自然生態園
1997年に「自然生態園をつくる会」が発足し、市民の森の一画において、4月にクワいれ式を行い、その年の12月に「トンボの池」の工事が完成しました。続いて、「ドングリの森」、「バッタの原っぱ」、「海辺の植物ブロック」が、本市の自然生態系(ため池、雑木林、草むら、砂浜)をモデルにしてつくられました。広さは約700平方メートルあります。
人力で池を掘りました(1997年)
貝塚産の石で護岸をつくりました(1997年)
トンボの池
1997年完成。人力のみで土を掘って、底を粘土で固めてつくりました。周囲の石積みと杭は貝塚産、岸辺に植えたアンペライ、ヨシ、カサスゲ、コガマなども貝塚産です。雨水のみで維持しています。
バッタの原っぱ
1999年完成。地下には、雨水を貯めるタンクがあり、トンボの池へ補水できます。ススキは貝塚市大川産です。10月(2020年までは9月)に実施するバッタ調べの行事では、これまでに21種のバッタ目昆虫が確認されています。
ドングリの森
1998年完成。トンボの池で掘った土で、「山」を盛り上げました。水間公園で拾ったドングリから育てたクヌギ、コナラ、アベマキ、クリが主な構成樹種で、高さ9mを超えるまでに育っている木もあります。萌芽更新(ほうがこうしん=伐採による間引きと新芽の育成)により林内環境の改善をはかっています。
海辺の植物ブロック
1999年完成。二色の浜から砂とハマヒルガオ、ハマボウフウ、ハマゴウなどを移植しました。コマツヨイグサ、コメツブウマゴヤシ、オランダミミナグサなどの外来種は、自然生態園作業日に草抜き作業を行っています。
トンボの池
バッタの原っぱ
ドングリの森
海辺の植物ブロック
トンボの池ができるまで(自然遊学館わくわくクラブ) (PDFファイル: 842.6KB)
自然生態園作業
毎月1回(第2土曜日もしくは第2日曜日)、自然遊学館わくわくクラブのメンバーが中心になって、一般参加者の方々と一緒に、生きものしらべや、池そうじ、草ぬきなど管理維持を行なっています。(1月と8月は休みです)
工事と維持管理については、「水道水を使わない」、「機械を使わない」、「池の底にシートを使わない」、「貝塚産以外の材料は使わない」、の4つの「ない」をモットーにしています。(* 草刈りに関しては、現在は、刈り払い機も使用しています)
トンボの池しらべ
バッタしらべ
「トンボの池」で確認されたトンボ
クロスジギンヤンマの羽化(2008年4月14日)
トンボの池に生息するヤゴの種数や個体数は、その時々の他の生きものの影響を受け変遷してきましたが、アオイトトンボ、ギンヤンマ、クロスジギンヤンマ、シオカラトンボ、アカネ類などは継続して確認されています。トンボ類やバッタ類をはじめ、造成地の生態系復元の基礎的資料が蓄積され、環境学習の場としても利用されています。
2017年12月までに「トンボの池」で確認されたトンボは、以下の25種です。
アオイトトンボ科 3種
アオイトトンボ、オオアオイトトンボ、ホソミオツネントンボ
イトトンボ科 2種
アオモンイトトンボ、アジアイトトンボ
ヤンマ科 3種
マルタンヤンマ、ギンヤンマ、クロスジギンヤンマ
トンボ科 17種
ハラビロトンボ、ヨツボシトンボ、シオカラトンボ、オオシオカラトンボ、ショウジョウトンボ、ナツアカネ、アキアカネ、タイリクアカネ、マイコアカネ、マユタテアカネ、リスアカネ、ノシメトンボ、コノシメトンボ、チョウトンボ、ハネビロトンボ、コシアキトンボ、ウスバキトンボ
市民の森
市民の森
市民の森 (左奥が自然遊学館、右奥がシェルシアター)
二色の浜環境整備事業として、二色パークタウンと産業団地の埋立工事は1978年より始まり、1990年に埋立が完了しました。近隣公園として「市民の森」(約2.6ヘクタール)と「自然遊学館」がオープンしたのは1993年10月です。それ以来、植栽された樹々もしだいに大きくなり、園内の緑も濃さを増してきました。また、市民の森公園の一画には、自然生態園という貝塚市の自然を復元したビオトープがつくられ、維持管理されています。
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大阪府貝塚市二色3丁目26-1 自然遊学館
更新日:2022年05月02日