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更新日:2021年06月10日

東京オリンピックと貝塚-貝塚市歴史展示館の展示資料からー3

オリンピック東京大会記念切手の写真

オリンピック東京記念大会切手(バレーボール)

昭和39年(1964年)に開催された前回の東京オリンピックと貝塚市をつなぐ最も大きな出来事は、市内半田にあったニチボー株式会社貝塚工場を拠点として活躍した、「東洋の魔女」、ニチボー貝塚女子バレーボールチーム(以下、「ニチボー貝塚」)の活躍です。


ニチボー貝塚は、東京オリンピックの2年前、昭和37年(1962年)に旧ソビエト連邦のモスクワで開催された第4回世界バレーボール選手権大会でソ連チームを破り、世界一のチームとなりました。そのため、女子バレーボールが正式種目に決まった昭和39年の東京オリンピックでも金メダル獲得が大きく期待されました。その期待を示す資料の一つとして、当時発売された記念切手があります。東京オリンピックの記念切手は、会場施設や開催競技を図柄にしたものが発売されました。昭和38年(1963年)6月23日のオリンピック・デーに際して発売されたバレーボールを図柄とした記念切手(右写真)は、ニチボー貝塚のキャプテン河西昌枝(かさいまさえ)選手と副キャプテンの宮本恵美子(みやもとえみこ)選手がモデルになりました。図柄は、スパイクを打つ宮本選手とそれをブロックする外国人選手、その後方に宮本選手を見つめる河西選手を配置した構図となっています。

そして、東京オリンピックには、ニチボー貝塚の大松博文(だいまつひろぶみ)監督と10人の選手が日本代表として選ばれました。大会では、アメリカ、ルーマニア、韓国、ポーランドを破り決勝に進出し、10月23日に駒沢屋内球技場で行われた決勝戦ではソ連に3-0で圧勝し、金メダルを獲得しました。

ニチボーバレーボールチーム東京オリンピック優勝記念色紙の写真

     ニチボーバレーボールチーム

     東京オリンピック優勝記念色紙

貝塚市では、11月2日に当時の市公会堂で優勝歓迎会を、11月9日には当時の市民体育館で優勝祝賀会を開催し、市をあげて凱旋(がいせん)したニチボー貝塚を祝福しました。その時作成、配布されたカラー印刷の東京オリンピック優勝記念色紙(右写真)には、金メダルと日の丸カラーの制服を身につけた大松監督と10人の選手たちの勇姿、それぞれのサインが印刷されています。

2度目となる東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会が間もなく開催されますが、「東洋の魔女」ニチボー貝塚が果たした偉業は、これからも語り継いでいくべき貝塚市の歴史上の出来事の一つでしょう。

はくふだの写真

はくふだ

※歴史展示館では、上記の色紙をデザインしたものを含んだ博物館カード「はくふだ」を配布しています。館内で簡単なミッションをクリアすることでお好きなカードを1枚お渡ししますので、ご来館の際にはぜひチャレンジしてください。

この記事に関するお問い合わせ先

教育部 文化財保存活用室

電話:072-433-7126
ファックス:072-433-7053
〒597-8585
大阪府貝塚市畠中1丁目17番1号 本館5階

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