土生遺跡中世墓出土青磁碗・土師器皿・銭貨
土生遺跡中世墓出土青磁碗 1点
土生遺跡中世墓出土土師器皿 5点
土生遺跡中世墓出土銭貨 5点
青磁碗
土師器皿
銭貨
はぶいせきちゅうせいぼしゅつどせいじわん・はじきさら・せんか
種別
考古資料
所有者氏名
貝塚市
所有者住所
貝塚市畠中1-17-1
時代
鎌倉時代
指定年月日
平成18年11月10日
土生遺跡は、津田川右岸に位置し、岸和田市域にまたがる遺跡で、主に弥生時代中期から古墳時代前期を中心とする、中世にかけての複合遺跡です。
青磁碗・土師器皿・銭貨は、中世の土坑墓(どこうぼ)より一括で出土したものです。
土坑墓は、長軸1.2メートル、短軸0.64メートルの規模を測ります。遺物の出土状況により、頭位は西と考えられます。
青磁碗は、口径16.5センチメートルを測り、ほぼ完形です。これは中国の龍泉窯系のもので、鎌倉時代に位置づけられます。
土師器は、直径13.8センチメートルの皿1枚と直径約8センチメートル前後の小皿4枚が一括で出土しました。京都系の薄手土師器で、精巧なものです。
銭貨は、5枚一括が錆により接着した状態で出土しており、銭種は皇宋通寶(こうそうつうほう)2枚と開元通寶(かいげんつうほう)1枚が確認できます。
これらの出土遺物は、中世における副葬品の様子を示しています。橋本遺跡出土の青磁碗と青磁皿(貝塚市指定文化財)は惣墓(そうばか)における副葬品ですが、惣墓以外での地域墓制の在り方を考えるうえで重要な資料です。
皇宋通寶
中国北宋(ほくそう、960年~1127年)時代に鋳造された銭貨の一つ。のちに輸入銭として大量に日本に輸入され、国内で流通した
惣墓
中世、とくに南北朝時代から戦国時代にかけて成立した「惣」と呼ばれる農民の自治組織が築いた集団墓地
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更新日:2019年06月17日