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貝塚市の鳥類

更新日:2024年03月13日

貝塚市には、和泉葛城山から、馬場やせんごくの杜などの里山を経て、近木川河口の干潟や二色の浜まで多様な環境があり、それらに応じて、季節ごとに様々な鳥類がみられます。市民の方々や専門家の方から寄せられた情報も含めると、貝塚市内でこれまでに195種の鳥類が確認されてきました。

近木川河口では、コサギ、ダイサギ、アオサギ、カワウ、イソシギ、カルガモなどが一年中みられます。冬にはヒドリガモ、ホシハジロ、オナガガモ、コガモ、ハマシギ、セグロカモメなどが飛来し、夏にはコチドリやコアジサシなどが見られます。また、キアシシギやトウネンなどの旅鳥も見られます。

ヒドリガモ。カモ科。冬鳥。全長48センチメートル前後。鳥の全長は、嘴の先から尾羽の先までの長さを仰向けにして測定した長さです。ヒドリガモは、冬に河口や池でよく見られます。オスの成鳥の頭部の赤褐色、および額から頭部にかけてのクリーム色が特徴的です。背面は灰色が基調で、尾に近づくほど黒色になります。メスは褐色が基調です。オスとメスとも、細かな模様が入っています。水生植物、海藻、海草など植物食が主ですが、水生昆虫や軟体動物を食べることもあります。画像は2羽が水面を泳いでいるところを撮影したもので、2羽とも右向きです。

ヒドリガモ

コチドリ。チドリ科。夏鳥。全長16センチメートル前後。夏に河口や干潟で見られます。頭部は白色に幾つかの黒色の帯が通ります。眼の前後を通る黒色の帯、左右の眼を結ぶ黒色の帯、および首元の黒色の帯です。黒目の周囲の黄色いアイリングが明瞭です。背面は灰色、脚はほぼ黄色です。昆虫やミミズなどの小動物を食べます。画像は、水際を歩いている1羽を撮影したもので、左下に向かって進んでいます。

コチドリ


たとえば、馬場やせんごくの杜などの里山的景観を残す地域では、トビやノスリといった猛禽類が見られ、ため池や水田には、近木川河口と同じサギ類、カモ類、ケリなども見られます。また、季節の移り変わりに合わせて、ヤマガラ、シジュウカラ、ウグイス、ジョウビタキ、ホオジロ、アオジなどが見られます。

ノスリ。タカ科。冬鳥。全長55センチメートル前後。冬に林の上を舞う姿を見かけます。下から飛翔時の姿を見ると、全体的に白色に見える中、翼の前方と胴体の左右に黒色の斑紋があります。背面は褐色ですが、見る機会はあまりありません。他の小動物を狩ります。画像は、1羽を飛翔時に下から撮影したもので、左上向きに飛んで行くところです。

ノスリ

ホオジロ。ホオジロ科。留鳥で1年中見られます。全長16センチメートル前後。林縁、草原、農耕地などで見られます。頭部は白色と黒色の帯が通り、眼を通る黒帯の下の頬の部分が白色なのが和名の由来です。羽根と胴体は赤褐色が基調です。雑食性で、昆虫や植物の実などを食べます。画像は、体をこちら側に向けて胸と腹が見えるように枝に止まっている1羽を撮影したもので、頭だけ、こちらから見て左側に向けています。

ホオジロ


和泉葛城山では、ヤマドリ、アオバト、オオアカゲラ、アオゲラ、カケスなどの留鳥や、カッコウ、ツツドリ、クロツグミなどの夏鳥、アトリ、オオマシコ、ウソ、シメ、クロジといった冬鳥が見られます。鳥は移動能力が高いので、貝塚市内の別の場所でも、これらの鳥たちを見る機会があるかもしれません。

オオマシコ。アトリ科。冬鳥。全長16センチメートル前後。林縁や林内にいますが、目にする機会は少ないです。オスの成鳥は全体的にピンク色で目立ちます。メスの成鳥は淡褐色が基調です。植物の種子を好みます。画像は、地面にいる1羽のオスを撮影したもので、左向きです。背景には倒木が横たわっています。

オオマシコ

ウソ。アトリ科。冬鳥。全長16センチメートル前後。林縁や林内で見られます。頭と尾羽が黒く、胸がピンク色。腹は灰色をしています。フィーフィーと口笛を吹くように鳴きます。雑食性で、昆虫や植物の実などを食べます。画像は、枝に止まっている1羽を撮影したもので、こちらから見て斜め右手前を向いています。

ウソ

 

貝塚市で確認された鳥類リスト                 
(自然遊学館記録分、197種、2020年1月まで)                            

キジ目
キジ科
ヤマドリ
キジ

カモ目
カモ科
コクガン
ツクシガモ
オシドリ
オカヨシガモ
ヨシガモ
ヒドリガモ
アメリカヒドリ
マガモ
カルガモ
ハシビロガモ
オナガガモ
シマアジ
コガモ
ホシハジロ
キンクロハジロ
スズガモ
ビロードキンクロ
クロガモ
ホオジロガモ
ウミアイサ・・・大阪府レッドリスト、準絶滅危惧

カイツブリ目
カイツブリ科
カイツブリ
カンムリカイツブリ
ミミカイツブリ
ハジロカイツブリ

ハト目
ハト科
キジバト
アオバト

ミズナギドリ目
ミズナギドリ科
オオミズナギドリ

カツオドリ目
グンカンドリ科
コグンカンドリ
ウ科
カワウ

ペリカン目
サギ科
ミゾゴイ・・・大阪府レッドリスト、絶滅危惧2類
ゴイサギ
ササゴイ
アマサギ・・・大阪府レッドリスト、絶滅危惧2類
アオサギ
ダイサギ
チュウサギ
コサギ

ツル目
ツル科
ナベヅル
クイナ科
クイナ・・・大阪府レッドリスト、準絶滅危惧
バン
オオバン

カッコウ目
カッコウ科
ジュウイチ
ホトトギス
 ツツドリ・・・大阪府レッドリスト、準絶滅危惧
カッコウ

ヨタカ目
ヨタカ科
ヨタカ・・・大阪府レッドリスト、絶滅危惧2類

アマツバメ目
アマツバメ科
ハリオアマツバメ
アマツバメ
 ヒメアマツバメ

チドリ目
チドリ科
タゲリ
ケリ
ムナグロ・・・大阪府レッドリスト、絶滅危惧2類
ダイゼン・・・大阪府レッドリスト、絶滅危惧2類
イカルチドリ・・・大阪府レッドリスト、絶滅危惧2類
コチドリ・・・大阪府レッドリスト、準絶滅危惧
シロチドリ・・・大阪府レッドリスト、絶滅危惧2類
メダイチドリ・・・大阪府レッドリスト、絶滅危惧2類
オオメダイチドリ・・・大阪府レッドリスト、準絶滅危惧
ミヤコドリ科
ミヤコドリ
セイタカシギ科
セイタカシギ
シギ科
ヤマシギ
タシギ・・・大阪府レッドリスト、準絶滅危惧
オオソリハシシギ・・・大阪府レッドリスト、絶滅危惧2類
チュウシャクシギ・・・大阪府レッドリスト、準絶滅危惧
ホウロクシギ・・・大阪府レッドリスト、準絶滅危惧
アカアシシギ・・・大阪府レッドリスト、準絶滅危惧
アオアシシギ・・・大阪府レッドリスト、絶滅危惧2類
クサシギ・・・大阪府レッドリスト、準絶滅危惧
キアシシギ・・・大阪府レッドリスト、準絶滅危惧
ソリハシシギ・・・大阪府レッドリスト、絶滅危惧2類
イソシギ・・・大阪府レッドリスト、準絶滅危惧
キョウジョシギ・・・大阪府レッドリスト、絶滅危惧2類
オバシギ・・・大阪府レッドリスト、絶滅危惧2類
ミユビシギ・・・大阪府レッドリスト、準絶滅危惧
トウネン・・・大阪府レッドリスト、準絶滅危惧
ヒバリシギ・・・大阪府レッドリスト、絶滅危惧2類
アメリカウズラシギ
ハマシギ
アカエリヒレアシシギ
カモメ科
ユリカモメ
ズグロカモメ
ウミネコ
カモメ
セグロカモメ
オオセグロカモメ
コアジサシ・・・大阪府レッドリスト、絶滅危惧1類
アジサシ
トウゾクカモメ科
トウゾクカモメ

タカ目
ミサゴ科
ミサゴ
タカ科
ハチクマ・・・大阪府レッドリスト、絶滅危惧1類
トビ
ハイイロチュウヒ・・・大阪府レッドリスト、準絶滅危惧
ツミ・・・大阪府レッドリスト、絶滅危惧2類
ハイタカ
オオタカ・・・大阪府レッドリスト、準絶滅危惧
サシバ・・・大阪府レッドリスト、絶滅危惧1類
ノスリ・・・大阪府レッドリスト、準絶滅危惧
クマタカ・・・大阪府レッドリスト、絶滅危惧1類

フクロウ目
フクロウ科
オオコノハズク・・・大阪府レッドリスト、情報不足
コノハズク・・・大阪府レッドリスト、情報不足
フクロウ・・・大阪府レッドリスト、準絶滅危惧
アオバズク・・・大阪府レッドリスト、絶滅危惧2類
コミミズク・・・大阪府レッドリスト、絶滅危惧2類

ブッポウソウ目
カワセミ科
アカショウビン
カワセミ

キツツキ目
キツツキ科
アリスイ
コゲラ
オオアカゲラ・・・大阪府レッドリスト、準絶滅危惧
アカゲラ
アオゲラ

ハヤブサ目
ハヤブサ科
チョウゲンボウ
チゴハヤブサ
ハヤブサ

スズメ目
サンショウクイ科
サンショウクイ・・・大阪府レッドリスト、絶滅危惧2類
カササギヒタキ科
サンコウチョウ
モズ科
モズ
カラス科
カケス
ホシガラス
ハシボソガラス
ハシブトガラス
キクイタダキ科
キクイタダキ
シジュウカラ科
コガラ
ヤマガラ
 ヒガラ
シジュウカラ
ヒバリ科
ヒバリ・・・大阪府レッドリスト、準絶滅危惧
ツバメ科
ツバメ
 コシアカツバメ・・・大阪府レッドリスト、準絶滅危惧
イワツバメ
ヒヨドリ科
ヒヨドリ
ウグイス科
ウグイス
ヤブサメ
エナガ科
エナガ
ムシクイ科
メボソムシクイ
エゾムシクイ
センダイムシクイ・・・大阪府レッドリスト、準絶滅危惧
メジロ科
メジロ
ヨシキリ科
オオヨシキリ・・・大阪府レッドリスト、準絶滅危惧
セッカ科
セッカ・・・大阪府レッドリスト、準絶滅危惧
レンジャク科
キレンジャク
 ヒレンジャク
ゴジュウカラ科
ゴジュウカラ
ミソサザイ科
ミソサザイ
ムクドリ科
ムクドリ
コムクドリ
カワガラス科
カワガラス・・・大阪府レッドリスト、準絶滅危惧
ヒタキ科
マミジロ
トラツグミ・・・大阪府レッドリスト、準絶滅危惧
クロツグミ
マミチャジナイ
シロハラ
アカハラ
ツグミ
コマドリ
コルリ
ルリビタキ
ジョウビタキ
ノビタキ
イソヒヨドリ
エゾビタキ
サメビタキ
コサメビタキ・・・大阪府レッドリスト、絶滅危惧2類
キビタキ
ムギマキ
オオルリ
イワヒバリ科
カヤクグリ
スズメ科
スズメ
セキレイ科
キセキレイ
ハクセキレイ
セグロセキレイ
ビンズイ
タヒバリ
アトリ科
アトリ
カワラヒワ
マヒワ
ハギマシコ
ベニマシコ
オオマシコ
イスカ
ウソ
シメ
イカル
ホオジロ科
ホオジロ
ホオアカ・・・大阪府レッドリスト、準絶滅危惧
カシラダカ・・・大阪府レッドリスト、準絶滅危惧
ミヤマホオジロ・・・大阪府レッドリスト、準絶滅危惧
アオジ
クロジ
オオジュリン・・・大阪府レッドリスト、準絶滅危惧

 

(以下は、帰化鳥)                        

キジ目
キジ科
コジュケイ

ハト目
ハト科
カワラバト(ドバト)

フクロウ目
フクロウ科
コキンメフクロウ

スズメ目
チメドリ科
ソウシチョウ・・・特定外来生物
カエデチョウ科
ベニスズメ
ムクドリ科
ハッカチョウ

以上のリストは、「貝塚の自然-10周年記念号」(2003年発行)において、中村進氏と石毛久美子氏によってまとめられた貝塚市の鳥類リストを基礎にして、その後も多くの方々から情報をいただき、まとめているものです。これらの方々に感謝いたします。

この記事に関するお問い合わせ先

教育部 自然遊学館

電話:072-431-8457
ファックス:072-431-8458
〒597-0091
大阪府貝塚市二色3丁目26-1 自然遊学館

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