表門の彫刻

表門 龍の彫刻

表門 獅子の彫刻

表門 麒麟の彫刻

表門 飛龍の彫刻

表門 海馬の彫刻
表門は工事用の素屋根で覆われ、足場が確保されているため、これまで間近で観察することができなかった場所にある彫刻類を確認することができました。
表門の彫刻類の中では、下から見上げると目に入る龍の彫刻が有名です。この彫刻は、長押(なげし)という部分の上に備えつけられていますが、1995年(平成7年)1月の阪神大震災の影響で落下した時に墨で書かれた墨書(ぼくしょ)が発見され、製作年代や製作者の名前が明らかになりました。墨書によると、1690年(元禄3年)11月に和泉嘉右衛門という人物によって製作されたことがわかりました。
また、虹梁(こうりょう)の上部の狭間板(さまいた)という部材には、空想上の動物の彫刻がほどこされています。これらは素屋根という覆屋の2階部分に上がると間近で観察することができ、正面には獅子(しし、3組)、背面には麒麟(きりん、3組)、側面北側には海馬(かいば、2組)、側面南側には飛龍(ひりゅう、2組)の彫刻が確認できました。このうち、一部がはずされた結果、海馬の彫刻の一つに墨書(ぼくしょ)が発見されました。残念ながら、墨がかなり薄くなっているため判読が困難ですが、「和泉」や「右衛門」の文字が確認できました。製作時期の記載は確認できませんでしたが、龍の彫刻と同じく和泉嘉右衛門という人物によって製作された可能性が高いものと思われます。
注意 龍の彫刻を撮影した画像は財団法人文化財建造物保存技術協会大阪支部 重要文化財 願泉寺本堂他5棟設計監理事務所より提供を受けたものを掲載しています。
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更新日:2020年05月28日