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近木川の動物

更新日:2021年02月10日

近木川の下流および河口域に生息する水生動物に関しては、近木川河口の動物のページもご覧ください。水の流れが緩やかな場所には、ため池などの止水(しすい)にすむ種も生息しています。

魚類

オイカワ。コイ科。淡水魚。全長15センチメートル前後。背中側はくすんだ青色で、側面から腹側にかけては銀白色です。側面に、うすいピンク色の横縞の斑紋が数本入ります。頭から尾までを軸とすると横縞ですが、泳いでいる姿から見ると、縦筋に見えます。川の中流域から下流域にかけて生息します。雑食性で、昆虫や藻類を食べます。この画像は、水槽の中の1個体を横から撮影したもので、左向きです。紅色の婚姻色が腹側や鰓などに出たオスの成魚です。

オイカワ

カワムツ。コイ科。淡水魚。全長15センチメートル前後。背中側は褐色です。頭から尾にかけての側面に1本の太い縦の黒帯が入ります。腹側は銀白色です。川の上流域から中流域にかけて生息します。雑食性で、昆虫や藻類などを食べます。この画像は水槽内を撮影したもので、腹側に紅色の婚姻色が出た1個体のオスの成魚が写っていて、その周りにも他のカワムツやオイカワの一部も写っています。

カワムツ

タカハヤ。コイ科。淡水魚。全長15センチメートル前後。体型は、オイカワやカワムツより細長です。体色は、うすい褐色で、側面に金色の小点が散在します。河川の上流域に生息します。雑食性で、昆虫や藻類を食べます。この画像は、水槽内の砂利底近くを泳ぐ1個体を撮影したもので、左向きです。

タカハヤ

アユ。キュウリウオ科。全長30センチメートル前後。成魚の体色は、うすい青緑色で、背中側ほど濃い色をしています。秋に川の下流で産卵し、孵った仔魚と稚魚は海岸近くで生活し、春に川を上ってきます。仔魚と稚魚は肉食性から雑食性ですが、成魚は川底の石に付いた藻類を食べます。この画像の中央に、水槽内を左向きに泳ぐ成魚が1個体、写っています。その上に、もう1個体の体半分、その下には1個体のフナが写っています。

アユ

ドンコ。ドンコ科。全長25センチメートル。頭部が大きく、横幅がある体形です。褐色で、黒い褐色の斑紋が不規則に入ります。川や池、水田などに生息します。川では流れが穏やかで、底が砂礫の場所を好みます。夜行性。口が大きく、肉食性で、昆虫、甲殻類、小魚などの他の小動物を食べます。この画像は、水槽内の石の上にいる1個体を横から撮影したもので、右向きです。

ドンコ

カワヨシノボリ。ハゼ科。全長5センチメートル前後。細長い体形をしています。体色は、うすい褐色の地色の各所に赤みが加わります。川の中流域や上流域のきれいな水に生息します。胸びれが吸盤状になって、岩に張り付くことが出来ます。ほぼ肉食性で、水背昆虫などを食べます。この画像は、水槽内の礫の上にいる1個体を撮影したもので、左向きで、口を大きく開けています。

カワヨシノボリ

アカザ。アカザ科。全長10センチメートルになることもあります。細長い体形で、赤みがかった色をしています。ナマズの仲間で、上あごに2対、下あごに2対、合計8本の口ひげがあります。胸びれと背びれに毒のある棘条があります。川の中流域に生息します。夜行性。肉食性で、水生昆虫などを食べます。この画像は、水槽内の底にいる1個体の上半身を撮影したもので、左向きです。

アカザ

ウナギ。ウナギ科。最大で130センチメートルほどになります。とても細長い体形で、背側は灰色で、腹側は白色です。胸びれが退化し、体の後半部で、背びれ、尾ひれ、臀びれが融合します。成魚は川に生息します。肉食性で、甲殻類、水生昆虫、カエル、小魚などを食べます。この画像は、水槽内の1個体の成魚の頭付近を撮影したもので、右向きです。

ウナギ

ウキゴリ。ハゼ科。全長10センチメートルを超えることがあります。円筒形の体形で、体色は黄褐色に、細かな黒斑が入ります。川の汽水域から中流域にかけて生息します。肉食性で、水生昆虫、甲殻類、小魚などを食べます。この画像は、水槽内の1個体を横から撮影したもので、左向きで、やや尾を下げて、泳ぐといよりは浮かんでいる状態です。

ウキゴリ

両生類

カジカガエル。アオガエル科。無尾類。体長35から70ミリメートル。体表はうすい灰色で、まだら模様があります。渓流に生息し、繁殖期の春から夏にかけては、オスのフィーフィフィフィフィという美しい鳴き声が聞こえます。この画像は、水辺にある岩に、縦列に並んで止まっている2個体を撮影したもので、両個体とも左向きです。

カジカガエル

爬虫類

イシガメ。バダグールガメ科。甲長15から20センチメートル。背甲は平らで黄土色をしています。山麓の池や水田、河川の上流から中流に生息します。雑食性。この画像は、草むらにいた1個体を背中側から撮影したもので、右側に向かって歩いているところです。

イシガメ

クサガメ。バダグールガメ科。甲長20センチメートル前後。体色は茶褐色で、黄色の斑紋が入ります。背甲には3本のキール(稜)があります。主に平地に川や池に生息します。雑食性。この画像は、水に浮かんでいる落枝の上に止まっている1個体を正面から撮影したものです。

クサガメ

ミシシッピアカミミガメ。ヌマガメ科。甲長20から30センチメートル弱。甲背は緑褐色で、模様が入ります。側頭部の赤色斑が和名の由来です。北アメリカ原産の外来種。平地、都市部の池や用水路、河川の下流などで見られます。雑食性。この画像は、陸に上がって歩いている1個体を、ほぼ正面から撮影したものです。

ミシシッピアカミミガメ

スッポン。スッポン科。甲長25から30センチメートル。甲背は平らで、鱗板がありません。尖っている鼻先や、長く伸びる首が特徴です。主に河川の中流から下流に生息します。肉食性。この画像は、自然遊学館で飼育展示していた1個体を撮影したもので、水中で左手前を向いています。

スッポン

貝類

カワニナ。カワニナ科。淡水にすむ巻貝です。殻長30ミリメートル前後、殻幅12ミリメートル前後の円錐形で、色はオリーブ色から黒色です。汚れた水には生息できません。落ち葉、付着藻類、デトリタスなどを食べます。この画像は、水槽内の1個体を撮影したもので、うすい灰色の軟体部が見えています。

カワニナ

マシジミ。シジミ科。淡水にすむ二枚貝です。殻の長さは32ミリメートル前後で、形は三角形や扇形と表現されます。殻の色は黄褐色が基調で、濃淡に変異があります。主に中流域に生息します。水中の細かな有機物を漉し取って食べます。この画像は、採集した1個体を地面の上に置いて撮影したもので、二枚貝の継ぎ目の部分が上にきています。

マシジミ

甲殻類

モクズガニ。モクズガニ科。甲幅7から8センチメートルになり、川にすむカニとしては大型です。甲羅の色は緑褐色で、腹側は白色です。ハサミに濃い褐色の毛が密生し、オスの方が毛の量が多くあります。雑食性。海と川を行き来する生活史を送ります。秋に川から海に下って繁殖し、幼生が海で生活し、稚ガニとして河口に住み着き、春から川を遡上し始めます。この画像は、採集した1個体を芝生の上に置いて撮影したもので、こちら向きです。

モクズガニ

サワガニ。サワガニ科。甲幅20から30ミリメートル。赤褐色で、甲羅がやや色濃くなります。きれいな川の中流域から上流域に生息し、一生を川で過ごします。雑食性で、藻類や水生昆虫、陸生昆虫など、さまざまなものを食べます。この画像は、河原に上がった1個体を背中側から撮影したもので、向こう側を向いています。

サワガニ

テナガエビ。テナガエビ科。体長10センチメートルに達することがあります。体色は褐色です。第2歩脚が長いのが特徴です。河川の下流域から中流域に生息し、幼生は海や汽水域で生活します。主に肉食性ですが、藻類を食べることもあります。この画像は、水槽内の1個体を撮影したもので、左向きです。

テナガエビ

ニッポンヨコエビ。ヨコエビ科。体長10ミリメートル程度。左右に扁平で、背が丸まっていて、絶えず、横倒しになった形で移動します。体色は黄褐色です。川の上流域のきれいな水に生息し、石の隙間などにいます。雑食性。この画像は、採集した4個体を白いトレイの上に置いて撮影したものです。

ニッポンヨコエビ

スジエビ。テナガエビ科。オスの体長は35ミリメートル前後で、メスの体長は50ミリメートル前後です。体は透明で、腹部に黒色の縦じまが入ります。5対の歩脚のうち、前の2対の先に小さなハサミがあります。川の流れが緩やかな場所や池に生息します。雑食性。この画像は、水槽内の1個体を横から撮影したもので、左向きです。

スジエビ

ミナミヌマエビ。ヌマエビ科。体長20から28ミリメートル。体色は褐色や緑褐色です。5対の歩脚のうち、前の2対の先に小さなハサミがあります。川の流れが緩やかな場所や池で、水草が生えている場所に生息します。雑食性。この画像は、水槽内の石の上にいる1個体を横から撮影したもので、左向きです。

ミナミヌマエビ

ミズムシ。ミズムシ科。体長10ミリメートル前後。淡水性のワラジムシの仲間です。体色は灰色です。川や池の汚い水に生息します。雑食性で、腐った落葉などを食べます。この画像は、採集した1個体を白いトレイの上に置いて、背中側から撮影したもので、左やや下向きです。

ミズムシ

その他

ハリガネムシの一種。類線形動物門という小さなグループに属します。和名の通り、針金のように細長い体形をしています。川沿いにいるハラビロカマキリの腹部に寄生していることが多く、黒い褐色で、体長は30センチメートル以上の個体を見たことがあります。幼虫が水生で、成虫で陸生になる昆虫を介して、カマキリの腹部に入り込みます。

ハリガネムシの一種(Chordodes属)

カマキリに寄生します。

シマイシビル。イシビル科。体長40ミリメートル前後。脚のない体で、伸縮します。体の前端と後端にある吸盤を使って移動します。体色は黄褐色から緑褐色で、背中側に1対の黒色の縦筋が入ります。川の流れがゆるやかな場所や池に生息します。吸血ビルではなく、水生昆虫やミミズを捕食します。この画像は、石の上にいる1個体を背中側から撮影したもので、右向きです。頭側の体部をこの画像の上側にひねっています。

シマイシビル

イシビル科の一種。イシビル科。脚のない赤黒い体で、伸縮します。体の前端と後端にある吸盤を使って移動します。汚れた水の指標生物に指定されていますが、種名は分かりません。汚い水の川や池に生息します。吸血ビルではなく、魚の体液を吸うと言われています。この画像は、採集した1個体を白いトレイの上に置いて背中側から撮影したもので、左向きです。

イシビル科の一種

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