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二色の浜の植物(および菌類)

更新日:2021年02月03日

海浜植物

ハマボウフウ。セリ科。海岸の砂地に生える多年草。根は地中に直下し、肉質で光沢のある葉が地面を這いながら広がり、春から夏にかけてその中央に白い集合花をいくつか付けます。葉は食用とされることがあります。この画像の中央に、花が写っていて、その周りに多数の葉があります。

ハマボウフウ

ツルナ。ハマミズナ科(以前は、ツルナ科)。海岸の砂地に生える多年草。根元に近い茎は地面を這い、茎の先は斜めに立ち上がります。春から秋にかけて小さな黄色の花が咲きます。葉は食用とされることもあります。この画像は、群落を横から撮影したもので、中央手前の1本の茎に、花がいくつか咲いています。

ツルナ

コウボウムギ。カヤツリグサ科。砂浜に生える多年草。根茎は砂中に長く伸び、所々の節から茎を地上に出します。花茎は高さ20センチメートル位になり、硬くて直立し、晩春から夏にかけて、先端に太くて、うす黄緑色の穂を一つ付けます。この画像の中央に、大きな穂が写っていて、その周りにも高さが低い茎がいくつか写っています。

コウボウムギ

コウボウシバ。カヤツリグサ科。砂浜に生える多年草。太く長い地下茎が砂中に蔓延し、赤褐色の鬚根を出し、夏に穂を出します。コウボウムギと同じスゲ属ですが、コウボウムギより実が小さいので、コウボウシバと名付けられました。この画像には、穂が10個以上、写っています。

コウボウシバ

ハマダイコン。アブラナ科。海岸の砂地に生える越年草。越年草とは、冬も葉が枯れない草という意味です。根は長いが太くはならず、茎は直立します。春に、うす紅色の花が咲きます。ダイコンが野生化したものと考えられています。この画像には、多数の花が写っています。

ハマダイコン

オカヒジキ。ヒユ科。海岸の砂地や砂礫地に生える一年草。茎は斜めにたおれて広がり、葉は円柱状で肉質。夏に、うす緑色の小さな花が咲きます。若葉をゆでて食用とされます。この画像には、砂地から生えた茎と葉が多数、写っています。

オカヒジキ

ハマヒルガオ。ヒルガオ科。海岸の砂地に生える多年草。地下茎を長く伸ばし、茎は砂上に伸び、ハート型の葉を付けます。春にラッパ状のピンク色の花が咲きますが、秋にも花が咲くこともあります。この画像の中央には、開いた花が2個あり、その周りに葉と蕾が写っています。

ハマヒルガオ

ハマエンドウ。マメ科。海岸に生える多年草。地下茎を長く伸ばし、茎は地面を這い、先は斜めに立ち上がります。春から夏にかけて赤紫色や青色の花が咲きます。現在の二色の浜には自生おらず、自然遊学館がある市民の森公園の一角だけに生えています。画像の中央には、開いた花が3個あり、その周りに葉が写っています。

ハマエンドウ

ハマゴウ。シソ科。海岸に生える落葉低木。茎は砂の上や中を長く這い、根を下ろします。 枝は斜めか直立し、高さ60センチメートルほどになります。夏に紫色の花が咲きます。和名は、浜のお香の意味で、葉や実に独特の香りがあります。この画像は、多数の葉を撮影したものです。

ハマゴウ

ホコガタアカザ 。ヒユ科。海岸の裸地や埋立地などに生える1年草です。茎はよく分岐し、高さ20から80センチメートルほどに生長します。秋、黄緑色の雄花と、うす紅色の雌花が入り混じった穂が出ます。ヨーロッパ原産の帰化植物です。この画像は、葉がまだ6枚ほどの小さな1株を写したものです。

ホコガタアカザ (外来種)

帰化植物(海浜植物でないもの)

アレチマツヨイグサ。アカバナ科。空き地、河原、海岸に生える多年草。茎は直立し、高さ30から150センチメートルほどに生長します。夏から秋にあけての夕方に黄色い花が咲きます。北アメリカ原産の帰化植物。この画像の中央に1本の直立した茎があり、その茎の周りから斜めに伸びた茎が何本か出ています。

アレチマツヨイグサ

コマツヨイグサ。アカバナ科。空き地、河原、海岸に生える越年草。茎は地面を這うか、斜上します。高さ5~50センチメートルと、松與イグサの中では小型です。春から秋にかけて、うす黄色の花が咲きます。北アメリカ原産の帰化植物。この画像の中央に、2個の花が咲いていて、その周りに多数の葉が写っています。

コマツヨイグサ

シロバナシナガワハギ。マメ科。荒地などに生える1年から2年草。茎は直立または斜上し、高さ150センチメートルに達することもあります。夏にふさ状の白い花が咲きます。 牧草・飼料植物として栽培されることもあります。中央アジア原産の帰化植物。この画像には、多数の葉が写っていて、花序の向きはバラバラです。

シロバナシナガワハギ

アメリカネナシカズラ。ヒルガオ科。一年草。他の植物にからみついて養分を吸い取る寄生植物。黄色の蔓を伸ばし、葉は退化しています。 夏から秋にかけて小さな白い花が咲きます。北アメリカ原産の帰化植物。この画像には、多数の茎が絡み合っている様子が写っています。

アメリカネナシカズラ

アメリカオニアザミ。キク科。空き地や道端に生える1年草または2年草。高さ2メートルに達することもあります。7月から10月頃にかけて、紅紫色の頭状花を咲かせます。葉や茎などに鋭いトゲがあります。和名と異なり、ヨーロッパ原産の帰化植物です。この画像の中央に1株が写っていて、茎の先に1個の花が咲いています。

アメリカオニアザミ

菌類

ササクレヒトヨタケ。ハラタケ科。柄の高さが20センチメートルほどになることがあります。傘は初め柄の半分以上を覆う状態で、平らに開ききることはありません。春から秋にかけて公園や畑地などの肥えた場所に生えます。この画像はクロマツ林の林床から生えた傘が開いていない2本を撮影したものです。

ササクレヒトヨタケ

イボテングタケ。テングタケ科。柄の高さと傘の直径ともに10センチメートルを超えることがあります。傘の表面は褐色に近い色をしていて、角錐状のイボが散在します。夏から秋にかけて針葉樹の下に生えます。この画像には、傘が開いた状態のものが左側に2本、傘が開いていない幼菌が右側に1本、写っています。クロマツ林の林床に生えていたものです。

イボテングタケ

ハラタケ。ハラタケ科。傘の直径は5~10センチメートル。傘の表面はほぼ白色で、ひだは密で、うす紅色をしています(後に黒い褐色に変色します)。春から秋にかけて草地や芝生に生えます。この画像は、ひだの状態を調べるために引き抜いて裏返した状態を撮影したものです。

ハラタケ

ヤナギマツタケ。モエギタケ科。傘の直径は5~15センチメートル。傘の表面は、うすい褐色です。柄の上部にある垂れ下がった膜質のつばが特徴です。初夏にカエデやニレの根元に生え、公園の植栽樹や、街路樹に生えることもあります。マツタケに近縁ということはありません。この画像は、カエデ類の植栽樹の根元に生えた6本ほどの株を撮影したもので、やや萎れています。

ヤナギマツタケ

チチアワタケ。イグチ科。傘の直径が10センチメートルになることもあります。傘の表面は黄土色で粘性があります。夏から秋にかけて松の林内に発生します。この画像はクロマツの林床に生えた8本の株を撮影したもので、そのうちの1本は傘の裏面を見るために、引き抜いて裏返しにしています。

チチアワタケ

コツブタケ。ニセショウロ科。色は褐色で、ほぼ球形をしていて、普通は柄がありません。長径が20センチメートルに達することがあります。春から秋にかけて地上に生えます。この画像は公園の芝生に生えたもので、下に置いた長さ14センチメートルの赤いボールペンと同じ長径サイズです。

コツブタケ

ショウロ。イグチ科。色は白色に近く、成熟すると黄褐色になります。ほぼ球形で地中に出来るか、あるいは上面が地面から見えるようになることもあります。春と秋の年2回、海岸のクロマツ林の林床などに出現します。この画像は若いクロマツ林の林床に、上面だけ姿を現したものを2個撮影したものです。

ショウロ

カワラタケとニクウスバタケ。低い位置で枝分かれした樹木に、枝ごとに違う腐朽菌が生えていました。腐朽菌は枯れた樹木に生える菌のことです。左側の枝に生えたカワラタケは、タマチョレイタケ科で、薄く半円形の傘が多数重なり合うように生えます。傘の表面は青みが入った黒い褐色ですが、種内で変異があります。右側の枝に生えたニクウスバタケは、科の確定が難しい種で、カワラタケと同じく、傘が多数重なり合うように生え、傘の表面は肉色です。

カワラタケ(左)とニクウスバタケ(右)

マンネンタケの幼菌。マンネンタケ科。樹木の腐朽菌です。成長すると、柄から、赤褐色の傘が扇状に広がります。柄も傘もとても硬いことが特徴です。この画像は、まだ成長していない幼菌の段階で、採集寄贈された2本を黒色の紙に置いて撮影したものです。

マンネンタケ 幼菌

ボタンイボタケ。イボタケ科。地上生。根元から扇状に傘を四方に幾重にも重なって開きます。傘は表裏とも、うすい褐色で、裏面は小さなイボ状の突起に覆われています。この画像は、寄贈された1株を黒色の紙に置いて撮影したものです。

ボタンイボタケ

アカハツ。ベニタケ科。ベニタケ科。傘は直径5から10センチメートルで、表面は、うすい橙色です。傷つけると青緑色に変色します。夏から秋にかけてアカマツやクロマツの林下に生えます。この画像はクロマツの林床に生えた3本を上から撮影したものです。

アカハツ

シロハツ。ベニタケ科。傘は直径10センチメートルを超えることがあります。傘の表裏は白色です。夏から秋にかけて林下に発生します。この画像は、クロマツの林床に生えた、傘が反りかえった状態の2本を撮影したものです。

シロハツ

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