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更新日:2020年05月28日

古文書講座

古文書講座32の様子の写真

◆「岸和田藩の七人庄屋―苗字・帯刀と由緒―」

平成22年1月9日(土曜日)から5回にわたり、「岸和田藩の七人庄屋―苗字・帯刀と由緒―」と題して古文書講座を開催しました。

江戸時代において、岸和田藩領内で最も有力な庄屋であった「七人庄屋」は、領内村々の支配の一部を担当し、岸和田城内の「郷会所」へ月に数回集まり、藩からのおふれを村々に伝達し、村々からの願書や訴状を藩に届け、村々の利害調整に奔走しました。こうした働きへの功労として、藩から苗字・帯刀などの武士的特権が許されるようになりました。坂本竜馬の事例などから「武士身分はお金を出せば買える」ととらえる向きもありますが、岸和田藩の場合は武士になるのではなく、村役人の中で、より特別な扱いをしてもらうことが重要なようです。そのため「武士は食わねど高楊枝(たかようじ)」のことわざにあるような、困窮していても武士の地位が大事というものではありません。

講座では、貝塚市畠中でかつて七人庄屋をつとめた要家の古文書を通して、藩への貢献や勤勉実直な姿勢・村人からの信頼・古くから続く由緒のある家柄などが考慮され、苗字・帯刀が許されるようになったという史実を導き出しました。

講座の参加者からは、「学校では学習しなかった時代の詳しい話がよくわかり大変良かった。岸和田藩の生活の様子の一部がわかり親しみがもてた」「武家社会が江戸の中期にはかなり経済的にも疲弊してきていて、百姓や町人の中で、有力な者を親派にするべく手を尽くしているのかなと思う」といった感想が寄せられています。

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