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更新日:2020年05月28日

願泉寺表門の半解体修理

修理中の背面(境内側)から見た表門の写真

背面(境内側)から見た現在の表門

平成17年7月より着工した重要文化財願泉寺本堂他5棟修理事業は、平成22年12月の事業終了に向けて各建物の修理工事が進められています。今回のテンプスでは、ほぼ完成に近い表門の半解体修理の現状を紹介します。

表門の半解体修理は屋根替え部分修理で、屋根瓦の葺き替えを中心に、4本ある控柱の足下の飼い石(隙間を埋めるために入れる石)を取り替える工事などの修理工事が進められました(詳しくはテンプス第38・39号を参照)。平成21年7月におこなわれた揚げ屋工法による飼い石の交換後、損傷が著しい垂木(たるき)等の部材が新しいものに交換され、平成22年2月には屋根瓦を葺く直前まで修理が進みました。その後、平成22年5月末までに全ての屋根瓦が葺き直されました。

表門には約7,000枚の瓦が葺かれていますが、約半数の瓦が再利用されました。再利用の古い瓦は正面(御坊前通り)側に、今回新しく製作された瓦は背面(境内)側に葺かれています。このような葺き方をしたのには2つの理由があります。1つは古い瓦を長持ちさせるためには環境がよい場所に葺いた方がよいということで、日当たりがよい正面側に古い瓦が葺かれました。2つ目には道路が狭く屋根が目に入りにくい正面側よりも本堂から出て目に入る背面側に新しい瓦を葺いた方が見栄えがよいということで、背面側に新しく製作された瓦が葺かれました。瓦の葺き替えが終了したことで、修理中に表門を覆っていた素屋根も6月中に解体され、表門全体が姿をあらわし、現在は葺き直された瓦の状況を直接確認できるようになりました。

修理中の正面(御坊前通り)側から見た表門の屋根全体の写真

正面(御坊前通り)側から見た表門の屋根全体

修理中の正面(御坊前通り)側から見た表門の屋根左部分の拡大写真

正面(御坊前通り)側から見た表門の屋根左部分の拡大

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