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更新日:2020年05月28日

「但州湯嶋入湯諸事留」(要家文書)

要家文書 但州湯嶋入湯諸事留の写真

古文書講座

◆「江戸時代の湯治」

平成25年6月12日(水曜日)から5回にわたり、「江戸時代の湯治」と題して古文書講座を開催しました。江戸時代、病気療養などを目的におこなわれた湯治は、江戸時代には広く民衆にも普及しました。泉州を出発した人びとの湯治記録をもとに、その頃の様子をたどっていきました。

テキストである湯治記録は、この旅にかかった費用を書き留めたもので、旅の行程をほぼ復元できる内容でした。スタートは大坂からで、尼崎へは船で渡りました。日記ではないので、それらはすべてかかった費用として現れてきます。道中の休憩では茶代・昼食代、わらじの替えを買い、宿泊では木賃宿(きちんやど)代が記録されています。木賃宿での宿泊は、米を買って自炊するというスタイルを取ります。したがって米代も宿代とは別に計上されています。ご隠居さんの二人旅でしたので、荷物持ちの人を雇ったり、かごに乗ったりして、旅の負担を和らげていることも確認できました。旅の目的地は但州湯嶋(たんしゅうゆしま)、現在は城崎(きのさき)温泉の呼び名で有名です。ここで3週間の湯治生活を過ごしました。ちなみに旅のコースは同じ道をたどらないのが一般的で、大坂から兵庫、明石、高砂へと西に向かった後、北上して和田山、養父(やぶ)、湯嶋へと入りました。帰り道は丹後宮津へ東に進み、福知山、亀山(現在の亀岡)、京の手前の愛宕山(あたごやま)でお参りを済ませ、伏見、そして再び大坂へと帰って来るものでした。

講座の参加者からは、「昔の旅が身近に感ぜられて楽しかった」「江戸時代の物見遊山(ものみゆさん)の様子が少し理解できたと思う」「地名など知っている所が多く面白い」といった感想が寄せられました。

□古文書講座(第42回)開催のお知らせ

テーマ:江戸時代のため池と池普請
日時:第1回 平成25年11月13日、第2回 11月20日、第3回 11月27日、第4回 12月4日、第5回 12月11日 いずれも水曜日午後2時から4時30分まで
会場:貝塚市民図書館2階視聴覚室
資料代:100円
申込:住所、氏名、電話番号を明記の上、はがき・Eメール・ファックス、電話いずれかで、下記まで事前にお申込みください。

連絡先 〒597-8585 貝塚市畠中1丁目12‐1(貝塚市民図書館2階)貝塚市郷土資料室
電話 072-433-7205/ファックス 072-433-7107

この記事に関するお問い合わせ先

教育部 文化財保存活用室

電話:072-433-7126
ファックス:072-433-7053
〒597-8585
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