6ページ
古文書講座 -市内にのこる身近な古文書-
「江戸時代の農作物と肥料」
平成28年2月17日から3月23日にかけて各水曜日の5回にわたり、「江戸時代の農作物と肥料」と題して古文書講座を開催しました。
今回は、江戸時代の村々で作られていたさまざまな農作物を取り上げるとともに、そこで使われていた肥料はどのようなものを用いて栽培していたのか、古文書の解読を通じて現代との違いなどを明らかにしました。
田畑で年に二種類の異なった作物を栽培する二毛作は、泉州においては春に米や木綿を植え付け、秋にそれらを収穫した後に菜種や麦などを栽培する形をとっていました。江戸時代、年貢として領主に納める米に対して、菜種や麦は農家の大きな現銀収入として位置づけられていました。
また、二毛作や木綿栽培によって、土地の養分が失われてしまうため多くの肥料が必要となりました。とくに泉州では江戸時代後半、干鰯(ほしか)や鰊粕(にしんかす)といった魚から油を取り除いた肥料を田地に使い、収穫量を安定させました。
講座では、古文書の解読から、不作が続き米のできが悪くなると、菜種や麦を売った代銀も年貢として領主に納めなくてはならないまでに追い詰められたことが明らかになりました。さらに困窮した人びとは、肥料を買うために年貢を待ってもらい、低い利子でお金を借りられるよう歎願書(たんがんしょ)を領主に提出したこともわかりました。
このように、当時の人びとの暮らしに焦点をあてた内容で古文書講座をおこなっています。興味のある方は、奮ってご参加ください。

古文書講座の様子
古文書講座50(通算237回~241回)開催のお知らせ
テーマ
ぼっかんさんの江戸参府記
日時
第1回 平成28年6月8日
第2回 6月15日
第3回 6月22日
第4回 6月29日
第5回 7月6日
いずれも水曜日午後1時30分~4時
会場
貝塚市民図書館2階視聴覚室
資料代
100円
申込
住所、氏名、電話番号を明記の上、はがき・Eメール・ファックス・電話
いずれかで、下記まで事前にお申込みください。
連絡先
郵便番号597-8585
貝塚市畠中1丁目12‐1(貝塚市民図書館2階)貝塚市郷土資料室
電話
072(433)7205
ファックス
072(433)7107
- この記事に関するお問い合わせ先
-
教育部 文化財保存活用室
電話:072-433-7126
ファックス:072-433-7053
〒597-8585
大阪府貝塚市畠中1丁目17番1号 本館5階
更新日:2020年05月29日