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更新日:2020年02月05日

地域で守り続けられる櫛の神さま 八品神社

八品神社の現在

伝説の上では八品神社は創建されてから1400年以上の歴史を有していますが、その後どのような歴史をたどってきたかについては、記録が乏しく明らかではありません。


明治42年(1909年)には、1つの町村には神社を1つとする国の政策により、祭神である天櫛玉命(あめのくしたまのみこと)は当時澤地区が属していた南近義村(みなみこぎむら)大字(おおあざ)王子の南近義神社に合祀(ごうし)されましたが、八品神社の建物や境内はそのまま残されました。
 

紀貫之の和歌が彫られた扁額の写真

紀貫之の和歌が彫られた扁額

現在の八品神社には、本殿と拝殿が建ち、拝殿内には櫛形の絵馬や「世の中の 心のもつれとけよとて 御さばきたまえ 神のつげ櫛」という紀貫之(きのつらゆき)の和歌が彫られた扁額(へんがく)、櫛職人が奉納した櫛見本などが懸けられ、澤町会が参詣者のために設けた櫛資料室があります。

櫛祭りの中で行われる櫛供養の写真

櫛まつりの中で行われる櫛供養

櫛資料室には、櫛の材料となる原木や様々な種類の櫛とその製作に使う道具類、櫛の製作工程を紹介したパネルなどが展示されています。また、拝殿脇には使用済の櫛を供養した櫛塚があり、境内周辺や参道には鳥居や灯籠(とうろう)、狛犬(こまいぬ)など、江戸時代から近代にかけて全国の櫛職人らから寄付された多くの石造物が残されています。平成25年には、昭和8年(1933年)から途絶えていた「櫛まつり」が80年ぶりに復活し、それ以後、毎年の町会の恒例行事となっています。

八品神社は、貝塚市の伝統工芸品「和泉櫛」に代表される櫛の神さまです。現在まで澤町会によって町ぐるみで守り続けられてきましたが、今後も地域の貴重な歴史的財産として、次世代へ継承すべき遺産といえます。

八品神社の櫛資料室は、毎月1日・15日、2月3日、3月3日、5月5日の午前9時から12時まで無料で観覧できます。

「貝塚市の伝統工芸 和泉櫛ヒストリー~つげさんのルーツを訪ねて~」

八品神社の櫛形絵馬の写真

八品神社の櫛形絵馬 澤町会蔵

特別展
貝塚市の伝統工芸「和泉櫛」の歴史と現在について関係資料を展示します。
会期 令和2年3月7日(土曜日)~4月19日(日曜日)
会場 貝塚市郷土資料展示室(貝塚市民図書館2階)
観覧 無料
休室日 毎火曜日、3月20日(金曜日・祝日)、4月1日(水曜日)

第121回かいづか歴史文化セミナー 見学会
澤町会館でのミニ講演会とともに、櫛の神さま「八品神社」などを見学します。
日時 令和2年3月7日(土曜日) 午後1時30分~4時
集合・解散 南海本線 二色浜駅
定員 50名
参加費は無料です

申込は6ページの申込先まで

 

この記事に関するお問い合わせ先

教育部 文化財保存活用室 郷土資料室

電話:072-433-7205
〒597-8585
大阪府貝塚市畠中1丁目12番1号 市民図書館2階

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