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飼育展示

更新日:2025年09月01日

大阪湾や貝塚市にすむ身近な生きものを、常時70種以上、飼育展示しています。

海水魚

メジナ。メジナ科。全長60cmほどに成長します。左右に平たい体型です。体色は青みがかった濃い灰色です。雑食性で、傾向としては、夏に甲殻類やゴカイなどの小動物を食べ、冬に海藻を食べます。大阪湾ではグレと呼ばれています。画像は、水槽内を左側に向かって泳いでいる1個体を撮影したものです。

メジナ(グレ)

クロダイ。タイ科。全長70cmほどに成長します。左右に平たい体型です。成魚は光沢のある灰色で、不明瞭な横縞が5本ほど入ります。鰭は黒っぽい色になります。成長の途中で、オスからメスに性転換します。肉食性の強い雑食で、他の小魚、甲殻類、ゴカイなどのほか、海藻も食べます。大阪湾ではチヌと呼ばれています。画像は、水槽内を左側に向かって泳いでいる1個体を撮影したものです。

クロダイ(チヌ)

ハタンポの写真です。体長約14cmで、鱗が2層になっており、表面の鱗は大きくはがれやすいくなっています。夜行性で、数千匹の大きな群れを作ることがあります。

ハタンポ

サザナミフグの写真です。成魚の全長は約45cm。背面には白斑があり、腹面にはさざ波のような縦帯があります。おもに琉球列島周辺に生息し、黒潮によって運ばれてくる幼魚が太平洋沿岸で見られます。

サザナミフグ


大阪湾にすむメジナ、クロダイ、コトヒキ、シマイサキ、オヤビッチャなどの海水魚を飼育展示しています。また、二色の浜の離岸堤で採集したハタンポやサザナミフグなども調査とともに展示しています。

淡水魚

カワムツ。コイ科。淡水魚。全長15cm前後。背中側は褐色です。頭から尾にかけての側面に1本の太い縦の黒帯が入ります。腹側は銀白色です。川の上流域から中流域にかけて生息します。雑食性で、昆虫や藻類などを食べます。画像は水槽内を撮影したもので、腹側に紅色の婚姻色が出た1個体のオスの成魚が写っていて、その周りにも他のカワムツやオイカワの一部も写っています。

カワムツ

オイカワ。コイ科。淡水魚。全長15cm前後。背中側はくすんだ青色で、側面から腹側にかけては銀白色です。側面に薄いピンク色の横縞の斑紋が数本入ります。頭から尾までを軸とすると横縞ですが、泳いでいる姿から見ると、縦筋に見えます。川の中流域から下流域にかけて生息します。雑食性で、昆虫や藻類を食べます。画像は、水槽の中の1個体を横から撮影したもので、左向きです。

オイカワ

ウナギ。ウナギ科。最大で130cmほどになります。とても細長い体形で、背側は灰色で、腹側は白色です。胸びれが退化し、体の後半部で、背びれ、尾ひれ、臀びれが融合します。成魚は川に生息します。肉食性で、甲殻類、水生昆虫、カエル、小魚などを食べます。画像は、水槽内の1個体の成魚の頭付近を撮影したもので、右向きです。

ウナギ

ゴクラクハゼ。ハゼ科。全長10cm程度。体色は淡褐色で、側面に黒斑があります。全身に青い斑点があるのが特徴です。川の下流域から汽水域にかけて生息します。雑食性で、主に水生昆虫や甲殻類を食べ、付着藻類を食べることもあります。画像は、水槽内の石の上にいる1個体を横から撮影したもので、左向きです。

ゴクラクハゼ


貝塚市内の川や池で採集されたカワムツ、オイカワ、ウナギ、ゴクラクハゼ、ボウズハゼ、メダカ、カワアナゴ、タウナギなどの淡水魚を飼育展示しています。
 

両生爬虫類

アマガエル。アマガエル科。無尾類。体長20~45mm。体表はなめらかで緑色がほとんどですが、周囲の環境に合わせて灰褐色まで、体色を変えることができます。吸盤が発達し、陸上生活に適しているため、生息場所の範囲は広いです。繁殖期は春から秋まで。画像は、葉に止まっている1個体を撮影したもので、右奥を向いています。。

アマガエル

アカハライモリ。イモリ科。有尾類。体長70~130mm。背面は黒色か黒褐色で、腹面は赤色の地色に黒色の模様が入ります。池や水田に生息し、春の繁殖期にはオスの体表が青色の婚姻色を帯びます。画像は、水槽内にいる1個体を横から撮影したもので、左向きです。

アカハライモリ

ニホンヤモリの写真です。本種もニホントカゲと同様に尾を自切することがあります。ガラス面などにも張り付いて移動できます。

ニホンヤモリ

スッポンの写真です。成長すると全長は40cm近くになります。他のカメと異なり、甲羅はやわらかくて、鼻と首が長いのが特徴です。臆病で神経質な性質で、防御のためにかみついて身を守ろうとします。

スッポン

シマヘビの黒化型の写真です。通常は淡黄色の体色で、4本の黒い縦じまがはいりますが、この黒化型の個体では縞模様はほぼ見えません。黒化型のシマヘビは「カラスヘビ」とよばれたりします。

シマヘビ(黒化型)

アオダイショウ。ナミヘビ科。全長110~200cm。背面は青味がかった茶褐色。成蛇は主にネズミを摂食し、幼蛇はそのほかにカエルやトカゲも摂食します。画像は、飼育ケースの中で、1個体が材の先で丸まっている状態を撮影したものです。

アオダイショウ


アンビリカス・エリアで、陸産貝の仲間、両生爬虫類の仲間、魚類、昆虫類、身近な草本植物、外来種などを飼育展示しています。
 

甲殻類

テナガエビ。テナガエビ科。体長10cmに達することがあります。体色は褐色です。第2歩脚が長いのが特徴です。河川の下流域から中流域に生息し、幼生は海や汽水域で生活します。主に肉食性ですが、藻類を食べることもあります。画像は、水槽内の1個体を撮影したもので、左向きです。

テナガエビ

アメリカザリガニ。体色は赤色です。体長10cmほどになります。外来種です。画像は、水槽内の成熟した1個体を横から撮影したもので、左向きです。

アメリカザリガニ

ハクセンシオマネキ。スナガニ科。甲羅の幅は18mm前後です。オスの左右どちらか片方のハサミが極端に大きくなります。全体的に白っぽい色をしています。河口の干潟に穴を掘って生活します。砂と泥から珪藻やバクテリアを取り分けて食べます。繁殖期は6月から8月にかけてで、その期間には、オスがメスに求愛するために、大きなハサミを振る行動が見られます。この行動をウェービングといいます。画像は、砂の上にいる1個体のオスを、手前斜め上から撮影したものです。このオスは右側のハサミが大きい個体です。画像の中では、左側に大きなハサミが写っています。

ハクセンシオマネキ

アカテガニ。ベンケイガニ科。甲羅の幅は、30mm前後です。甲羅の色は灰褐色で、ハサミは基部が赤色で、先が黄白色です。雑食性。海岸や河原に生息し、水辺から離れて、かなり陸に上がることもあります。ただし、陸に上がっても鰓呼吸をしています。夏の大潮の夜、満潮時にメスが海岸に集まって、ぞエア幼生を海中に放出します。画像は、飼育容器の中においた材の上にいる1個体を、ほぼ背中側から撮影したもので、こちら向きです。

アカテガニ

ガザミの写真です。泉州名物のワタリガニのことで、ハサミを除いて4対ある脚の一番のものは先端が平たくオール状になった遊泳脚となっています。クロベンケイガニ科。甲羅の幅は、40mm前後です。体色は、褐色で少し赤味が入ることもあります。河口の干潟やヨシ原に穴を掘って生活します。雑食性。主に夏に活動します。画像は、水槽内に置いた木片のへりに居る1個体を背中側から撮影したもので、上側にハサミと眼です。

ガザミ

ハマガニ。モクズガニ科。甲羅の幅は50mm前後です。体色は、紫褐色で、ハサミの各節の縁など、いろいろな場所が、橙色になります。河口のヨシ原付近に穴を掘って生活します。雑食性ですが、主にヨシの葉などを食べます。春に幼生を海に放出します。画像は、飼育容器の中においた材の上にいる1個体を、ほぼ背中側から撮影したもので、こちら向きです。

ハマガニ

 

近木川河口や二色の浜のほか、貝塚市内で採集された甲殻類を展示しています。

現在、各種ヤドカリ類、ガザミ、アカテガニ、ベンケイガニ、ハマガニ、ハクセンシオマネキ、テナガエビ、アメリカザリガニなどを飼育展示しています。

昆虫

キリギリスの写真です。古くから日本人によって、鳴く虫として飼育されてきた歴史があります。雑食性で、他の昆虫なども捕まえて食べます。
ツチイナゴ。バッタ科。オス成虫の体長は50mm前後で、メス成虫の体長は60mm前後です。体色は、全体的に褐色で、背中側は、頭部から前胸背板を経て、前翅まで、黄白色の1本の帯が通ります。腹側は薄い色になります。複眼の下に黒色の逆三角形の斑紋が入るのも特徴です。クズ群落を好みます。雑食性。成虫で冬を越すのは、バッタ科の中では異色です。画像は、クズの葉に止まっている1個体の成虫を横から撮影したもので、右向きです。

ツチイナゴ

クビキリギス。キリギリス科。体長30mm前後。オスのほとんどが褐色型で、メスのほとんどが緑色型です。これは、キリギリス科の中でも珍しい体色のパターンです。まれにピンク色の個体も出現します。やや細長い体型をしています。口元の赤色も特徴的です。成虫で越冬することも、バッタ目の中では少数派です。植物食性の強い雑食性で、主にイネ科植物の穂などを食べます。画像は、葉の上に止まっている緑色型の1個体を撮影したもので、左向きです。

クビキリギス


キリギリスなどのバッタ目の昆虫など、貝塚市内で採集できる昆虫を飼育展示しています。
 

カタツムリ(陸産貝類)

オオギセル。キセルガイ科。左巻きの陸産巻貝です。貝塚市蕎原で2012年に採集したものを飼育展示しています。

オオギセル

オオケマイマイの写真です。平べったい殻の周囲に毛状の突起(毛状殻皮)が列生しています。ずっと飼育していると、この毛がなくなってきます。

オオケマイマイ


貝塚市内で採集されたオオギセル、オオケマイマイ、および外来種のオオクビキレガイを飼育展示しています。
 

この記事に関するお問い合わせ先

教育部 自然遊学館

電話:072-431-8457
ファックス:072-431-8458
〒597-0091
大阪府貝塚市二色3丁目26-1 自然遊学館

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