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ため池の昆虫

更新日:2021年02月03日

水生昆虫 トンボ目

アオイトトンボ。アオイトトンボ科。体長42ミリメートル前後。細長い体型です。胸部背面と腹部は金属光沢のある緑色をしています。翅は透明です。春から秋にかけて成虫が見られます。幼虫は池に生息します。トンボの仲間は、陸生の成虫も、水生の幼虫も、他の小昆虫などを捕まえて食べます。この画像は、細長い葉の先に止まっている1個体の成虫を横から撮影したもので、頭部が右側です。

アオイトトンボ

モノサシトンボ。モノサシトンボ科。体長38から51ミリメートル。細長い体型をしています。オス成虫は、胸部が水色で、背板に黒色の縦帯が入ります。腹部は黒色で、各節の前縁に水色の細い帯が入ります。メス成虫では、水色の部分が、うすい黄褐色になります。腹部前縁の帯が目盛りのように見えるのが和名の由来です。翅は透明です。成虫は春から秋にかけて出現し、幼虫は池に生息します。この画像は、葉の上に止まっている成虫を横から撮影したもので、右向きです。

モノサシトンボ

アオモンイトトンボ。イトトンボ科。体長30から35ミリメートル。細長い体型をしています。オス成虫の腹端の水色が特徴です。翅は透明です。1年に2世代を送り、成虫は春から秋まで見られます。抽水植物が繁茂した池に生息します。沿岸部の開けた環境に多いのも特徴です。この画像は、直立した細い葉の右側に水平に止まっている1個体の成虫を横から撮影したもので、左向きです。

アオモンイトトンボ

セスジイトトンボ。イトトンボ科。体長27から37ミリメートル。細長い体型をしています。胸部背面に黒色の帯があります。翅は透明です。成虫は春から秋にかけて見られます。幼虫は池に生息します。この画像は、水面に浮かぶアオミドロに止まっている1個体の成虫を横から撮影したもので、右向きです。

セスジイトトンボ

ベニイトトンボ。イトトンボ科。体長40ミリメートル前後。細長い体型をしています。オス成虫は成熟すると鮮やかな紅色になります。メス成虫は橙褐色です。翅は透明です。抽水植物や浮葉植物などが生え、周囲に木陰がある池に生息します。成虫期は春から秋ですが、夏によく見られます。この画像は、水面から出た枯れ茎に止まっている1個体の成虫を撮影したもので、左向きです。

ベニイトトンボ

キイトトンボ。イトトンボ科。体長40ミリメートル前後。細長い体型をしています。和名の通り、体色が黄色で、成熟すると、胸部が黄緑色になります。翅は透明です。成虫期は春から秋までですが、夏に多くみられます。幼虫は抽水植物が茂る池や湿地に生息します。この画像は、左上がりのアンペライの細い葉に止まっている1個体の成虫を横から撮影したもので、左向きです。

キイトトンボ

シオカラトンボ。トンボ科。体長53ミリメートル前後。オスとメスで体色が違います。オス成虫は、うすい水色で、腹部の先端が黒色です。メス成虫は、黄白色と黒色のまだら模様です。翅は透明です。平地から丘陵地にかけての池に生息し、成虫は春から秋にかけて出現します。この画像は、枯れた茎に止まっている1個体のオス成虫を撮影したもので、右向きです。

シオカラトンボ

オオシオカラトンボ。トンボ科。体長54ミリメートル前後。オスとメスで体色が違います。オス成虫は濃い水色で、腹部の先端が黒色です。メス成虫は黄色で、体の前半部には少し黒帯が入り、腹部のほぼ後半分が黒色です。翅は透明です。平地から丘陵地にかけての池に生息し、成虫は春から秋にかけて出現します。この画像は、ササの葉の先に止まっている1個体のオスを撮影したもので、右向きです。

オオシオカラトンボ

ハラビロトンボ。トンボ科。体長37ミリメートル前後。腹部が幅広なのが特徴です。オス成虫は濃い青色です。メスの腹部は黒色と黄色のまだら模様です。翅は透明です。成虫は春から秋にかけて見られます。幼虫は池に生息します。この画像は、葉に止まっている1個体のオス成虫を撮影したもので、右向きです。

ハラビロトンボ

コノシメトンボ。トンボ科。アカトンボの仲間です。体長40ミリメートル前後。オス成虫は成熟すると、真っ赤になります。メス成虫は、黄色の地色に黒い帯が入ります。4枚の翅の先が赤茶色をしているのが特徴です。春に成虫になり、秋に繁殖し、卵で越冬します。幼虫は池に生息します。この画像は、斜め上向きに伸びた葉の左側にぶら下がっている1個体の成虫を撮影したものです。

コノシメトンボ

マイコアカネ。トンボ科。アカトンボの仲間です。体長34ミリメートル前後。オス成虫は成熟すると、顔が青白くなり、腹部は赤くなります。メス成虫は黄色や赤褐色の地色に黒い帯が入ります。翅は透明です。春に成虫になり、秋に繁殖し、卵で越冬します。幼虫は池に生息します。この画像は、成虫になったばかりの1個体を撮影したものです。細い葉に止まっていて左向きです。

マイコアカネ

リスアカネ。トンボ科。体長38ミリメートル前後。アカトンボの仲間です。透明な4枚の翅の先だけが褐色になるのが特徴です。体色は、オスとメスで違います。オス成虫は、胸部の側面が褐色に黒の帯模様が入り、成熟すると腹部が赤色になります。メス成虫は、胸部はオス成虫と同じですが、腹部は黄色の地色に黒色の紋や縦帯が入ります。平地から丘陵地にかけての林に囲まれた池などに生息します。夏から秋にかけて成虫が見られます。この画像は、茎か枝の先に止まって、腹部をやや持ち上げている1個体の成虫を撮影したものです。頭は右向きです。和名にあるリスは人の名前です。

リスアカネ

タイリクアカネ。トンボ科。アカトンボの仲間です。体長44ミリメートル前後。オス成虫は、成熟すると赤色になります。メス成虫は、黄褐色の地色です。ふつうアカトンボの仲間は卵で冬を越しますが、このタイリクアカネは、一部、幼虫でも冬を越すようです。春に成虫になり、秋に繁殖します。幼虫は池に生息します。この画像は、水平な細い葉に止まった1個体の成虫を横から撮影したもので、右向きです。

タイリクアカネ

ナニワトンボ。トンボ科。アカトンボの仲間です。体長35ミリメートル前後。成熟したオス成虫は青色になり、「青色のアカトンボ」として有名です。和名が付けられた時に、大阪府の標本が多かったため、ナニワトンボとされたようです。この画像の左側から水平に突き出た枯れた茎に止まっている1個体のオス成虫を撮影しました。左向きで、透明な翅は、4枚とも、水平よりも下向きです。

ナニワトンボ

ノシメトンボ。トンボ科。アカトンボの仲間です。体長45ミリメートル前後。オス成虫は成熟すると、真っ赤になります。メス成虫は、黄色の地色に黒い帯が入ります。4枚の翅の先が赤茶色をしているのが特徴です。春に成虫になり、秋に繁殖し、卵で越冬します。幼虫は池に生息します。この画像は、池まわりの木製の柵に止まっている1個体の成虫を撮影したもので、右奥向きです。

ノシメトンボ

ショウジョウトンボ。トンボ科。体長50ミリメートル前後。オス成虫は成熟すると全身が真っ赤になります。アカトンボの仲間ではないですが、アカトンボの仲間より深い赤色です。メス成虫、および未成熟のオス成虫は、うすい橙色です。翅は透明です。成虫の時期は春から秋までです。幼虫は池に生息します。この画像は、茎か葉の先に止まっている1個体のオス成虫を撮影したもので、右奥向きです。

ショウジョウトンボ

チョウトンボ。トンボ科。体長35ミリメートル前後。体色は、翅も含めて、金属光沢のある深い青色で、翅の先の方だけ透明になることがあります。チョウの仲間のように、ひらひらと飛ぶことが和名の由来です。水生植物の多い池に生息します。夏を中心に成虫が見られます。この画像は、1枚の細い葉の止まっている1個体を向き合う位置から撮影したものです。前翅は45度ほど下げていて、後翅は水平にしています。

チョウトンボ

ウスバキトンボ。トンボ科。体長49ミリメートル前後。体色は黄褐色から赤褐色です。翅は透明です。毎年、春先に南方から成虫が飛来して、世代を繰り返しながら北へ移動していきます。幼虫は、日本の冬の水温では生きられずに、冬を越すことができません。この画像は、枝先の左側に止まっている1個体の成虫を撮影したもので、右上向きです。

ウスバキトンボ

ギンヤンマ。ヤンマ科。体長70ミリメートル前後。頭部と胸部が黄緑色で、オス成虫は、胸部と腹部の境目が水色であるのが特徴です。平地から丘陵地にかけての抽水植物が生えた池に生息し、春から秋にかけて成虫が出現します。この画像は、葉にぶら下がって止まっている1個体を背中側から撮影したものです。

ギンヤンマ

クロスジギンヤンマ。ヤンマ科。体長75ミリメートル前後。胸部の側面に黒い帯があるのが、ギンヤンマとの違いです。この画像は、水面に浮かぶ枯れ茎とアオミドロの上に止まっているメス成虫を撮影したもので、左向きです。腹部の先は水面下にあり、産卵中です。

クロスジギンヤンマ

ウチワヤンマ。サナエトンボ科。体長70ミリメートル前後。腹部第8節にうちわ状の突起を持ち、その内側は黄色で縁が黒色です。翅は透明です。平地から丘陵地にかけての抽水植物が生えた池に生息し、春から秋にかけて成虫が出現します。この画像は、枯れ茎の先に止まった1個体の成虫を後ろ側から撮影したものです。

ウチワヤンマ(鈴子佐幸さん撮影)

タイワンウチワヤンマ。サナエトンボ科。体長70ミリメートル前後。腹部第8節にうちわ状の突起を持ち、突起全体が黒色で、黄色の部分がないのが、ウチワヤンマとの違いです。春から秋にかけて成虫が出現します。幼虫は池に生息します。この画像は、枯れ茎の先に止まった1個体の成虫を横から撮影したもので、右向きです。

タイワンウチワヤンマ(五藤武史さん撮影)

水生昆虫 カメムシ目

オオアメンボ。アメンボ科。日本最大のアメンボで、体長は20ミリメートルを超えます。アメンボの仲間は、長い中脚と後脚を持ち、ストロー状の口で、水面に落ちた昆虫などの体液を吸います。池や流れの緩やかな川の水面で生活します。この画像は、水面に浮かぶ1個体のオオアメンボの成虫を背中側から撮影したもので、左上向きです。体の部分を中心に撮影していて、脚の先はトリミングして写っていません。

オオアメンボ

コセアカアメンボ。アメンボ科。体長は10ミリメートルを超え、背面はくすんだ赤褐色をしています。池や流れが緩やかな川、あるいは川のそばの水たまりなどの水面に生息します。水面に落ちた昆虫などの体液を吸います。画面は、水面に浮かぶ2個体の成虫を撮影したものです。

コセアカアメンボ

ヒメアメンボ。アメンボ科。体長は10ミリメートル前後です。水田、池、水たまりの水面で生活し、水面に落ちた昆虫などの体液を吸います。この画像内では、上に交尾ペア、下にもう1個体写っています。

ヒメアメンボ

アメンボ。アメンボ科。体長は15ミリメートル前後です。水田、水たまり、池、川の流れが緩やかな場所の水面で生活し、水面に落ちた昆虫などの体液を吸います。画面では採集した1個体の成虫を白いトレイに入れて撮影したもので、右向きです。

アメンボ

トガリアメンボ。アメンボ科。体長は4ミリメートル程度です。池や、川の流れが緩やかな場所の水面で生活し、水面に落ちた昆虫などの体液を吸います。画面は、採集した1個体の成虫を白いトレイに入れて背中側から撮影したもので、右下向きです。

トガリアメンボ

マツモムシ。マツモムシ科。体長13ミリメートル前後。池沼や水田の水面に仰向けに浮き、後脚を使って泳ぎます。水面に落ちた小さな昆虫を捕まえて体液を吸います。この画像は、うつ伏せにして撮影したもので、右下向きです。

マツモムシ

コマツモムシ。マツモムシ科。体長6から7ミリメートル。池沼、水田、ビオトープなどの水面に仰向けに浮き、後脚を使って泳ぎます。水面に落ちた小さな昆虫を捕まえて体液を吸います。この画像は、採集した1個体を白いトレイに入れて、腹側から撮影したものです。

コマツモムシ

ヒメミズカマキリ。タイコウチ科。体長25から30ミリメートル。池沼や水田の水中に生息します。前脚は餌を捕獲するために鎌状になり、尾端から呼吸管が伸びます。昆虫、小魚、オタマジャクシなどを捕まえて、体液を吸います。この画像は、採集した1個体の成虫を白いトレイに入れて撮影したもので、右向きです。

ヒメミズカマキリ

ミズカマキリ。タイコウチ科。体長40ミリメートル前後。細長い体形で、体色は褐色です。前脚は鎌状になり、他の水生昆虫や小魚を食べます。尾端から細長い呼吸管が伸び、水面に突き出して、呼吸します。幼虫、成虫とも池に生息します。成虫は飛翔して移動することもあります。成虫で冬を越します。この画像は、水槽に入れた材が右下がりに置かれていて、それに沿うように右下向きに止まっている1個体の成虫を横から撮影したものです。

ミズカマキリ

コオイムシ。コオイムシ科。体長17から20ミリメートル。鎌状の前脚を持ち、昆虫や小魚などの餌を捕まえて、体液を吸います。この画像は、採集した1個体の成虫を、白いトレイに水草と一緒に入れて、背中側から撮影したものです。この画像の下側に水草が写っていて、その上側に、左向きで水面近くにいます。

コオイムシ

卵を背負うコオイムシのオス成虫。コオイムシはメス成虫がオス成虫の背に卵を産み付ける習性があり、それが名前の由来です。オス成虫は卵が孵るまで保護します。この画像は、水草に止まらせて背面から撮影したもので、左向きです。

卵を背負うコオイムシのオス成虫

マルミズムシ。マルミズムシ科。体長約2.5ミリメートル。池沼や水田の水中に住み、背を下にして泳ぎます。餌は小さな水生昆虫などです。この画像は、顕微鏡で、1個体の成虫を横向きに撮影したもので、頭は左側にあります。

マルミズムシ

水生昆虫 コウチュウ目

ハイイロゲンゴロウ。ゲンゴロウ科。体長13ミリメートル前後。池沼や水田、プールなどに生息します。他のゲンゴロウと違って、背の灰色が特徴です。小さな昆虫や小魚などを食べます。この画像は、採集した1個体の成虫を白いトレイに入れて背中側から撮影したもので、右下向きです。オール状になった後脚が左右に出ています。

ハイイロゲンゴロウ

ヒメガムシ。ガムシ科。体長10ミリメートル前後。体色は黒色で、上から見ると楕円形の形をしています。池沼や水田の水中に生息します。成虫は水草や腐った植物を摂食し、幼虫は他の小さな昆虫や小魚を摂食します。この画像は、採集した1個体を、枝と一緒に、白いトレイに入れて、背中側から撮影したもので、右上向きです。

ヒメガムシ

ジュンサイハムシ。ハムシ科。体長6ミリメートル前後。背面はうすい灰色です。湿地に生息して、ヒシやジュンサイなどの水草を摂食します。この画像は、水面のウキクサに乗っている1個体の成虫を撮影したもので、右向きです。

ジュンサイハムシ

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