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貝塚市のキノコ

更新日:2024年03月14日

貝塚市内でこれまでに記録したキノコ(菌類)は約260種になっていますが、調査不足なので、これからも種数は増えると思います。

カワラタケ、キクラゲ、ヒイロタケ、ヒラタケなどの普通種は、平野部から山間部まで多くの記録があります。

分布が限られている大阪府レッドリスト種としては、二色の浜のショウロとナガエノホコリタケ、および和泉葛城山のウスキブナノミタケ、ツキヨタケ、ブナノホソツクシタケがあげられます。和泉葛城山であげた種はそれぞれ、ブナの実、衰弱木・枯木、殻斗の表面に生えるものです。

その他、せんごくの杜ではイカタケ、馬場ではスジチャダイゴケ、蕎原ではルリハツタケ、といった大阪府レッドリスト種が確認されています。また、水間公園周辺もキノコが多く見られる場所です。

 

 

 

ショウロ。イグチ科。色は白色に近く、成熟すると黄褐色になります。ほぼ球形で地中に出来るか、あるいは上面が地面から見えるようになることもあります。春と秋の年2回、海岸のクロマツ林の林床などに出現します。画像は若いクロマツ林の林床に生えた1個を撮影したものです。

ショウロ
二色の浜

ウスキブナノミタケ。クヌギタケ科。秋に前年に落ちたブナの実から生えます。とても細い柄の先に、直径1センチメートルに満たない小さな傘が開きます。色は薄い黄色です。積もった落葉層が厚いと、柄はかなりな長さになることもあります。画像は、ブナの実から掘り出した1本を落葉の上に置いたもので、右側に置いたブナの実から柄が左側に伸びて傘が付いている状態です。

ウスキブナノミタケ
和泉葛城山

ツキヨタケ。ホウライタケ科。秋にブナの倒木や立ち枯れ木から生えます。傘はほぼ半円形で、幅が20センチメートルを超えることもあります。柄はとても短いです。傘の表面が褐色で、シイタケやヒラタケと間違いやすいですが、毒キノコで、誤って食べると死ぬこともあります。画像は、ブナの立ち枯れ木から20個ほどが、こちらから見て左側に出ている状態を撮影したものです。

ツキヨタケ
和泉葛城山

ブナノホソツクシタケ。クロサイワイタケ科。春から夏にかけて、ブナの殻斗の表面から生えます。形は細長く、ややちじれた針状で、先は白く、下に行くほど灰色から暗褐色になります。1個のブナの殻斗から何本も生え、生長して伸びます。画像は、落葉上に落ちた1個のブナの実の殻斗から20本程度が伸び始めた状態を撮影したものです。

ブナノホソツクシタケ
和泉葛城山

イカタケ。スッポンタケ科。幼菌は球形で、熟すと割れて、白い柄の先に放射状に白い腕を6~16本広げます。柄の先には胞子を形成するグレバという黒褐色の組織があり、強い腐臭を放ちます。画像は、秋に地面から生えた1本を撮影したもので、白い柄の左手前に、何かに食われた穴が開いています。

イカタケ
せんごくの杜

スジチャダイゴケ。ハラタケ科。コケという名前が付きますが、キノコの仲間です。成熟したチャダイゴケの仲間は、カップの中に胞子塊がいくつか入っているという特異な形をしています。スジチャダイゴケは、そのカップの内面に縦筋が入ります。褐色のカップの外面にささくれがあるのも特徴です。画像は、落ちた枝から生えた4個を撮影したもので、右から2個目は、カップの口が白い膜に覆われた幼菌です。

スジチャダイゴケ
馬場

ルリハツタケ。ベニタケ科。柄の上に傘が開くという、ふつうの形をしたキノコです。傘の直径は5~10センチメートルです。ベニタケの仲間なのに、傘の色は青色で、いくつかの輪状の紋が入ります。画像は、2本を撮影したもので、右の1本は落葉層から生えたままの状態で、左の1本は、傘の裏のひだを見るために、引き抜いて裏返しにしたものです。

ルリハツタケ
蕎原

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