現在の位置

3ページ

更新日:2020年05月28日

以後、貝塚町では市制施行を具体的に検討するようになりました。1941年(昭和16年)11月29日には、翌1942年4月1日をもって市制を施行することを求めて、当時の内務大臣であった東條英機に上申しました。

ところが、貝塚市制の実現は難航しました。その一つの理由は同時期に進められていた岸和田市の市域拡張でした。岸和田市では、当時合併を検討していた春木町、山直(やまだい)町、南掃守(みなみかもり)村に貝塚町を加えた大合併構想が市議会で決議され、大阪府もこれを促すという状況にありました。

また、太平洋戦争開戦直後にあった内務省は、新市設立の抑制を目指すようになっていました。そのため市制施行に関する内規が変更され、これまで3万人とされてきた現住人口の基準が5万人に引き上げられたことで、貝塚町は新基準から外れることとなりました。

しかし貝塚町はあくまでも単独市制をのぞみ、しばしば府に陳情するなどしてその決意は示されました。こうした努力の結果、貝塚町は「人口は四万七千で立市の資格に満たないわけではあるが、工場地帯のめざましい膨張と市として恥ずかしからぬ各種施設を考慮して人口によらず」、例外的に市制施行を認めることが決定されました。こうして、1943年(昭和18年)5月1日、貝塚市は全国で206番目、大阪府では10番目の市として誕生しました。貝塚市の発足にともない、6月10日には初の市議会議員選挙が実施され、7月19日には前貝塚町長であった佐々木仙太郎が初代市長に就任しました。

木島村編入当時の貝塚町全図の写真

木島村編入当時の貝塚町 注意:『昭和十三年版貝塚町勢要覧』(1983年)より

平成25年度貝塚市郷土資料展示室企画展のお知らせ「貝塚市の70年写真展3-昭和の貝塚-」展

昭和期(昭和20年代後半以降)の市内のようすを写真を通じて紹介します。

会期:平成25年5月11日(土曜日)~6月30日(日曜日)
会場:貝塚市郷土資料展示室(貝塚市民図書館2階)
開室時間:午前9時30分~午後5時
観覧料:無料
休室日:毎火曜日、5月21日(水曜日)

この記事に関するお問い合わせ先

教育部 文化財保存活用室

電話:072-433-7126
ファックス:072-433-7053
〒597-8585
大阪府貝塚市畠中1丁目17番1号 本館5階

メールフォームによるお問い合わせ