政務調査費の交付に関する条例の一部改正の件……可決
(反対討論)川岸・田崎
(賛成者)阪口芳弘・南・阪口勇・谷口・中山・北尾・真利・松波・南野・田畑・田中・池尻・食野
(反対者)竹下・明石・田崎・川岸
(退席者)平岩・籔内
▼組織条例の一部改正の件…………………………………可決
▼特別会計条例の一部改正の件……………………………可決
▼基金条例の一部を改正する条例の一部改正の件………可決
▼職員定数条例等の一部改正の件…………………………可決
▼職員給与条例の一部改正の件……………………………可決
▼産業集積拠点における企業立地の促進に関する条例の一部改正の件……可決
▼商工業振興条例制定の件…………………………………可決
▼市税条例の一部改正の件…………………………………可決
▼手数料条例の一部改正の件………………………………可決
▼介護保険条例の一部改正の件……………………………可決
▼市立と畜場条例を廃止する条例制定の件………………可決
▼墓地、埋葬等に関する条例制定の件……………………可決
▼市立公民館条例の一部改正の件…………………………可決
▼シェルシアター条例制定の件……………………………可決
▼乳幼児等の医療費の助成に関する条例の一部改正の件……可決
▼ひとり親家庭の医療費の助成に関する条例の一部改正の件……可決
▼火災予防条例の一部改正の件……………………………可決
▼病院事業の設置等に関する条例の一部改正の件………可決
▼市議会会議規則の一部改正の件…………………………可決
▼市議会委員会条例の一部改正の件………………………可決
《予 算》
▼平成23年度一般会計補正予算(第5号)の件……………可決
▼平成23年度介護保険事業特別会計補正予算(第2号)の件……可決
▼平成23年度水道事業会計補正予算(第2号)の件………可決
▼平成23年度下水道特別会計補正予算(第1号)の件……可決
▼平成24年度一般会計予算の件……………………………可決
▼平成24年度国民健康保険事業特別会計予算の件………可決
▼平成24年度下水道特別会計予算の件……………………可決
▼平成24年度財産区特別会計予算の件……………………可決
▼平成24年度介護保険事業特別会計予算の件……………可決
▼平成24年度後期高齢者医療事業特別会計予算の件……可決
▼平成24年度水道事業会計予算の件………………………可決
▼平成24年度病院事業会計予算の件………………………可決
《意見書》
▼意見書2件が提出され全件可決(内容等は4面参照)
《その他》
▼広域事業者指導課の共同設置に関する協議について議決を求める件……可決
▼債権の放棄について議決を求める件……………………可決
▼市立南小学校校舎耐震補強改修工事に伴う建築工事の工事請負契約を締結する件……可決
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更新日:2012年05月09日