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更新日:2011年03月03日

古絵図をひも解く

◆貝塚寺内絵図(19世紀)

この絵図は、江戸時代の貝塚寺内を描いた絵図の一つです。願泉寺の境内を詳しく示したもので、それぞれの建物を俯瞰(ふかん)する斜め上からの視点で描いています。正面に位置する本堂と表門の構図、境内東角にある太鼓堂、南側に位置する経蔵などは現在のこされている建物の特徴をよくとらえています。絵図と写真との比較から実際の建物をスケッチしたと考えられます。

 

貝塚寺内絵図(19世紀)

▼本堂と表門の構図

本堂前の灯籠、目隠塀、松などの植栽は、修理以前の状況に近く、表門の下の石畳など細かい描写が伺えます。

願泉寺本堂
貝塚寺内絵図(本堂、表門)

▼太鼓堂

屋根・窓の形、石組みなど特徴をとらえた描写となっています。

願泉寺太鼓堂
貝塚寺内絵図(太鼓堂)

▼経蔵と鐘楼

経蔵の屋根の形、鐘楼の土台の石組みなど、細かい描写がみられます。

願泉寺経蔵と鐘楼
貝塚寺内絵図(経蔵と鐘楼)
貝塚市立北小学校

北小学校の校舎側から運動場を見上げたところです。

この絵図は、現存しない建物を再現させる重要な手がかりであり、貴重な風景資料です。絵図の左手から下方にかけて、現在は貝塚市立北小学校となっており、校舎と運動場の間に横たわる段丘は当時の様子をしのばせるものです。

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