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古文書講座 -市内にのこる身近な古文書-
「ぼっかんさんの江戸参府(さんぷ)記 ~道中編~」
平成28年10月12日から11月9日にかけて、毎水曜日の5回にわたり、「ぼっかんさんの江戸参府記~道中編~」と題して古文書講座を開催しました。
今回は、江戸時代に願泉寺の住職であるとともに、貝塚寺内町の領主でもあった卜半(ぼくはん)氏が、将軍の死去に伴い、経典の献上と新将軍に領主の承認を意味する朱印状(しゅいんじょう)をもらうため、江戸に出向いた際の記録「参府記」の解読をおこなう「ぼっかんさんの江戸参府記」の道中編として、1858年(安政5年)9月に貝塚から蹴上(けあげ、現在の京都市左京区・東山区・山科区の境が接する場所)までの道中の様子を考察しました。
願泉寺を出た一行はかつて「桜坂」と呼ばれた現在の北小学校の教室と校庭をつなぐ階段辺りから、「御下筋」に出て、沿道の見送りの人たちに取り囲まれながら貝塚を出発しました。北境川を越え岸和田藩領に入っても、願泉寺卜半家と関わりの深い町人や村人らが、道中の安全を祈って見送りに出ていました。堺までは50名近い人たちが行列を連ねていましたが、堺から先は20名程度に減ってしまうことがわかりました。また、大坂からは道頓堀で船に乗り込み、一気に淀川をさかのぼりました。当初の予定では伏見に着く予定でしたが、雷雨により出発が遅れたため手前の淀(現在の京都市伏見区納所(のうそ)町付近)で小休止。東寺周辺で在京の家来2名が出迎えて蹴上までお供をした話で、今回の講座は終了しました。
道中の様子がいきいきと伝わってくるテキストに、受講者のみなさんから「続きを読みたい」、「江戸まで続けてほしい」との声が多く寄せられました。

熱心に聞き入る受講者のみなさん
古文書講座52(通算249回~251回)開催のお知らせ
テーマ
根来(ねごろ)者と泉南・紀北―由緒書にみる戦いの様子―
日時
第3回 3月8日
第4回 3月15日
第5回 3月22日
いずれも水曜日午後1時30分~4時
会場
貝塚市民図書館2階視聴覚室
資料代
100円
申込
住所、氏名、電話番号を明記の上、はがき・Eメール・ファックス、電話いずれかで、下記の連絡先まで事前にお申込みください。
連絡先
郵便番号 597-8585
貝塚市畠中1丁目12‐1(貝塚市民図書館2階)貝塚市郷土資料室
電話
072(433)7205
ファックス
072(433)7107
- この記事に関するお問い合わせ先
-
教育部 文化財保存活用室
電話:072-433-7126
ファックス:072-433-7053
〒597-8585
大阪府貝塚市畠中1丁目17番1号 本館5階
更新日:2020年05月29日