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二色の浜の昆虫

更新日:2021年02月03日

貝塚市内では生息場所が二色の浜周辺にほぼ限られる昆虫と、二色の浜以外の場所にも生息する昆虫とに分けています。このページの末尾に、自然遊学館だより72号からの抜粋記事、「貝塚市の海辺の生きもの」のPDFファイルを掲載しています。二色の浜周辺では、定期的な昆虫調査を行ったことがなく、ハエ目昆虫などほとんど手つかずのグループもあります。ご了承ください。

貝塚市内では二色の浜周辺でしか見つかっていない昆虫

オオハサミムシ。オオハサミムシ科。体長24から30ミリメートル。細長い体型をしていて、体部は赤褐色で脚は黄色です。和名の通り、大型のハサミムシで、オスの尾のハサミが長太いのが特徴です。海浜や河原の砂地の石や流木の下に生息しています。雑食性で、枯れ植物や死体も食べますし、尾のハサミを使って他の小昆虫を捕まえて食べることもあります。この画像は砂地の上の1個体のオスが尾を持ち上げて、反り返らせているところを、ほぼ側面から撮影したもので、頭部は左向きです。

オオハサミムシ

オオスナゴミムシダマシ。ゴミムシダマシ科。体長12ミリメートル前後。楕円形の体型で、体色は光沢のない黒色です。砂浜で、海浜植物の根元にいたり、砂に潜っていたりします。いろいろな植物を摂食しますが、好みはあるようです。枯れ草や、昆虫の死体も食べることがあります。この画像は、砂上にいる1個体を背面から撮影したもので、頭部は左上向きです。

オオスナゴミムシダマシ

ウミベアカバハネカクシ。ハネカクシ科。体長11ミリメートル前後。細長い体型で、体色は光沢のある黒色です。短い前翅は、ややくすんだ赤色をしています。砂浜の流木の下などに生息しています。打ち上げられた海藻や魚の死体を摂食しているものと思われます。この画像は、砂上にいる1個体を撮影したもので、右向きです。

ウミベアカバハネカクシ

アバタウミベハネカクシ。ハネカクシ科。体長8ミリメートル前後。細長い体型で、光沢がほとんどない黒色をしています。砂浜の流木の下などに生息しています。打ち上げられた海藻や魚の死体を摂食しているものと思われます。この画像は、流木にいる1個体を撮影したもので、右下向きです。

アバタウミベハネカクシ

カタモンコガネ。コガネムシ科。体長10ミリメートル前後。前胸背板は黒色で、前翅は黄褐色ですが、体表面に毛があるため、やや白っぽく見えます。この画像は、二色の浜に植栽されたハマナスの花粉に集まっている3個体を背面から撮影したものです。周囲に写っているハマナスの大きな花弁はピンク色です。

カタモンコガネ

二色の浜以外の場所でも見られる昆虫

クルマバッタモドキ。バッタ科。体長30から45ミリメートル。頭部は丸い形をしています。褐色に細かな模様が入ります。褐色型がほとんどですが、まれに緑色型が出現します。前胸背版のエックス型の紋と、後翅の輪状の黒帯が特徴です。夏から秋にかけてが成虫期で、冬は卵で越冬します。草地や砂浜に生息します。バッタの仲間は、草も食べますし、他の昆虫の死体を食べることもあります(雑食性)。この画像は、礫地に止まっている褐色型の1個体を、ほぼ側面から撮影したもので、左向きです。

クルマバッタモドキ

トノサマバッタ。バッタ科。体長50から65ミリメートル。頭部は丸い形をしています。緑色型と褐色型がいて、両方とも細かな模様は入りませんし、前翅は、うすい褐色です。初夏から秋にかけて、2から3世代を繰り返します。草丈の低い草地に生息します。この画像は、草丈の短い荒地に止まっている緑色型の1個体を側面から撮影したもので、左向きです。

トノサマバッタ

オンブバッタ。オンブバッタ科。オス成虫の体長は25ミリメートル前後に対して、メス成虫の体長は40ミリメートル前後です。尖った頭部をしていて、緑色型と褐色型がいます。両方とも細かな模様は入りません。草丈の低い草地に生息し、初夏から秋にかけて成虫が出現します。この画像は、アメリカネナシカズラという蔓植物の上に止まっている緑色型の1個体を撮影したものです。

オンブバッタ

アカハネオンブバッタ。オンブバッタ科。オス成虫の体長は25ミリメートル前後に対して、メス成虫の体長は40ミリメートル前後です。尖った頭部をしていて、緑色型と褐色型がいます。両方とも細かな模様は入りません。草丈の低い草地に生息し、初夏から秋にかけて2.世代を繰り返します。貝塚市内では2013年に初めて見つかった国内外来種(元々、南西諸島には分布していました)。オンブバッタとの一番の違いは、後翅が赤味がかっていることで、この画像では、その赤い後翅が見えるように、手で翅を開いています。

アカハネオンブバッタ

ウスイロササキリ。キリギリス科。体長15ミリメートル前後。やや尖った頭部をしていて、緑色型と褐色型がいます。前翅の背面にくる部分は、うすい褐色です。草地に生息し、初夏と秋に成虫が出現します。キリギリス科は、基本的に雑食性ですが、ササキリの仲間は主にイネ科の草の種子や葉を摂食します。この画像は、草に止まっている緑色型の1個体を側面から撮影したもので、右向きです。

ウスイロササキリ

マダラバッタ。バッタ科。体長25から35ミリメートル。丸い頭部をしていて、緑色型と褐色型がいます。体部の各所に細かな模様が入りますが、一番の特徴は、後脚が基部から順番に、黒色、赤色、青色と変わることです。初夏から秋にかけて何世代かを繰り返します。荒地、砂浜、草丈の低い草地に生息します。この画像は、芝生に止まっている褐色型の1個体を、側面から撮影したもので、左向きです。

マダラバッタ

ハマベハサミムシ。ハサミムシ科。体長18から36ミリメートル。細長い体型をしていて、体部は光沢のある黒色で、脚は、うす黄色です。成虫になっても翅は生えません。腹部後端にハサミがあります。雑食性。海浜にも生息しますが、内陸の草地、林縁、公園にも生息します。この画像は、流木に止まっている1個体をほぼ背面から撮影したもので、左向きです。

ハマベハサミムシ

自然遊学館だよりの記事より

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