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古文書講座-市内に残る身近な古文書-
ぼっかんさん紀の路を行く3

講義に聞き入る受講生のみなさん
府の社会教育施設の休館対応に合わせた市民図書館休館を受け、予定していた当初の開催日程を3週間遅らせての開催となりました。なお、今回も引き続き新型コロナウイルス感染対策として、令和3年6月23日、7月7日・14日・21日・28日の水曜日と、6月25日、7月2日・9日・16日・30日の金曜日の2グループに分けて定員30名・5回の開催として、「ぼっかんさん紀の路を行く3」と題し、古文書講座を開催しました。
今回の講座では、貝塚寺内町の領主であった願泉寺卜半家(ぼくはんけ)一行の旅行記「紀の路御遊覧日記(きのじごゆうらんにっき)」(和歌山県立文書館所蔵)の本編の第3日目から第7日目まで、貝塚へ帰還するまでの道のりを読み進めていきました。
文政7(1824)年、旧暦9月25日、紀伊国岩出(岩出市)を出発した第10代卜半了真(りょうしん)ら一行は、一路紀三井寺・和歌浦(和歌山市)をめざしました。紀三井寺は今も多くの参詣客を集める地であり、和歌浦は風光明媚な場所として、古代から現代まで長く観光名所としての性格を備えています。日記には、かな文字が多く難解なものもありますが、道中で詠んだ俳句がふんだんに散りばめられており、その地その地の様子がまるで映像として蘇ってくるようです。
受講者の方からは「のどかな旅の風景を感じられました。家臣たちの教養の高さに驚いた次第です。」との感想が寄せられました。
国の天然記念物 和泉葛城山ブナ林を守るために ナラ枯れ対策で、薬剤の樹幹注入などを行いました
カシノナガキクイムシという昆虫が媒介する樹木の伝染病「ナラ枯れ」が全国的に広がっています。国天然記念物の和泉葛城山ブナ林に生育するコナラにも被害がみられたことから、天然記念物(コアゾーン)、周辺緩衝樹林帯(バッファゾーン)ともにカシノナガキクイムシによって持ち込まれた菌の増殖を阻止するため、合計約120本のコナラなどに薬剤の樹幹注入を行いました。

薬剤注入の様子
なお、コアゾーンの薬剤注入にあたっては、文化庁、大阪府の許可を得て行いました。また、バッファゾーンでは、カシノナガキクイムシの羽化脱出を防止するための粘着シートも設置しました。
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更新日:2020年10月01日