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「貝塚市文化財保存活用地域計画」をつくります

寺内町の街並み(北町・御下筋)
貝塚市では今年度から令和6年度まで、3年間をかけて「貝塚市文化財保存活用地域計画」(以下、「地域計画」と記します)をつくります。地域計画は、その名称どおり文化財の保存と活用のために市町村が立てる計画ですが、平成30年の文化財保護法改正で導入された新しい制度ですので、まだほとんど知られていないのではないでしょうか。

重要文化財 願泉寺本堂(中町)
文化財は我が国の歴史の中で育まれ、守り伝えられてきた貴重な文化遺産であり、これまでも保存と活用が図られてきました。それにも関わらず、改めて地域計画の制度がつくられた理由は大きく2つあります。1つは人口減少や過疎化、少子高齢化などの社会の変化です。所有者が高齢となり文化財を管理できない、後継者がいない、地域が衰退して祭りや地域独自の風俗・習慣がなくなる、など文化財に関わる問題が生じています。もう1つは、文化財の活用への期待の高まりです。文化財は地域の魅力でもあることから、文化財をまちづくりの核として、あるいは観光資源として活用することにより、地域が大きく盛り上がると期待されているのです。
貝塚市は指定文化財、登録文化財が150件以上所在する文化財の宝庫であり、未指定、未登録の文化財も数多くあります。これら貴重な文化財の全体像を把握し、適切な保存を図るとともに、文化財の価値や魅力を伝え、地域振興につながる文化財活用の取り組みを進めていくため、地域計画づくりに着手することにしました。今年度は市域の文化財を把握するとともに、文化財の所有者や地域の声を聞いて保存と活用の課題や対策を考えます。来年度(令和5年度)は文化財の保存と活用に関する将来像や、それを実現するための具体的な事業計画を検討します。そして最終年度(令和6年度)に文化庁の認定を受けて地域計画を完成させる予定です。進捗状況は本紙でご報告していきます。

府指定無形文化財 貝塚の東盆踊り(東)

千石堀城跡(名越)
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更新日:2022年08月31日