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更新日:2014年06月06日

千石堀城跡の発掘調査報告 

貝塚市域には、中世に城が数多く築かれました。根来(ねごろ)衆の出城として造られた千石堀城跡には、長らく大阪市の郊外保育所などの施設が設置されていましたが、それぞれ廃止され、跡地を貝塚市が一括で取得し、整備に向けての検討に着手しています。約36ヘクタールの敷地の大部分が埋蔵文化財包蔵地「千石堀城跡」の範囲に含まれるため、遺跡の保護・活用にあたり今回発掘調査を行いました。

これまでに、貝塚市内で城跡の発掘調査を実施したのは、堀の一部が確認された積善寺(しゃくぜんじ)城跡のみです。千石堀城跡については、周辺部で試掘調査が行われたことはありますが、城にかかわる遺構は確認されませんでした。早くからその存在を知られた千石堀城は、城郭研究者によって縄張り図(城の構造図)が作成され、現状から二重の堀を確認していました。 

今回の調査は、城郭研究者の中西義昌氏に縄張り図を作成していただき、それをもとに近代に改変されたと考えられる地点に調査区を設定して実施しました。調査は2期に分けて行い、第1~4区の調査を1期、第5~7区の調査を2期としました。

縄張り図

1期調査は、現状平坦に加工されたことにより外側の堀の一部が破壊されている可能性が大きい地点(第1区、第2区)、山頂部の城中心部分で方形の一段高い部分(第3区、第4区)に調査区を設定しました。2期調査は、第1区周辺で追加調査(第5区)、虎口(こぐち、城の出入口)付近の状況確認(第6区)、堀の一部の確認(第7区)の調査を実施しました。

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