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古文書講座ー市内に残る身近な古文書ー
戊辰戦争と貝塚寺内の支配

講義に聞き入る受講者のみなさん
令和5年3月8日から4月12日までの水曜日(3月22日は振替休館日のため休み)と、3月10日から4月14日までの金曜日(3月31日は月末休館日のため休み)、の2グループに分けて定員30名・5回ずつの開催として、「戊辰戦争と貝塚寺内の支配」と題し、古文書講座を開催しました。
「戊辰戦争と貝塚寺内の関係とは?」との疑問も浮かんだことでしょうが、戊辰戦争はまさに時代の大きな変化、江戸時代の終わりを告げる出来事であり、徳川幕府から明治新政府へと支配が大きく転換する戦いでした。貝塚寺内の領主である願泉寺卜半家(ぼくはんけ)はこの戦いでどちらの側に味方するのか、まさに「どうする?」という問いを突き付けられたのです。
古文書を読み解くと、慶応4(1868)年1月3日に起こる鳥羽・伏見の戦い以前から、卜半家は京都の情報を集め、危機感を持っていました。公家の富小路家(とみのこうじけ)には娘を嫁がせており、領主としての生き残りを掛けていました。その富小路家は岩倉具視に息子を養子に入れる関係です。これまでは将軍家の菩提寺(ぼだいじ)である寛永寺で得度(とくど)を受ける(=僧侶となる)など、幕府寄りの姿勢を続けてきましたが、幕府が傾くこの頃には新政府側に態度を一変させていることが明らかになりました。
参加者の方からは「明治に移行する転換期の卜半家の政治的な対応が興味深く学べました」、「幕末から明治維新にかけて動揺している状況がよくわかりました」とのご感想をいただきました。
古文書講座70(通算330回~334回)開催のお知らせ
テーマ
戊辰戦争と貝塚寺内の支配2
日時
1班(水曜日) 第1回 6月7日、第2回 6月14日、第3回 6月21日、第4回 7月5日、第5回 7月12日
2班(金曜日) 第1回 6月9日、第2回 6月16日、第3回 6月23日、第4回 7月7日、第5回 7月14日
いずれも午後1時15分から3時45分
会場
貝塚市民図書館2階視聴覚室
定員
各班40名(先着順)
資料代
200円
申込先
希望する班、住所、氏名、電話番号を、電話・ファックス(072-433-7053)・Eメールのいずれかで、下記お問合せ先まで事前にお申込みください。
- この記事に関するお問い合わせ先
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教育部 文化財保存活用室 郷土資料室
電話:072-433-7205
〒597-8585
大阪府貝塚市畠中1丁目12番1号 市民図書館2階
更新日:2023年06月05日