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貝塚市文化財保存活用地域計画策定事業
いよいよ事業の最終年度です

文化財保存活用地域計画策定協議会のようす
貝塚市では令和4(2022)年度から「貝塚市文化財保存活用地域計画」(以下、「地域計画」とします)の策定を進めてきました。令和6(2024)年度は3年目で、事業の最終年度になります。
令和4、5年度の取り組みについては、本誌第77号、79号、81号、82号でご紹介してきましたが、簡単に整理すると大きく二つあります。一つは、貝塚市に所在する文化財を、未指定・未登録のものも含めて把握する作業です。これまでの作業で、貝塚市には指定・登録文化財151件のほか、未指定・未登録の文化財が1000件以上あることがわかりました。もう一つは、文化財所有者等へのアンケート調査や市民ワークショップを実施し、文化財の保存と活用の課題を把握し、今後必要な取り組みを考える作業です。こうした取り組みで得られた成果を踏まえて、令和5年度後半から計画案を作成しています。
令和6年度は引き続き計画案を作成し、9月に文化庁に提出します。そして、文化庁の指導・助言を受けて、11月に計画を完成させ、12月に文化庁認定を受ける予定です。なお、地域計画に対する市民の皆様などからの意見をお聞きし、これを反映させるため、7月頃に説明会とパブリックコメント(意見公募)の実施を予定しています。詳細が決まりましたら、広報やホームページでお知らせいたします。
山手地区公民館 高齢者対象講座「ことぶきクラブ」
講演会「江戸時代の庄屋―木島・西葛城地域を中心に―」

講演会の参加者のみなさん
令和6年4月23日(火曜日)午前10時より、市立山手地区公民館講座室を会場に、高齢者対象講座「ことぶきクラブ」で「江戸時代の庄屋―木島・西葛城地域を中心に―」と題して講演を行いました。 江戸時代の庄屋の話に入る前に、それ以前のこの地域の政治状況について触れました。畿内平定をめざす管領(かんれい)細川氏とその家臣三好長慶(みよしながよし)の進出に対し、泉州の人びとは根来寺(ねごろじ)や雑賀(さいか、紀ノ川下流域の土着の武士たち)などの紀伊国の勢力と結びつきました。織田信長や羽柴(豊臣)秀吉の紀州攻めでは、近木川に沿って城が築かれ、戦いが繰り広げられました。秀吉による平定、徳川家康による統一後、寛永17(1640)年譜代(ふだい、徳川家に古くから仕えていた家臣)大名の岡部氏が岸和田藩主となり、この地を治めました。
江戸時代の庄屋は、村の長(おさ)として、代官の指揮のもと年貢を集め、触れを伝え、ため池や用水路を補修し、村人の移動を管理する行政的な役割や、村どうしのもめごとの仲裁役などを担っていました。さらに、年貢を払えない農民の年貢を立て替えたり、藩に対しての年貢減免を願い出たり、様々な物価引き下げを訴え出たりと、村人の暮らしに深く関わっていたことを、受講者のみなさんに学習していただく機会となりました。
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教育部 文化財保存活用室 郷土資料室
電話:072-433-7205
〒597-8585
大阪府貝塚市畠中1丁目12番1号 市民図書館2階
更新日:2024年06月25日