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13.陸績(りくせき)/曾参(そうしん)
【陸績】陸績は、6歳の時に袁術(えんじゅつ)という人のところへ行きました。袁術は、陸績のために果物としてみかんを出しました。彼はこれを3つ取って、袖に入れて帰ろうとしました。彫刻は、おじぎしようとして袖よりみかんを落としてしまい、これを見た袁術が「陸績殿は幼い人に似あわないことをする」と言った、という場面です。これに対して、「あまりに見事なので、家に持ち帰り母に食べさせたかったのです」と言いました。袁術はこれを聞いて、幼いのにこのような心遣いは近ごろ聞いたことがないとほめたたえたといいます。
【曾参】曾参はある時、山中へ薪を取りに行きました。家では母親が留守番をしていましたが、そこへ親友が訪ねて来ました。母は親友をもてなしたいと思いましたが、息子は家におらず、もともと家が貧しいのでもてなすこともできず、「曾参よ、帰って来ておくれ」とみずからの指を噛みました。彫刻は、曾参が山で薪を拾っていましたが、急に胸騒ぎをしたので、急いで家に帰ったところ、母がありのままをくわしく話している場面です。このように指を噛んだことが遠くにまで伝わるのは、親子の情けが深い証であるということです。

14.姜詩(きょうし)
姜詩は、母親に孝行な人でした。母はいつも揚子江の水を飲み、また生魚のなます(細く切った肉)を食べたいと思っていました。そのため、妻に遠く離れた大河の水を汲ませて、また魚のなますを調理させて与え、いつも夫婦ともによく仕えました。彫刻は、ある時、姜詩の家のそばに急に大河のような水が湧き出て、その水中に鯉があらわれた、という場面です。それ以後は、毎朝あらわれる鯉をとって母に与えるようになりました。このような不思議なことは、夫婦の孝行を感じた天が与えたものだということです。
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更新日:2013年11月07日