現在の位置

5ページ

更新日:2019年10月04日

東京オリンピックと貝塚‐貝塚市歴史展示館の展示資料から‐1

貝塚市は、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会において、女子卓球種目で台湾を相手地域としたホストタウンとして、現在、数多くのホストタウン事業を進めています。テンプスでは、今号から数回にわたり、オリンピックを身近なものと感じていただけるよう、貝塚市歴史展示館の展示資料から、1964年の東京オリンピックと貝塚に関するエピソードを紹介します。

半田にある貝塚市歴史展示館(ふるさと 知っとこ!館)周辺は、もとは大日本紡績株式会社(のちニチボー株式会社、ユニチカ株式会社)貝塚工場の跡地です。この場所は、「東洋の魔女」の異名で知られ、1964年の東京オリンピックの女子バレーボール種目で金メダル獲得に貢献した「ニチボー貝塚」チームの練習拠点でした。

ニチボー貝塚が練習に使った旧体育館は、貝塚工場の食堂を改築した建物でした。この体育館では、「鬼の大松」とよばれた大松博文監督の指導のもと、毎日厳しい練習が行われ、ニチボー貝塚は当時世界一のチームになりました。

貝塚市歴史展示館には、ニチボー貝塚の得意としたレシーブ技術「回転レシーブ」を生んだ旧体育館の床板の一部が残され、展示資料の目玉の一つになっています。床板は、およそ3メートル×(かける)2メートル、厚さ9センチメートル、サクラ材製で、現在も選手たちが練習で流した汗の跡が残っているかのようです。

旧体育館はその後ニチボー貝塚の練習拠点として長く使われましたが、後を引き継いだユニチカ・フェニックス(平成12(2000)年廃部)の時代には新たな体育館が建設されました。この体育館は改装され、平成28(2016)年より日本生命女子卓球部(日本生命レッドエルフ)の練習拠点となっています。来年の東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会では、このニチボー貝塚の伝統を引き継いだ地で練習を続ける選手達の中から、新たな東洋の魔女が生まれることを期待しましょう。

歴史展示館で展示中の旧体育館の床板の写真

歴史展示館で展示中の旧体育館の床板

市役所本館で文化財のミニ展示を開催しています

市役所本館のロビーに設置している展示ケースでは、文化財に関するミニ展示を開催しています。このミニ展示は、郷土資料展示室および貝塚市歴史展示館の紹介展示と位置づけて、両施設で開催している企画展や特別展に合わせて展示替えを行い、展示内容に関連する資料や写真を展示しています。

現在、郷土資料展示室企画展「貝塚市の遺跡を掘る‐昭和・平成の調査を振り返って‐」と歴史展示館企画展「貝塚港・阪南港のいま・むかし」に関連する考古資料や港湾関係資料、写真等を展示しています。市役所にお立ち寄りの際には、ぜひご観覧ください。

市役所本館での文化財のミニ展示の写真

市役所本館での文化財のミニ展示

この記事に関するお問い合わせ先

教育部 文化財保存活用室 郷土資料室

電話:072-433-7205
〒597-8585
大阪府貝塚市畠中1丁目12番1号 市民図書館2階

メールフォームによるお問い合わせ