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更新日:2016年10月17日

孝恩寺の仏像-菩薩5 文殊菩薩(もんじゅぼさつ)-

木積(こつみ)の孝恩寺には、平安時代制作の19躯(く)の仏像が安置され、うち18躯が重要文化財に指定されています。今回は、その中から文殊菩薩立像を紹介します。

重要文化財

木造文殊菩薩立像 1躯

時代

平安時代後期(10世紀)

像高

169.0センチメートル

指定年月日

1913年(大正2年)4月14日
 

文殊菩薩

文殊菩薩は、諸仏の知恵をつかさどる菩薩で、釈迦如来の脇侍(きょうじ)として、普賢菩薩とともに三尊としてまつられることが多い仏像です。本像も釈迦如来像(テンプス43号で紹介)の左右に普賢菩薩像(テンプス59号で紹介)と対にして安置されています。右手に剣、左手に巻子(かんす)を持ち(いずれも後世のもの)、身には唐服(からふく)をまとっているので、本来は天部(仏教を守る神々)像として造られた像だと考えられます。大部分をカヤの一材で彫り出した一木造の像で、表面には白土下地の上に朱、緑青(ろくしょう)などの彩色をほどこし、頭部の天冠台(てんかんだい)には金箔(きんぱく)を置いています。普賢菩薩像とは顔立ちや服装が異なりますが、ほぼ同じ像高を示し、製作時期も同じ頃のものと考えられます。

水間街道沿いの道しるべ その3

水間街道は厄除けの「水間観音」として有名な水間寺への参詣道です。今号では、59号に引き続き、清児(せちご)にのこる1基を紹介します。

水間街道道標

水間街道道標5(清児)

左図の道標4はテンプス59号で紹介しております。

清児を通る水間街道沿いの三差路の一角にある小堂内にまつられている道しるべで、岸和田、貝塚、それぞれの方向を示したものです。

水間街道道標5

正面に地蔵立像を浮き彫りにし、その左右には「□(右) 岸和田」、「□(左) 貝塚」と刻まれています。水間寺の参詣からの帰り道、また、和歌山方面から葛城山、水間寺を経て、岸和田・貝塚方面へ向かう人々のためにつくられたものです。地蔵の首の辺りで上下に二つに割れており、一部が補修されています。

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