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平成24年度の発掘調査は、遺跡内の確認・発掘調査を14件、遺跡範囲外の試掘調査を1件実施しました。
今年度の主な発掘調査として、水間寺護摩堂改修工事に際して発掘調査を実施しました。護摩堂の建物は3間かける3間で、柱間は1.1メートルから1.5メートル、礎石は0.3メートル~0.7メートルの河原石を使用し、平坦面に「火」の文字や柱の中心位置をあらわす十字の墨が入れられたもの、柱の痕跡が残っているものがあります。
基壇は丸礫混じりの粘土(1)で現状地盤から約0.2メートルの高さに盛り上げタタキを施しています。建物の内側は、5センチメートル程度くぼみ0.3メートル程度の河原石の束石が置かれ、束柱が配置されています。基壇の南側を除く周囲には、にぶい黄褐色土(2、新しく入れられた土)が入れられ基壇は緩やかな傾斜となっており、外陣の西側には内陣、外陣の周囲(東、南北側)に回廊の束石が置かれ束柱が配置されています。
基壇に設けた調査区内からは、遺物等は確認できず特別な地業も確認できませんでした。現状地盤の地層堆積状況は、にぶい黄褐色土(3、層厚0.3メートル)でその下は、河川堆積層(4)と考えられる礫砂層です。
護摩堂礎石の様子(東より)
「火」の文字の書かれた礎石
十字の墨書きがある礎石
遺跡名 | 調査件数 | 調査面積(平方メートル) |
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貝塚寺内町遺跡 | 3 | 14.200 |
加治・神前・畠中遺跡 | 3 | 21.950 |
沢城跡 | 2 | 9.940 |
水間寺遺跡 | 1 | 39.000 |
水間二ノ戸遺跡 | 2 | 6.530 |
半田北遺跡 | 1 | 3.240 |
王子遺跡 | 1 | 18.850 |
小瀬五所山遺跡 | 1 | 18.375 |
遺跡外 | 1 | 3.400 |
合計 | 15 | 135.485 |
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更新日:2020年05月28日