貝塚市のカタツムリ
貝塚市には自然度の高さの指標にされるカタツムリの仲間が確認されています(22科75種、2018年末まで)。標高858mの和泉葛城山には日本ではほぼ南限とされるブナの天然林があり、保水力のある林には多くのカタツムリの仲間が生息しています。
近木川の流域には東手川、蕎原、馬場、水間、せんごくの杜といった山地から丘陵地の環境があり、ここには自然度の高い場所が残されていてカタツムリが住んでいます。ため池が多く点在する平野部や市街地にある社寺林の森や民家の植え込みにもカタツムリの仲間はいます。自然遊学館のある埋立地や沖側にある人工島の草原にも生息しています。
以下に紹介する貝塚市のカタツムリのリストは、『貝塚市のカタツムリ -貝塚市に住む陸産貝類-』(児嶋格著、2017)に基づいたものです。

ギュリキマイマイの産卵

ギュリキマイマイのふ化後の個体
前鰓類(ぜんさいるい)
殻にフタがあり、触角は1対、目は触角の付け根にあります(例外あり)。肺(外套腔)で空気呼吸します。オスとメスがいます。基本的に右巻きですが、ヒダリマキゴマガイは左巻きです。
ヤマキサゴ科
ヤマキサゴ
モミジヤマキサゴ
ヤマタニシ科
イノウエヤマトガイ・・・大阪府レッドリスト、絶滅危惧2類
ヤマタニシ
アツブタガイ
ミジンヤマタニシ
ヤマクルマガイ科
ヤマクルマガイ
アズキガイ科
アズキガイ・・・大阪府レッドリスト、準絶滅危惧
ムシオイガイ科
ミヤコムシオイ
ゴマガイ科
ヒダリマキゴマガイ
ゴマガイ
カワザンショウガイ科
ウスイロオカチグサ

イノウエヤマトガイ
大阪府レッドリスト、絶滅危惧2類

アズキガイ
大阪府レッドリスト、準絶滅危惧
有肺類(ゆうはいるい)
殻にフタはなく、触角は2対(大触角と小触角)、目は大触角の先にあります。ナメクジ類は殻を持っていません。肺で空気呼吸します。雌雄同体で、2匹がお互いに交尾器を挿入し合います。基本的に右巻きですが、キセルガイ科は左巻きです。
オカモノアラガイ科
ナガオカモノアラガイ・・・大阪府レッドリスト、準絶滅危惧
ヒメオカモノアラガイ
ミジンマイマイ科
ミジンマイマイ
キセルガイモドキ科
キセルガイモドキ・・・大阪府レッドリスト、絶滅危惧1類
キセルガイ科
ツムガタギセル
コシボソギセル・・・大阪府レッドリスト、絶滅危惧1類
ウスベニギセル
エルベルギセル
コスジギセル
シリオレギセル
ゼイギセル
カギヒダギセル・・・大阪府レッドリスト、絶滅危惧1類
ホソヒメギセル
オオギセル・・・大阪府レッドリスト、絶滅危惧1類
コンボウギセル
ナミギセル
ナミコギセル
カスガコギセル・・・大阪府レッドリスト、絶滅危惧1類
オカクチキレガイ科
オカチョウジガイ
ホソオカチョウジガイ
トクサオカチョウジガイ
ナタネガイ科
カトウナタネガイ
コハクガイ科
ヒメコハクガイ
コハクガイ
イシノシタ科
ノハラノイシノシタ
ナメクジ科
ヤマナメクジ
ナメクジ
コウラナメクジ科
チャコウラナメクジ
ホソアシヒダナメクジ科
イボイボナメクジ・・・大阪府レッドリスト、情報不足
ベッコウマイマイ科
カサキビ
ヒメカサキビ
オオウエキビ
ハリマキビ
トガリキビ・・・大阪府レッドリスト、絶滅危惧1類
スジキビガイ・・・大阪府レッドリスト、絶滅危惧1類
キビガイ
ヒメベッコウガイ
コシダカシタラガイ
ウメムラシタラガイ
マルシタラガイ
ウスイロシタラガイ・・・大阪府レッドリスト、絶滅危惧2類
オオクラヒメベッコウ
ナミヒメベッコウ
ヒラベッコウ
ウラジロベッコウ
キヌツヤベッコウ
ナンバンマイマイ科
コベソマイマイ
ニッポンマイマイ属
マルニッポンマイマイ
シメクチマイマイ
ケハダビロウドマイマイ・・・大阪府レッドリスト、絶滅危惧2類
オナジマイマイ科
フチマルオオベソマイマイ
クチマガリマイマイ
オオケマイマイ
チャイロオトメマイマイ
オトメマイマイ
アワジオトメマイマイ
ウスカワマイマイ
ギュリキマイマイ
イセノナミマイマイ
ナミマイマイ
クチベニマイマイ
タワラガイ科
タワラガイ

キセルガイモドキ
大阪府レッドリスト、絶滅危惧1類

オオギセル
大阪府レッドリスト、絶滅危惧1類

ウスイロシタラガイ
大阪府レッドリスト、絶滅危惧2類

ケハダビロウドマイマイ
大阪府レッドリスト、絶滅危惧2類
(児嶋格氏撮影)
更新日:2024年03月14日