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和泉葛城山の植物

更新日:2021年02月17日

ブナ。ブナ科。落葉高木。高さ30メートルに達することもあります。花は5月ごろに咲きますが、高い位置で咲くので、たまたま強風などで落ちたものしか見る機会がありません。雄花は枝先から垂れ下がるようにして咲き、雌花はその枝先から上部に咲きます。この画像は葉が茂った状態の1本の木を撮影したものです。

ブナ

ブナの葉。葉は先が少しだけ尖って、ほぼ楕円形で、互生します。縁がやや波打つのも特徴です。この画像は幼木の下の方の葉を上から撮影したもので、50枚ほどが写っています。夏に撮影した緑色の葉は、秋には黄葉し、冬に落葉します。

ブナの葉

この画像は、1本のブナの幹を近くから撮影したものです。幹の色はうすい灰色に近く、地衣類が付いたり、コブが出来たりして、大木になると、1本1本が違った様相を呈します。

ブナの幹

ブナの芽。この画像は、5月ごろ、花芽と葉芽が同時に展開したところを撮影したものです。高い場所にある多数の芽を撮影したものです。

ブナの芽

ブナの実。この画像は、落ちたブナの実(ドングリ)を20個ほど集めて、撮影したものです。発育途中で落ちたものもあり、それらは黄色味がかっています。クヌギやコナラのように堅果に帽子のような殻斗が付いているようなものとは違い、表面がトゲトゲの殻斗に覆われています。

ブナの実

ブナの実。この画像は、白色のトレイに置いた1個のブナの実を撮影したものです。殻斗が割れて反り返り、中の2個の堅果がはっきりと分かる状態です。堅果は褐色で、形は三角錐に近く、稜線がはっきりしています。

ブナの実


 

ヒトリシズカ。センリョウ科。多年草。高さ10から30センチメートル。春、茎の先に穂状の白い花を咲かせます。ブラシの毛のように見える白い雄しべが特徴です。この画像は、10個ほどの花を付けた群落を撮影したものです。

ヒトリシズカ

イズミカンアオイ。ウマノスズクサ科。多年草。冬に地面に埋もれるような花を咲かせます。和泉山脈に分布します。この画像には、地面から這った7枚の葉に囲まれるように、中央に3個の花が写っています。

イズミカンアオイ

ホオノキ。モクレン科。落葉高木。高さ30メートルに達することもあります。長さ40センチメートルになることもある大きな葉が特徴です。春、輪生状に生えた葉の中心に、大きな白い花を咲かせます。花弁と咢の区別が不明瞭なことと、花びらの数が多いことが特徴です。この画像では、幹と、その前の枝から出た多数の葉を撮影したものです。

ホオノキ

タムシバ。モクレン科。落葉小高木。高さ10メートルほどになります。春先の葉の開かない時期から6枚の花びらを持った白い花を咲かせます。この画像は、8個ほどの花を撮影したもので、枝には葉がまだ出ていません。

タムシバ

ヒメクロモジ。クスノキ科。落葉低木。春先の葉が開くのと同時に、黄色い雄花と雌花が咲きますが、小さいのであまり目立ちません。高級爪楊枝の原料として使われる同属のクロモジよりも葉が細いことが和名の由来です。この画像は枝先の多数の葉を撮影したものです。雄花と雌花の。この画像を、次に紹介しています。

ヒメクロモジ (覚野良子さん撮影:下の雄花と雌花の写真も)

ヒメクロモジの雌花。この画像は、葉芽の付け根から出た8個ほどの6弁、黄色の雌花を撮影したものです。

ヒメクロモジの雌花

ヒメクロモジの雄花。この画像は、葉芽の付け根から出た3個の6弁、黄色の雄花を撮影したものです。花から黄色の雄蕊が出ているのが分かります。

ヒメクロモジの雄花

アブラチャン。クスノキ科。落葉低木。春先の葉が開かない時期から、うす黄色の小さな花を咲かせます。この画像は秋の、うす緑色の実を付けた枝先を手でつかんで撮影したものです。アブラチャンの実は熟しても、この色のままで、赤色とか黒色に変わることはありません。

アブラチャン

チゴユリ。イヌサフラン科。多年草。春に茎先に6枚の花びらを持った白い小さな花をやや下向きに咲かせます。林内、登山道脇で見られます。この画像には、3個の花と多数の葉が写っています。

チゴユリ

セトウチホトトギス。ユリ科。多年草。秋に紅紫色の斑が入った花を咲かせます。花の形は独特で、花被片(花弁と咢)が開き、太い花柱が立ち、花柱の先から花糸が広がりながら垂れ下がります。この画像は、1本の茎から出た複数の葉と1個の花を撮影したものです。

セトウチホトトギス

ユキザサ。ユリ科。多年草。5月から7月にかけて、茎の先に総状に白く小さな花を多数、付けます。この画像は、1本の茎から出た6枚の葉と、茎の先に付いた多数の小さな花を、上から撮影したもので、花が右側にあります。

ユキザサ

キチジョウソウ。キジカクシ科。多年草。広がった地下茎から細長い葉が出ます。秋に花茎を出し、茎の先に穂状に幾つかのピンク色の小さな花を咲かせます。花は途中まで筒状で、花冠が6裂して、反り返ります。この画像には、細長い葉が多数、写っています。

キチジョウソウ

ササユリ。ユリ科。多年草。球根植物。茎は直立し、高さ1メートルに達することがあります。初夏、茎先に漏斗状で、うすいピンク色で6枚の花びらを持った大きな花を横向きに付けます。赤褐色の花粉も特徴です。この画像の中央に1個の花がこちら向きに写っていて、周りのミヤコザサに隠れて、葉と茎は見えません。

ササユリ

ウバユリ。ユリ科。多年草。球根植物。茎は直立し、高さ1メートルに達することがあります。夏、茎先に漏斗状の緑白色の大きな花を横向きに、数個付けます。この画像は6個ほどの花を撮影したものです。

ウバユリ

ミヤコザサ。イネ科。地下に匍匐茎を伸ばし、密集した群落を形成します。山頂付近の林内の下草は、多くがミヤコザサです。他のササ類と同じく、茎は直立し、節があり、節から細長い葉が出ます。冬季の葉には白色の縁取りがあるのが特徴です。

ミヤコザサ

ニリンソウ。キンポウゲ科。多年草。葉は3小葉に分かれ、それぞれに切込みがあります。春、茎先に1から3本の花茎を出し、白色の5咢片から成る花を咲かせます。和名の由来は2本の花茎を出すことが多いことによります。この画像の中央に、1本の茎から出た2個の花が写っていて、その下に何枚かの葉が写っています。

ニリンソウ

ボタンヅル。キンポウゲ科。落葉つる性の低木。8から9月に、白色の4咢片が開き、多数の雄蕊と雌蕊が針山のように出る花を密に咲かせます。この画像は、他の樹木に絡まって伸びた茎に、多くの白い花が咲いている状態を撮影したものです。

ボタンヅル

ヤマネコノメソウ。ユキノシタ科。多年草。早春に花を咲かせます。花茎の先の花序には6から10個の花が付き、うす緑色から黄緑色の咢片の中にある雄蕊の黄色がアクセントになります。この画像は、8個ほどの花序を上から撮影したものです。

ヤマネコノメソウ

チャルメルソウ。ユキノシタ科。多年草。茎の高さは50センチメートルに達することがあります。春、茎の先に総状に間隔をおいて小さな紅褐色の花を咲かせます。この画像は、斜面から斜めに伸びた10本ほどの茎を撮影したものです。

チャルメルソウ

カキノハグサ。ヒメハギ科。多年草。茎は直立して20から30センチメートルの高さになります。春に茎の先に黄色の総状花を咲かせます。花は、うすい紅色を帯びることもあります。2枚の咢片が斜め上に開き、残りの3枚の咢片が筒状に伸び、その先に3枚の花弁が付きます。葉の形がカキの葉に似ていることが和名の由来です。この画像は株を上から撮影したもので、数枚の葉とその中心に一塊の総状花が写っています。

カキノハグサ

ナガバモミジイチゴ。バラ科。落葉小低木。茎にはトゲがあり、葉はモミジのように裂けます。春、白い5枚の花びらを持った花を咲かせます。この画像は、幾本かの枝に咲いた10個ほどの花を撮影したもので、少し葉芽が出ています。

ナガバモミジイチゴ

ナガバモミジイチゴの実。春が咲き、初夏に、うすいオレンジ色のつぶつぶ状に集まった実が成ります。この画像は、1本の枝から出た数枚の葉と2個の実を撮影したものです。

ナガバモミジイチゴの実

イヌブナの幹。ブナ科。落葉高木。高さ25メートルほどになります。5月ごろに、新しい枝の付け根から、雄花と雌花がぶら下がるように咲きます。葉の裏にはブナよりも多くの毛があり、幹はブナよりも色が濃く、暗い灰色をしています。この画像は、その幹だけを撮影したものです。

イヌブナの幹

アカガシ。ブナ科。常緑高木。高さ20メートルほどになります。春に、うす緑色の花が咲きます。雄花は垂れ下がったように多数咲き、雌花は葉腋から直立して咲きます。この画像は枝先の多数の広葉を撮影したものです。

アカガシ

アカシデ。カバノキ科。落葉高木。高さ15メートルほどになります。花の時期は春です。雄花は黄褐色で、垂れ下がるように多数が咲き、雌花は、うす紅色で、枝先に上向きに咲きます。次に紹介するイヌシデとの違いは、新芽が赤いこと、葉の表面に毛がないこと、秋に赤色に紅葉することなどがあげられます。この画像は、枝先の多数の葉と雄花序を撮影したものです。

アカシデ

イヌシデ。カバノキ科。落葉高木。高さ20メートルに達することがあります。花の時期は春です。雄花は黄褐色で、垂れ下がり、雌花も枝先や葉腋から垂れ下がります。先に紹介したアカシデとの違いは、新芽がそれほど赤くないこと、葉の表面が白い毛で覆われること、秋に黄色に黄葉することなどがあげられます。この画像は、2股に分かれた枝先を手で持って、付いている30枚程度の葉を撮影したものです。

イヌシデ

アズサ。カバノキ科。落葉高木。高さ25メートルに達することがあります。樹形がサクラに似ていると言われることもあります。ミズメという別名も割と通っています。花の時期は春です。雄花は黄褐色で、枝先に垂れ下がるように多数付き、黄緑色の雌花は1個ずつ直立します。この画像は枝先を手で持って、20枚ほどの葉を撮影したものです。

アズサ (別名、ミズメ)

ツリバナ。ニシキギ科。落葉低木か小高木。春に5枚の花びらを持った白い花を垂れ下がるように咲かせ、秋に実が紅色に熟します。この画像には、枝先の少しの葉と、ぶら下がった3個の花と2個の蕾が小さく写っています。

ツリバナ

ナツトウダイ。トウダイグサ科。多年草。茎は高さ40センチメートルほどになることがあります。和名に夏と付きますが、春に花が咲きます。腺体という液体を分泌する器官がU字型になり、4枚の緑色の腺体が花弁のように見えるのが特徴です。この画像は、茎の先の5枚の葉と5個の蕾を撮影したものです。

ナツトウダイ (覚野良子さん撮影)

エイザンスミレ。スミレ科。多年草。茎の高さは5から15センチメートルになります。早春に白い5枚の花びらを持った花が咲きます。葉に切れ込みが多いことが特徴です。この画像は、樹木の落葉が積もった場所に咲いた5個の花を撮影したものです。

エイザンスミレ

シハイスミレ。スミレ科。多年草。茎の高さはせいぜい10センチメートルほどです。早春にピンク色の5枚の花びらを持った花が咲きます。葉の裏が紫色であることが特徴です。この画像は、あまり落葉が積もっていない場所に咲いた1個の花を撮影したものです。

シハイスミレ

タニタデ。アカバナ科。多年草。茎は紅色で、高さは20から50センチメートルになります。夏に茎の先の方から数本の花柄を出し、白色からうす紅色で2枚の花びらを持った小さな花を咲かせます。この画像は、左側が少し下がった斜面の林床から生えた群落を撮影したもので、5本以上の茎の先に、小さな花が写っています。画面の下側には広い葉が写っています。

タニタデ

キブシ。キブシ科。落葉低木。春先、垂れ下がった花序に、うす黄色の花を幾つも付け、葉が出る前なので、目立ちます。1個1個の花は、花枚の花びらを持った4枚と咢片の4枚が丸まった状態で、花の形はほぼ球形です。この画像は、3本の花序に、それぞれ10個以上の花が咲いている状態を撮影したものです。

キブシ

ウリハダカエデ。ムクロジ科。落葉小高木。ふつうは高さ10メートルほどですが、高さ20メートルの高木に生長することもあります。春に垂れ下がった花序に、うす黄色の花を幾つも付けます。この画像は、枝先から垂れ下がった数本の花序を撮影したもので、多数の広い葉の間から、実が見えています。

ウリハダカエデ

ウリハダカエデの幹。この画像は、ウリハダカエデの太い幹の表面を撮影したもので、基本は縦に筋が入っていて、うすい緑色、濃い緑色、うすい褐色の部分がモザイク状に模様をつくっています。

ウリハダカエデの幹

ミヤマシキミの花。ミカン科。常緑低木。高さ60から120センチメートルになります。春に枝の先に、白色で4枚の花びらを持った小さな花を、半球状にまとまって多数咲かせます。葉は細長い楕円形で先がとがり、光沢があります。この画像は、3塊の花を上から撮影したもので、葉も多数写っています。

ミヤマシキミの花

ミヤマシキミの実。この画像は、冬に成る赤い実を撮影したもので、4から6個の実が成った枝先が中央に3塊、写っています。この画像の右端にも、2塊が写っています。

ミヤマシキミの実

ヤドリギ。ビャクダン科。常緑の半寄生植物。他の樹木に根を食い込ませて、その樹木から栄養分を採ります。自らも光合成を行うので、完全な寄生植物ではありません。小さい黄緑色の花を2月から3月にかけて咲かせます。和泉葛城山では、ブナの木に取り付いているのが、よく見られます。この画像で示したように、特に冬は、宿主の落葉樹が葉を落とし、球状のヤドリギが目立ちます。

ヤドリギ

ヤドリギの枝と葉。この画像は、採取した1本の枝が次々に2分岐しながら広がっていく様子を撮影したもので、葉がいくつか付いています。

ヤドリギの枝と葉

ヤドリギの実。この画像は、枝の分岐した場所に付いた3個のうすい黄色の実を撮影したものです。大きさはだいたい7ミリメートルです。ヤドリギの実が鳥に食べられて、糞をした時に、中の種子が、樹木に張り付きます。

ヤドリギの実

ヤドリギの種子。この画像は、実から取り出した濃い緑色の種子を11個、画用紙の上に置いて撮影したものです。表面に粘り気があります。

ヤドリギの種子

キツリフネ。ツリフネソウ科。一年草。茎の高さは60センチメートルほどになります。夏から秋にかけて、葉の付け根の下から花茎を出し、黄色いラッパ型で横向きの花をいくつか咲かせます。花弁は5枚ですが、合着して、上側1枚、下側2枚に見えます。この画像は、数枚の葉の中央に、黄色い花が1個写っていて、口は右向きです。

キツリフネ

サルナシ。マタダビ科。つる性の落葉木本。つるの色は赤茶色です。長さ8センチメートルほどの広い葉が互生します。5月から7月に、白い5枚の花びらを持った花を咲かせます。この画像は、中央の上下に1本のつるがあり、中央から枝分かれしたつるに4枚の葉が付いています。

サルナシ

サルナシの落ちた花。ふつう上部に花を付けるのですが、この画像は、地面に落ちた白い花を撮影したものです。5枚の花枚の花びらを持った白色に対して、雄蕊の先にある葯の黒紫色が目立ちます。

サルナシの落ちた花 (覚野良子さん撮影)

リョウブ。リョウブ科。落葉小高木で、高さ3から7メートルになります。生長につれて幹の樹皮がはがれて、なめらかで、縦長のまだら模様になります。夏、枝先からいくつかの総状花序を出し、多数の小さな白い花を咲かせます。総状花序とは、主軸からブラシのように多数の花茎を出す花の付き方です。この画像は手前に多数の葉、後ろに3本の幹が写っています。

リョウブ

リョウブの花。この画像には、多数の葉と、手前に30本ほどの総状花序が白い5枚の花びらを持った花を付けている状態を撮影したもので、葉の緑色と花の白色が対照的です。

リョウブの花

ギンリョウソウ。ツツジ科。多年草。地中の菌類(菌根)に寄生します。葉緑素がなく全体が白色です。茎は高さ10センチメートルを超えることもあります。春から夏にかけて、茎の先にやや下向きの筒状の白い花を咲かせます。栄養分は、菌類が共生した樹木から得ていることになります。この画像には、中央に林床から生えた7本が写っていて、花は左向きです。

ギンリョウソウ

コバノミツバツツジ。ツツジ科。落葉低木で、高さは2から3メートルになります。春先に、深く5裂した漏斗型でピンク色の花が咲きます。花が咲いた後に、枝先に3枚の葉を付けます。この画像は、遠目から多数の花を撮影したもので、少し葉も写っています。

コバノミツバツツジ

カクミノスノキ。ツツジ科。落葉低木で、高さ1メートルほどになります。春に、緑白色に赤い筋が入った筒状の小さな花を咲かせます。別名のウスノキもよく使われ、7月から9月に成る赤い実の先が、餅つきの臼のように窪んでいることによります。この画像には、多くの葉と、中央に赤い実が1個が写っています。

カクミノスノキ (別名、ウスノキ)

アケボノソウ。リンドウ科。2年草。茎の高さは50から90センチメートルになります。秋に、4から5枚に深く裂けた白い花を咲かせます。それぞれの裂けた片には中央に2個の蜜腺があり、アリなどが来ます。裂片の先の方には濃い緑色の斑点があり、特徴的な色合いをしています。この画像は、1本の茎に咲いた5個の花を撮影したもので、葉も少し写っています。

アケボノソウ

ツルリンドウ。ツルリンドウ科。つる性の多年草。紫色のつるは長さ40から80センチメートルになります。夏から秋にかけて、葉の出る位置から花茎を出し、釣鐘状で先が5裂した、うす紫色の花を咲かせます。この画像の中央には、地面を這っている蔓から出た1個の花が写っていて、数枚の葉も写っています。

ツルリンドウ

ツルリンドウの実。晩秋から初冬にかけて、赤紫色の実がなります。この画像は、地面を這っている茎から出た20個ほどの実を撮影したものです。木などに絡まっている蔓から出た実はぶら下がりますが、この画像では、地面から立ち上がるようにして、実が成っています。

ツルリンドウの実

ヤマルリソウ。ムラサキ科。多年草。茎は枝分かれして、地面を這うように伸び、先が斜めにすこし立ち上がります。春に茎の先にかたまるようにして、小さな、うすい青色の5枚の花びらを持った花を付けます。この画像は6個の花を撮影したもので、葉も写っています。

ヤマルリソウ

ハシリドコロ。ナス科。多年草。茎の高さは50センチメートルを超えることがあります。葉は長さが15センチメートルを超えるほど大きくなることがあります。春に、暗い無皿黄色で釣鐘状の花を垂れ下がるように咲かせます。この画像は、折った枝先を手で持って撮影したもので、1個の花が中央、左向きで写っていて、周りに大きな葉も写っています。

ハシリドコロ

イワタバコ。イワタバコ科。多年草。根が岩場に張り付いて伸び、葉が岩から出ているように見えます。夏に葉の間から花茎が伸び、その先に紫色で5裂した花が咲きます。この画像では、左側に岩があって、右下がりの岩の面に、6枚ほどの葉が張り付くように生え、右向きに5本ほどの花茎が伸び出し、その先に多くの花が咲いています。

イワタバコ

ヤマジオウ。シソ科。多年草。茎の高さはせいぜい10センチメートル程度ですが、葉が幅広なので、目立たないことはありません。夏、茎の先に2から3個の、うす紅色の花を横向きに付けます。この画像には、1本の茎から出た4枚の葉と、3個の花が、中央に写っています。

ヤマジオウ

ミカエリソウ。シソ科。落葉小低木。名前にソウと付き、実際に草のように見えますが、高さ40から100センチメートルの樹木です。林床に生え、葉は広く、秋になると枝先に紅紫色のブラシのような花の塊が直立して咲きます。個々の花はとても小さい上唇と下唇から構成され目立ちませんが、目立つように見えるブラシの毛に当たる部分は、長く伸びた雄蕊(の花糸)です。この画像では、手前に10個ほどのブラシが写っていて、奥の方の林床にも20個ほどのブラシが写っています。

ミカエリソウ

マネキグサ。シソ科。多年草。茎の高さは40から70センチメートル。秋に紅紫色の小さな花を咲かせます。上唇は1枚で、下唇は3裂し、4枚の花びらがあるように見えます。この画像では、数本の茎、水平に開いた葉、手前に3個の花が写っています。

マネキグサ

ミヤマナミキ。シソ科。多年草。茎の高さは10センチメートル程度です。タツナミソウの仲間ですが、花の数が少なく、あまり目立ちません。夏に茎先に数個の白色から、うすい紫色の花を咲かせます。この画像は、多数の葉と、中央に伸びた茎に付く数個の花を撮影したものです。

ミヤマナミキ

ホタルブクロ。キキョウ科。多年草。初夏に花茎を伸ばし、釣鐘状の花をいくつか、吊り下げるように咲かせます。花の色はほとんどが白色ですが、まれに赤みがかった色になることもあります。この画像は、道端に咲いた8個ほどの花を撮影したものです。少しピンク色が入った花も写っています。

ホタルブクロ

ヨシノアザミ。キク科。多年草。茎の高さが150センチメートル程度になることもあります。茎の中部ぐらいから枝分かれし、秋になると枝先にピンク色の頭状花を咲かせます。葉は切れ込みが多く、トゲのある葉もあります。この画像は1個の頭状花を撮影したもので、右を向いています。以下は、注釈です。キク科の1個の花に見えるものは、多数の小花が集まったもので、それを頭状花と言います。

ヨシノアザミ

テイショウソウ。キク科。多年草。幅広の葉は地面を這うように生えます。秋に、高さ30から50センチメートルの茎の先に、白色で細く5裂した小花を3個付けるので、15本の白いひもが中央から放射状に伸びたような頭状花が、いくつか付いて、山道脇で目立ちます。この画像には、5枚ほどの葉が地面に広がり、そこから伸びた茎と、5個ほどの白い頭状花が写っています。

テイショウソウ

フキ。キク科。多年草。地下茎を伸ばし、地下茎から地上に葉茎を立てます。葉の形は、一部が切れた円形で、幅が20センチメートルを超えることもあります。フキは雌雄異株で、雄株の花茎の先に咲いた花は、多数の頭状花から形成され、花粉は黄色です。雌株の花茎の先に咲いた花も、多数の頭状花から形成され、白色です。この画像は、花を咲かせた2本の花茎を撮影したものです。

フキ

ヒトリシズカ、タニタデ、マネキグサ、およびミヤマナミキの画像は、覚野良子さんから開花情報を頂いて撮影に行ったものです。

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