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表門の石材

更新日:2019年05月23日

表門控柱(修理前)

修理前の表門控柱の根元

表門控柱 飼い石

表門控柱の石材(交換前)

表門控柱 飼い石の交換

表門控柱の石材の交換作業

表門控柱(修理後)

表門控柱の石材(交換後)

表門の半解体修理にあたり、控柱の根元をおおっていた銅板をはずしたところ、その根元が石材で根継ぎされていたことがわかりました。このような石材による根継ぎの方法はあまり事例がないようですが、石材を用いることで柱の根元を高くし、腐朽を防ぐ工夫であったと推測されます。この願泉寺表門における根継ぎは、1791年(寛政3年)の表門修理札に「石司」2名の名前が見えることから、1791年の修理時にほどこされたものと考えられます。

使用されていた石材は花崗岩を加工して作られたもので、幅は約35センチメートル、高さは約20~40センチメートルです。おそらく1791年の修理時に柱の根元が腐食していたため、その部分を切断してこれらの石材を継ぎ足したものと考えられます。今回の修理にあたり、これらの石材が損傷していることがわかり、取り替えられることとなりました。取り替えにあたっては、油圧ジャッキアップで表門全体を持ち上げる揚屋工法が採用され、屋根瓦を降ろした状態で約20トンもある表門を高さ60センチメートルまで持ち上げて、新たな石材に取り替えられました。


注意 掲載している画像のうち、「解体前の表門控柱の根元」は、財団法人文化財建造物保存技術協会大阪支部 重要文化財 願泉寺本堂他5棟設計監理事務所より提供を受けたものを掲載しています。



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