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せんごくの杜の菌類

更新日:2024年03月07日

貝塚市のせんごくの杜一帯で撮影した菌類(キノコ類)の画像を紹介します。

クロコブタケ。アカコブタケ科。広葉樹の枯れ木や衰弱した木に、張り付くように生えます。黒色。半球状や、平らに広がるものもあります。表面はツブツブ状です。この画像には、枯れて落ちた枝が横たわっていて、その表面から生えた30個ほどの塊が写っています。

クロコブタケ

ガヤドリナガミツブタケ。ノムシタケ科。ガの成虫に寄生する冬虫夏草の一種です。ガの表面を覆う白い菌糸の膜から棒状に5ミリメートル程度、立ち上がります。この画像は、木の幹にとまったガの死体の主に頭部付近から何本も棒状に立ち上がった状態を撮影したものです。

ガヤドリナガミツブタケ

スエヒロタケ。スエヒロタケ科。春から秋にかけて、枯れ木や倒木から生えます。傘の径は1から3センチメートルで扇形です。傘の表面は白色から灰褐色で、粗い毛に覆われます。裏面のヒダの模様は、扇子の中骨のようにくっきりとした模様になります。この画像は、横に伸びた枝にまばらに生えた20個ほどを撮影したもので、まだ傘が開ききっていなくて、縁が丸まった状態です。

スエヒロタケ

ムラサキシメジ。キシメジ科。晩秋に、雑木林の林床に生えます。列状や円弧を描くように生えることもあります。傘の直径は6から10センチメートル、柄の長さは4から8センチメートルで、傘も柄も紫色です。この画像は、傘の裏面のひだが分かるように引き抜いた1本を落葉の積もった林床に置いて撮影したもので、傘が右側にあります。

ムラサキシメジ

ヒロヒダタケ。ホウライタケ科。夏から秋にかけて、広葉樹の枯れ木や、その近くに生えます。傘の直径は10センチメートル程度で、柄の長さは10センチメートル程度です。傘の表面は、うすい褐色で、裏面は白色で、ひだは幅広く、間隔があきます。この画像は、林床から生えた3本を撮影したもので、盛時を過ぎて、傘が反り返っています。

ヒロヒダタケ

シロオニタケ。テングタケ科。夏から秋にかけて林床に生えます。傘の直径も柄の長さも20センチメートルに達することがある大型で白色のキノコです。表面に小さなイボが多数付きます。この画像は、林床から生えている傘がまったく開いていない幼菌で、傘の部分は、ゴルフボールのように球状です。

シロオニタケ

シロツルタケ。テングタケ科。夏から秋にかけて林床に生えます。傘の直径は5センチメートル程度までですが、柄の長さが15センチメートルほどに達することもある白色のキノコです。この画像は、林床から引き抜いて横にした1本を撮影したもので、傘が右側にあります。

シロツルタケ

ハタケチャダイゴケ。チャダイゴケ科。コケという名前が付きますが、キノコの仲間です。形はカップ型で、ふつうのキノコとはかけ離れた形をしています。梅雨時から秋にかけて、地面から生えます。全体に褐色で、カップの底に幾つかの胞子塊をつくります。この画像は、地面から生え50個ほどを撮影したもので、上の方に写っている10個ほどが、蓋が開いた成菌で、中の胞子塊が見えています。

ハタケチャダイゴケ

ヤナギマツタケ。モエギタケ科。初夏にカエデやニレなどの広葉樹の枯れ木に生えます。傘の直径と柄の長さが10センチメートルを超えることがあり、傘の表面の色は黄土色から、うすい褐色です。柄の上部に大きな濃い褐色のツバが垂れ下がるのが特徴です。この画像の中央に、衰弱木の根元から生えた2本が並び、その右側に衰弱木が写っています。以下、注釈です。名前にヤナギが付きますが、ヤナギの仲間の枯れ木だけに生えるものではなく、名前にマツタケが付きますが、マツタケに近い仲間ではありません。香りがマツタケに似ていると言われることもあります。

ヤナギマツタケ

イヌセンボンタケ。ナヨタケ科。春から秋にかけて、朽ち木や切り株に群生し、時に名前の通り、千本以上になることもあります。色は白色から灰色で、傘の直径は1から1.5センチメートルです。この画像は、枯れて落ちた枝から生えた20本ほどを、横から撮影したものです。

イヌセンボンタケ

ベニイグチ。イグチ科。夏から秋にかけて、林床に生えます。傘の直径は5から10センチメートル。傘の表面は紅色で、裏面はひだではなく、細かな黄色の管孔で占められます。柄も紅色で、高さ10センチメートルを超えることがあり、表面には網目模様があります。この画像は、林床から生えた2本を横から撮影したものです。

ベニイグチ

キイロイグチ。イグチ科。夏から秋にかけて、林床に生えます。傘の直径は4から10センチメートル。傘の表面と裏面の管孔、および柄も黄色です。柄は高さ10センチメートルに達することがあります。傷つけると、濃い青色に変色します。この画像は、林床から引き抜いた2本をひっくり返して、傷つけた部分の濃い青色が分かるように撮影したものです。以下、注釈です。イグチ科では、傷つけた時に変色するかという点も、種を判断する基準になります。

キイロイグチ

アカヤマドリ。イグチ科。夏から秋にかけて、林床に生えます。傘の直径が20センチメートル、柄の長さが15センチメートルを超えることもある大型のキノコです。イグチ科なので、傘の裏のひだはなく、多数の細かな穴が開いています。色は黄土色が基調で、傘の表面がやや赤みがかります。この画像は、林床に生えた1本を引き抜いて、指で柄をつかんで撮影したもので、右側に傘があります。

アカヤマドリ

モエギアミアシイグチ。イグチ科。夏から秋にかけて、林床に生えます。傘の直径は6から14センチメートル、柄の長さは5から8センチメートルです。傘の表面は濃い褐色、管孔のある裏面は灰色です。柄は、うすい灰色の地色に、やや緑色がかった暗灰色の網目模様があります。この画像は、林床に生えた1本を横から撮影したものです。

モエギアミアシイグチ

コテングタケモドキ。テングタケ科。春から秋にかけて、林床に生えます。傘の直径は3から11センチメートル、柄の長さは5から12センチメートルです。傘の表面は褐色で、かすり模様が入ります。傘の裏のひだと柄は白色です。柄には、白色のつばが残ります。この画像は、林床に生えた2本を撮影したもので、傘の縁がやや反り返った状態まで開いています。

コテングタケモドキ

スッポンタケ。スッポンタケ科。梅雨時から秋にかけて林床に生えます。幼菌は白色の卵型で、熟すと割れて、白い柄を伸ばし、先に深緑色のグレバを付けた釣鐘型の傘を付けます。柄の長さは9から15センチメートルです。グレバは有性胞子形成組織を含むもので、異臭を放ちます。この画像は、林床から出た横並びの3本を撮影したものです。

スッポンタケ

イカタケ。スッポンタケ科。梅雨時から秋にかけて、おがくずなどから生えます。幼菌は球形で、熟すと割れて、白い柄の先に放射状に白い腕を6から16本広げます。柄の先には胞子を形成するグレバという黒い褐色の組織があり、強い腐臭を放ちます。この画像は、秋に地面から生えた1本を撮影したもので、12本の腕があり、白い柄の左手前に、何かに食われた穴が開いています。

イカタケ

キツネノタイマツ。スッポンタケ科。梅雨時から秋にかけて、林床などから生えます。幼菌は白色の長卵型で、熟すと割れて、うす紅色の柄が10センチメートルを超えて伸びます。傘は濃紅色の釣鐘型のグレバで、異臭を放ちます。この画像では、地面から伸びた柄が左側に曲がって、傘の先がほとんど地面に付きそうになっています。

キツネノタイマツ

サンコタケ。スッポンタケ科。梅雨時から秋にかけて、林床などから生えます。白色の菌糸束から、橙色の3本の腕が出て、アーチ型になり、先で接合します。腕の本数は6本まで個体差があります。腕の内側に黒色のグレバが付き、異臭を放ちます。この画像は、地面から出た1本を撮影したもので、腕は4本で、グレバはほとんど無くなっています。

サンコタケ

キクラゲ。キクラゲ科。春から秋にかけて広葉樹から生えます。幅は6センチメートル程度までで、色は黄褐色から褐色です。形は、円盤状、盃状、耳状など、不定形で、柄はありません。この画像は、枯れて横向きに倒れた幹に生えた20個ほどを撮影したもので、お互いにくっつき合っています。

キクラゲ

アラゲキクラゲ。キクラゲ科。広葉樹の枯れ木から生えます。幅は6センチメートルまでで、色は灰褐色から黄褐色です。形は、円盤状、盃状、耳状など、不定形で、柄はありません。背面は直立した白っぽい色の毛に覆われます。この画像は、倒木から生えた3個を撮影したもので、並ぶようにして、くっつき合っています。

アラゲキクラゲ

タマキクラゲ。ヒメキクラゲ科。春から秋にかけて、枯れ枝や落枝に生えます。ゼラチン質で、色は褐色ですが、赤味がかることも、黄色みがかることもあります。形は、球状や座布団状など、不定形で、柄はありません。この画像は、地面に落ちた1本の枝から生えた20個以上を撮影したもので、お互いにくっつき合っています。

タマキクラゲ

カレエダタケ。ハリタケ科。林床に群生します。白色。樹木の枝のように、不規則で細かく分岐を繰り返し、高さは3から8センチメートルになります。この画像は、林床に生えた20個以上を撮影したものですが、密に群生しているので、実際には何個か分かりません。

カレエダタケ

カワラタケ。タマチョレイタケ科。薄く半円形の傘が多数重なり合うように生えます。柄はありません。傘の幅は2から6センチメートルで、表面は青みが入った黒い褐色ですが、種内で変異があります。柄はありません。この画像は、倒木から群生した50個以上を上から撮影したものです。倒木の上面に生えるものは、半円形よりもほぼ円形に近い形になります。

カワラタケ

ハカワラタケ。タマチョレイタケ科。薄く半円形から扇状の傘が多数重なり合うように生えます。柄はありません。傘の幅は2から6センチメートルで、表面は肉色から白色で、種内で変異があります。柄はありません。この画像は、立ち枯れ木の幹から生えた30枚ほどを撮影したものです。

ハカワラタケ

ヒイロタケ。タマチョレイタケ科。枯れ木や倒木上に生えます。幅は10センチメートル程度までです。柄はありません。傘の形は半円形が多いですが、生える場所によっては、ほぼ円形のものもあり、いずれも扁平です。傘の表面は朱色で、裏面は少し濃い朱色です。短い柄があることもあります。この画像には、枯れ落ちた枝に生えた10個ほどが写っていて、大きさは様々です。

ヒイロタケ

ハチノスタケ。タマチョレイタケ科。枯れ木や倒木などに生えます。傘は半円形から腎臓型で、幅は4センチメートルほどになります。傘の表面は、うすい黄褐色で、裏面の管孔が大きく、ハチの巣状に見えます。短い柄があることもあります。この画像は、落枝から生えた腎臓型でほぼ円形の1個を上から撮影したものです。

ハチノスタケ

チャカイガラタケ。タマチョレイタケ科。主に秋から冬にかけて、枯れ木や倒木などに生えます。傘は薄く、半円形で、幅は2から8センチメートルです。表面は茶褐色で環紋と白色の縁どりがあり、裏面には放射状のひだがあります。柄はありません。この画像は、1本木の落枝から生えた30枚以上ほどを上から撮影したものです。

チャカイガラタケ

マンネンタケ。マンネンタケ科。樹木の腐朽菌です。成長すると、柄から、赤褐色の傘が扇状に広がります。柄も傘もとても硬いことが特徴です。この画像は立ち枯れ木に生えた5個を傘の上側から撮影したもので、柄は見えていません。

マンネンタケ

コフキサルノコシカケ。マンネンタケ科。広葉樹の幹に生えます。年々成長を続け、幅50センチメートルを超えることもあります。傘の上面は黄褐色で、裏面はクリーム色です。柄はありません。この画像は採集した幅15センチメートルほどの1個を指でつかんで、側面から撮影したもので、傘の下側は白色です。

コフキサルノコシカケ

カワウソタケ。タバコウロコタケ科。夏から秋にかけて、サクラ類の枯れ木や衰弱木に、重なるように群生します。傘は半円形で、柄はなく、表面は、黄褐色です。幅は6センチメートルほどになり、厚さもあります。この画像は、ソメイヨシノの衰弱木に生えた50枚ほどを横から撮影したものです。

カワウソタケ

キチチタケ。ベニタケ科。夏から秋にかけて、林床に生えます。傘の直径は6から7センチメートル前後で、表面は黄褐色です。裏面はより色がうすく、傷づけると、白色の乳液が出ます。柄も黄褐色です。この画像は、林床に生えた4本を撮影したもので、時間が経って、かなり傘が反り返っています。

キチチタケ

ニオイワチチタケ。ベニタケ科。夏から秋にかけて、林床に生えます。傘の直径は3から4センチメートル前後で、表面は肉色に濃い褐色の環紋があります。柄の長さも3から4センチメートルで、赤褐色です。カレー粉の匂いがするのが特徴です。この画像は、林床に生えた2本を撮影したものです。

ニオイワチチタケ

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