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更新日:2020年05月28日

平成23年度の発掘調査は、平成24年1月現在、遺跡内の確認・発掘調査を15件、遺跡範囲外の試掘調査を6件実施しました。今年度は宅地造成や住宅建築件数が減少しており、昨年度の同時期(17件)と比べると4件の増加にとどまっています。

王子遺跡の調査では、自然流路からサヌカイトという石で作った石器の破片を発見しました。新井・鳥羽遺跡の調査では、土坑(穴)の中から、中世の瓦器椀(がきわん、瓦のような黒く光沢のある焼き物)がほぼ完形の状態で1点出土しました。貝塚寺内町遺跡の調査では、江戸時代頃の備前焼の甕を発見しました。下の写真は破片をつなぎ合わせているところです。残念ながら底の部分から高さ60センチメートルくらいまで復元するのがやっとでした。昨年度に続き願泉寺境内の調査を2回実施しており、土坑、堀の発見(願泉寺境内の発掘調査)が大きな成果です。また、その他の遺跡調査では、瓦器、土師器(はじき)などの遺物が出土していますが、遺構は確認できませんでした。遺跡範囲外の試掘調査では、遺物の出土もなく、遺構などを発見することはできませんでした。

王子遺跡から出土した石器の破片の写真

石器の破片(王子遺跡)

新井・鳥羽遺跡から出土した瓦器椀の写真

新井・鳥羽遺跡から出土した瓦器椀

堀内から出土した瓦の写真1

堀内から出土した瓦1(願泉寺境内の発掘調査)

堀内から出土した瓦の写真2

堀内から出土した瓦2(願泉寺境内の発掘調査)

備前焼の甕復元のようすの写真

備前焼の甕復元のようす(貝塚寺内町遺跡)

平成23年度(2011年度)発掘調査一覧表(平成24年1月末現在)
 遺跡名  調査件数  調査面積(平方メートル)  遺跡名  調査件数  調査面積(平方メートル)
 貝塚寺内町遺跡  2  5.250  新井ノ池遺跡  1  12.500
 加治・神前・畠中遺跡  3  8.535  新井・鳥羽遺跡  1  4.500
 王子遺跡  1  67.750  新井・鳥羽北遺跡  1  4.200
 王子遺跡・地蔵堂遺跡  1  25.000  海塚遺跡  1  3.600
 明楽寺跡  1  36.140  小瀬五所山遺跡  2  39.36
 澱池遺跡  1  3.750  遺跡外  6  30.600
 合計  21  241.185
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