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更新日:2023年06月05日

孝恩寺(こうおんじ)の仏像 天部2 多聞天(たもんてん)

孝恩寺多聞天立像

重要文化財 木造多聞天立像

本市木積(こつみ)の孝恩寺には、平安時代制作の20躯(く)の仏像(彫刻)が安置され、うち19躯が国の重要文化財に指定されています。今回はその中から多聞天立像を紹介します。

【重要文化財】木造 多聞天立像 1躯
時代 平安時代後期(11~12世紀)
像高 169.2cm
指定年月日 大正2(1913)年4月14日

多聞天は、もともと古代インドの神でしたが、後に仏教に守護神として取り入れられ、四天王(してんのう)の一尊として北方を守る守護神となった仏で、毘沙門天(びしゃもんてん)とも呼ばれます。

本像は、ヒノキ材による一木造(いちぼくづくり)の像です。頭は垂髻(すいけい)を結って冠をつけ、身には広袖の衣の上から甲冑をつけ、左手は宝塔を持つ形にして邪鬼の上に立ちます。怒りを表情に表さず、また直立して少しも動きを表さず、のびやかな長身で軽く邪鬼の上に立つ姿は、本寺の仏像群の中でも異例の作例です。

孝恩寺 文化財収蔵庫 特別公開が開催されました

国宝孝恩寺観音堂と桜

国宝孝恩寺観音堂とサクラ

孝恩寺では、令和5年3月19日(日曜日)~4月1日(土曜日)の期間、保存修理事業を終えた本堂の国宝「孝恩寺観音堂」(釘無堂)と、国の重要文化財の仏像群などを安置する文化財収蔵庫の特別公開が開催されました。

各日とも午前10時~12時、午後2時~4時、午後5時~7時の3つの時間帯を設定し、計14日間で全国から訪れた484名の方にご参加いただきました。

本市教育委員会としましては、広報や期間中の解説などで本公開事業に協力させていただきました。平安時代に制作された仏像群を心ゆくまで鑑賞される方、全国的にも珍しい行基葺の屋根等が特長的な観音堂を参拝する方、サクラ等が色づく境内を散策する方等、参加者の方々には、いろいろな角度から孝恩寺の魅力を感じていただけたことと思います。

なお、次回の特別公開につきましては、令和5年9月下旬から10月中旬頃を予定されています。詳細につきましては、本市の文化財ホームページでも6月頃にお知らせする予定です。

この記事に関するお問い合わせ先

教育部 文化財保存活用室

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