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本堂屋根の瓦葺き

更新日:2020年05月28日

空葺き工法の写真

空葺き工法

新瓦を葺いた本堂の写真

新瓦を葺いた本堂

2005年(平成17 年)9月・10 月にかけて本堂の屋根瓦の解体が行われてから約2年半、本堂の修復工事も大詰めをむかえ、2008年(平成20年)4月より本堂の屋根瓦葺きの作業が始まりました。

今回の修復工事では、本堂の屋根に瓦を葺く方法として「空葺き工法」が採用されました。それまでの本堂の屋根は、屋根の下地(野地板)に土を置き、その上に瓦を接着するように載せる「土葺き工法」でしたが、これでは屋根への荷重が大きくなるため、少しでも負担を減らすことを目的に空葺き工法としました。

空葺き工法は、葺土の代わりに野地板に桟木を格子状に取り付け、桟木に平瓦を銅線などで固定します。

新瓦には銅線を通すための穴が空いています。

本堂に葺かれる瓦は、約5万枚となり、そのうち再利用される古瓦は2割ほどで、屋根の正面に集めて葺かれています。

この空葺き工法により建物全体の約半分を占めていた屋根の荷重が約1割軽くなる計算となり、軽くなった分耐震性が高まることになります。

屋根を軽くすることは、建物への負担を軽減するとともに地震から文化財を守ることにもなります。

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