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更新日:2020年05月28日

熊野街道沿いの道しるべ

熊野街道は、都(みやこ)のあった京都から和歌山県の紀伊半島南東部にある熊野三山‐熊野本宮(ほんぐう)大社、熊野速玉(はやたま)大社、熊野那智(なち)大社‐への参詣に利用された街道の総称です。泉州地方を通る熊野街道は「紀伊路」とよばれ、説教節(せっきょうぶし)や浄瑠璃(じょうるり)などで有名な「小栗判官」(おぐりはんがん)の物語にちなみ小栗街道ともよばれました。

熊野三山への参詣は、平安時代末の院政期(11世紀~12世紀)におこなわれた上皇らの熊野御幸(ごこう:上皇らの外出のこと)以降、貴族や武士、庶民にまで広がりを見せ、室町時代から江戸時代にかけては「蟻の熊野詣」と形容されるほど盛んになりました。

紀伊路は、古くは渡辺の津や窪津とよばれた旧淀川(大川)左岸の八軒屋浜(大阪市中央区天満橋)を起点に南下し、泉州地方を縦断して府県境の雄ノ山峠を越えて和歌山県へ入ります。そして紀伊半島西岸の海岸沿いを進み、和歌山県田辺市からは山中を進む「中辺路」(なかへち)あるいは海岸沿いを進む「大辺路」(おおへち)を通って熊野三山へ向かいます。

貝塚市域では、一部途切れているところもありますが、JR阪和線、府道30号大阪和泉泉南線(通称13号線)にほぼ平行して、久保から半田、麻生中、石才、橋本、王子にかけて旧道が残っています。

今回のテンプスでは、熊野街道とその周辺にある道しるべを紹介します。熊野街道沿いの道しるべは、地蔵菩薩などが彫られた石仏型に分類されるものが多いことが特徴です。

貝塚市域の熊野街道と街道沿いの道しるべ配置図

貝塚市域の熊野街道と街道沿いの道しるべ

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