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更新日:2012年03月29日

当時の岸和田藩主岡部長備(おかべながとも)はこの水間寺の火災を大いに嘆き、息子長慎(ながちか)とともに二代にわたってその再建に尽力しました。再建にあたっては、巨額の寄付金が集められたことが当時の記録からうかがえます。

こうした結果、およそ30年後の文化8年(1811年)に本堂が再建されました。現在、水間寺には同年3月26日付の棟札2枚と「金堂上梁之槌」と書かれた木槌1点が残されています。棟札のうち1枚には、観音院の僧侶や水間村の庄屋、水間寺の寺僧らのほか、本堂再建に関わった多くの人々の名前が記されています。「再建掛」(さいけんがかり)として岸和田藩の勘定奉行や地方役、また「勧化掛」(かんげがかり)として藩領内の有力な庄屋、「工匠棟梁」(こうしょうとうりょう)や「木挽」(こびき)・「日雇」(ひやとい)を含めると計60名の名前が確認でき、当時の岸和田藩をあげての再建事業であったことがわかります。

その後、文政年間(1818~31年)には三重塔(貝塚市指定文化財)も再建されました。この時期に再建された本堂や三重塔は、現在も水間寺の境内伽藍を構成する中心的な建造物となっています。 

本堂再建棟札(部分) 

平成23年度貝塚市郷土資料展示室特別展のお知らせ「水間寺の歴史と寺宝」 

現在、貝塚市郷土資料展示室では、上記特別展を開催しています。本展では、水間寺が所蔵する宝物を中心に、今回紹介している文化8年(1811年)の本堂再建に関する資料も紹介しています。ぜひこの機会にご観覧ください。

会期:平成24年2月4日(土曜日)~3月25日(日曜日)
会場:貝塚市郷土資料展示室(貝塚市民図書館2階)
開室時間:午前9時30分~午後5時
観覧料:無料
休室日:毎火曜日、3月21日(水曜日)

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