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第118回かいづか歴史文化セミナー 講演会「岸和田藩の七人庄屋」
令和元年5月11日(土曜日)の午後1時30分より、市民図書館視聴覚室において、講演会「岸和田藩の七人庄屋」を開催しました。
講演会には、七人庄屋をつとめた要家先祖代々の記録「要家文書」について研究され、この10年の間に執筆された様々な論文を、このたび著書にまとめられた萬代悠(まんだい ゆう)さん(公益財団法人三井文庫研究員)を講師にお迎えし、岸和田藩領の有力庄屋7名から成る七人庄屋の役割を紹介し、七人庄屋が岸和田藩の支配実現に大きく貢献したことをお話しいただきました。
講演会では、まず、はじめに、世襲庄屋存続地域という視点で、他藩である熊本藩の例と比較して岸和田藩の状況を説明いただき、そのあと、七人庄屋のそれぞれの家について解説をしていただきました。また、岸和田藩の支配構造の中で、他藩の大庄屋のように数ヵ村の庄屋を従えて指揮・命令をする権限を与えられず、家格のみを引き上げる形になっていったこと、七人庄屋の具体的な仕事について、事例に即して説明していただきました。
講演後、郷土資料展示室へ移動し、「貝塚市の指定文化財」展 第1期にて展示している要家文書について解説していただき、セミナーを終了しました。
講演を熱心に聴く参加者の皆さん
『貝塚市の70年』を読む会 春の記念講演会
平成28年10月にスタートした「『貝塚市の70年』を読む会」は2年半を経過し、高度経済成長期以降の内容を読み進めています。
平成31年4月21日(日曜日)に開催した春の記念講演会では、講師に本市文化財保護審議会 会長の上岡兼千代(うえおか かねちよ)さんを迎え、「高度経済成長と貝塚市政」と題してお話いただきました。
上岡さんは、これまで様々な時代の歴史について調べて来られ、1978年から1981年にかけて『貝塚のむかしばなし』第1集から3集を相次いでまとめられました。そうした本をまとめられたことから、現在の貝塚市の発展の基礎ともなる、寺内町(じないまち)の形成、卜半家(ぼくはんけ)の政治的役割、北前船(きたまえぶね)による海上流通、水間鉄道の開通などの前史をまずお話になられました。その後、高度経済成長期における貝塚市の様子、繊維産業の状況や近隣市町との合併話など、当時を詳しく知る立場としてお話いただきました。
受講者のみなさんからは当時の状況をさらに詳しく教えてほしいとの声もあがり、盛況のうちに講演会を終了しました。
講演に耳を傾ける受講者のみなさん
更新日:2019年06月01日