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更新日:2025年02月21日

貝塚寺内町まちや館(旧田中家住宅主屋)が国の登録有形文化財になることが決まりました(つづき)

【建物の概要について】

1階の上質な意匠のザシキ

上質な意匠のザシキ

では建物の説明に入ります。まちや館は、本市北町に所在しています。名称でわかるように、貝塚御坊願泉寺を中心とする貝塚寺内町の町家(まちなかに建つ店舗兼住居のこと)です。願泉寺の表門前を通る「御坊前通り」に面して建っています。明治35(1902)年に建てられました。

外観【表紙写真】は、一階の北側(建物に向かって右側)に戸口があり、南側のミセ・オクミセの前には平格子と出格子を備えています。また二階は白い漆喰塗りの壁に、虫籠窓(むしこまど)と呼ばれるスリット状の窓と、出格子のついた窓があります。貝塚寺内町の町家は、大正時代になると現代の建築のように二階が高くなりますが、まちや館はまだ二階が低く、江戸時代の町家の雰囲気をよく遺しています。

【登録の意義について】

1階のオクミセにある箱階段

オクミセにある箱階段

まちや館は、寺内町に遺る明治時代の町家建築の中で、正確な建築年代が判明している唯一の事例であり、今後の町家研究の指標のひとつになるものと考えられます。
また、まちや館が面する御坊前通りは、願泉寺、正福寺、尊光寺、満泉寺や、登録文化財の並河家住宅などの歴史的な建造物が立ち並んでいます。まちや館は貝塚寺内町の歴史的な景観を構成する重要な町家建築のひとつであり、今回登録文化財として保存と活用が図られることには大きな意義があります。貝塚寺内町を訪問される際には、ぜひまちや館も見ていただきたいと思います。

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