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更新日:2019年02月01日

生誕1350年記念 行基(ぎょうき)に関するイベントを開催!

平成30年は、奈良時代に民間布教と社会事業で活躍した行基(668年から749年)の生誕1350年に当たる年でした。行基は、仏教の教えを広め、畿内に四十九の寺院を造営したほか、各地にため池や橋、港を築くなど、弟子たちや民衆とともに、様々な社会事業に貢献した人物です。昨年秋、水間寺の創建や永寿池の築造など、貝塚市内にも多くの伝承が残る行基について様々なイベントを開催しました。

1 郷土資料展示室特別展「行基と貝塚‐その生涯と伝承‐」(平成30年11月4日から12月16日まで)

特別展では、行基の生涯とその事跡を紹介した上で、行基と水間寺と題した展示コーナーを設け、市内に残る行基伝承を紹介いたしました。期間中、654人の方に来室いただきました。

展示では、廃妙楽寺に安置されていた「木造行基坐像」や、水間寺の関係資料、行基が本尊に似せた観音像を製作した伝承が記される「泉州日根郡珀谷山吉祥園寺縁起(はくやざんきっしょうおんじえんぎ)」、また、半円筒状の一方を細くした行基式丸瓦と平瓦を交互に重ねていく屋根瓦の葺き方の「国宝孝恩寺観音堂の行基葺き瓦」などを展示いたしました。

木造行基坐像の写真

木造 行基坐像 貝塚市蔵

2 第116回かいづか歴史文化セミナー 講演会「行基と古代の大阪」(平成30年11月18日)


貝塚市民福祉センター4階中会議室において、大阪歴史博物館館長の栄原永遠男(さかえはらとわお)さんを講師に迎え、満員の会場の中、古代の大阪、特に貝塚を含む和泉地方での行基とその集団の活動についての講演会を開催しました。

講演会では、『行基年譜』をはじめ、『天平十三年記』、『皇代記』、『年代記』など当時の史料の信ぴょう性を含め、解説いただきました。また、貝塚市内に造ったとする神前船息(こうざきのふなすえ)について、兵庫の大輪田船息(おおわだのふなすえ)との違い、阿波・淡路などから海を渡った人々を受け入れたことなどを詳しく説明いただきました。

第116回貝塚歴史文化セミナー講演会の様子の写真

講演を熱心に聴き入るみなさん

3 第117回かいづか歴史文化セミナー 現地見学会「行基の足跡と水間街道を探訪しよう」(平成30年12月16日)

水間鉄道水間観音駅を集合場所として、水間街道を探訪しながら、昭和初期に描かれた水間寺境内図をもとに、水間寺の境内周辺を見学いたしました。

当日は、水間寺のご協力により、本市指定文化財である行基堂の内部も見学させていただくとともに、水間鉄道沿線の地域活性化を図る「すいてつ沿線魅力はっしん委員会」からは、境内の写経堂にて甘酒を提供いただき、水間寺の様々な建造物を学芸員の解説でめぐりました。

第116回貝塚歴史文化セミナー現地見学会の写真

水間寺三重塔の説明を聴く参加者