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更新日:2018年02月01日

第112回かいづか歴史文化セミナー/貝塚市立善兵衛ランド開館25周年事業プレイベント

講演会「岩橋善兵衛ゆかりの浪花“知”の巨人 博物学から文人画まで―木村蒹(けん)葭(か)堂(どう)とその生涯―」を開催

平成29年10月14日(土曜日)、貝塚市民図書館視聴覚室において、大阪大学教授の橋爪節也さんを講師に迎え、貝塚市が誇る江戸時代の望遠鏡製作者、岩橋善兵衛と交流のあった大坂の町人“木村蒹葭堂”についての講演会を開催しました。
講演会では、最初に、当時を代表する多くの知識人が登場する「蒹葭堂日記」をもとに、寛政5年(1793年)9月から10月にかけて岩橋善兵衛が蒹葭堂宅へ訪問し、天体観測を行った記事、また蒹葭堂自身が貝塚に立ち寄った記事などを紹介していただきました。
その後、蒹葭堂が、博物学、文人画、出版、煎茶など、さまざまな分野で功績を残したことを、昆虫や貝類の標本などのコレクション、著作、絵画などを投影しながら、詳しくご説明いただきました。
岩橋善兵衛と交流のあった知識人“木村蒹葭堂”について詳しいお話を聞くことで、善兵衛をめぐる人々との交流やその業績について、より理解を深める機会になったことと思います。

『貝塚市の70年』を読む会 秋の記念講演会

貝塚市制70年を記念して平成25年に刊行した『貝塚市の70年』を活用し、平成28年10月よりスタートした「『貝塚市の70年』を読む会」も1年を経過し、歴史の舞台は第2次世界大戦後へと進んでいます。
平成29年10月28日(土曜日)に開催した秋の記念講演会では、講師に関西学院大学教授の今井小の実さんを迎え、「貝塚市における繊維工業の軌跡と女性労働者-『貝塚市の70年』編纂の調査を通じて-」と題し、泉州地域の近代産業の中心であった繊維工業と、そこに働く女性労働者の姿をひも解く講演をしていただきました。会場の貝塚市歴史展示館(ふるさと 知っとこ!館)は、かつての大日本紡績貝塚工場の事務所であり、まさに講演テーマの現場そのものです。受講者のみなさんの中には、当時の女性の就職事情を知る方がおられ、それぞれの方が体験された、戦後から高度成長期の話に対し、昔を懐かしむ感想が寄せられました。
今後も、春の記念講演会をはじめ、社会教育課職員による個別テーマで毎月開催を予定しています。最終頁に日程とテーマを掲載していますので、ふるってご参加ください。
 

講演会の様子の写真

講演に耳を傾ける受講者のみなさん