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せんごくの杜の説明

更新日:2024年03月11日

千石荘の景観

せんごくの杜を中心とした標高60~70メートルの丘陵地にコナラやクヌギなどが多い二次林が形成され、牛神池やボタン池などのため池があり、周囲には水田もあり、「里山・里地」としての景観をとどめています。

牛神池には、カヤツリグサ科のアンペライが生え、周辺の池の堤にはタヌキマメなどの珍しい植物が生えています。注目すべき爬虫類としてタカチホヘビが確認されたこともありました。牛神池では大阪府レッドデータブックで絶滅危惧2類に指定されているナニワトンボをはじめ、準絶滅危惧のネキトンボ、ベニイトトンボ、キイトトンボなども確認されています。さらに、カブトムシ、コクワガタ、ヒラタクワガタ、スジクワガタ、カナブン、ヨツボシケシキスイ、ヨツボシオオキスイといった樹液に集まる甲虫が生息しています。

樹液にはこのほか、ジャノメチョウのなかまやタテハチョウのなかまが集まり、さらに、ホシアシナガヤセバエやハチモドキハナアブといったハエ類も集まります。ショウリョウバッタモドキ、クルマバッタ、マツムシ、カンタンなど安定した草地にすむバッタ類も確認されています。

ただ、雑木林の林縁にあった開けた草地は、クズやネザサが繁茂して減少し、そのような草地に生息していたクルマバッタやショウリョウバッタモドキは、著しく減ってしまいました。雑木林の内部もネザサが繁茂したり常緑樹が増えるなど、里山・里地としての環境はやや悪化していますが、貝塚市内の他の「里山」的環境が失われつつある中で、せんごくの杜の自然は、貝塚市にとって、以前にも増して重要なものになっています。

2013年に開催した特別展「千石荘の自然」の配布資料(pdfファイル)もご覧ください。

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