現在の位置

感田神社

更新日:2019年12月09日

感田神社 建造物群12棟

感田神社神門の外観写真

感田神社神門

感田神社参集殿の外観写真

感田神社参集殿

かんだじんじゃ

種別

登録有形文化財(建造物)

所有者氏名

宗教法人 感田神社

所有者住所

貝塚市中町10-1

時代

〔一之社(琴平神社)本殿〕安永2年(1773年)

〔三之社(神明神社)本殿〕・〔四之社(住吉神社)本殿〕・〔五之社(春日神社)本殿〕万延元年(1860年)

〔神輿蔵〕明治中期

〔神楽殿〕昭和29年(1954年)

〔神馬舎〕宝暦8年(1758年)

〔参集殿〕明治15年(1882年)

〔齋館〕昭和10年(1935年)

〔神門〕安永9年(1780年)

〔土塀〕江戸後期

〔南門〕明治22年(1889年)

構造

〔一之社(琴平神社)本殿〕木造平屋建、瓦葺

〔三之社(神明神社)本殿〕木造平屋建、瓦葺

〔四之社(住吉神社)本殿〕木造平屋建、檜皮葺

〔五之社(春日神社)本殿〕木造平屋建、檜皮葺

〔神輿蔵〕土蔵造平屋建、瓦葺

〔神楽殿〕木造平屋建、瓦葺

〔神馬舎〕木造平屋建、瓦葺

〔参集殿〕木造平屋建、瓦葺

〔齋館〕木造平屋建、瓦葺

〔神門〕木造二階建、瓦葺

〔土塀〕土塀、瓦葺

〔南門〕木造、瓦葺

登録年月日

平成20年10月23日

 

祭神は天照大神(あまてらすおおみかみ)、素盞鳴尊(すさのおのみこと)、菅原道真(すがわらのみちざね)。貝塚寺内の産土神(うぶすながみ)。

創建年代は明らかではありませんが、海塚村(かいづかむら、現在の貝塚市海塚)の牛頭天王社と堀村(同堀)の天神社から祭神を勧請(かんじょう)し、陶器のほこらを造ったのが始まりだといわれています。慶安元年(1648年)に本社などが再建され、境内にあった神宮寺(じんぐうじ)である天台宗寺院「宗福寺」(そうふくじ)の住職が神事にあたるようになりました。

当初は「感田瓦明神」と称しましたが、明和5年(1768年)に大明神の号を授けられ「感田瓦大明神」と公称するようになりました。文化10年(1813年)、落雷により本殿などが焼失しましたが、翌年には再建されました。明治元年(1868年)、明治政府の神仏分離政策により宗福寺は廃寺となり、新たに神職がおかれました。同5年(1872年)には郷社となり、同40年(1907年)には貝塚町北にあった海幸神社を合祀(ごうし)しました。昭和20年(1945年)7月の貝塚空襲では、本殿、神饌所(しんせんじょ)、神楽殿(かぐらでん)、潜戸神社(くけとじんじゃ)が全焼、神馬舎(しんめしゃ)が一部被災しました。

神馬舎の神馬は、神馬舎と同時期の宝暦8年(1758年)に岸上武左衛門(きしがみぶざえもん)により製作され、文化7年(1810年)に彩色がほどこされたことが、残されている奉献木札から判明しています。一之社(琴平神社)本殿と神門は安永年間の建立で、いずれも精巧な装飾が施されています。特に神門は、大阪府下でも数少ない楼門形式で、大阪府近世社寺建築調査の際に実測調査が行われ、大工種子島勘左衛門(たねがしまかんざえもん)らが建立に関わっていることが判明しています。三之社・四之社・五之社の各本殿は小規模ながら幕末期の建立、参集殿は明治期の建築ですが、座敷には二間の床の間が設けられるとともに四周に長押(なげし)を回して格式を整えるなど江戸時代の形式をよく伝えています。

これらのほか、境内には50年以上経た建築物として南門、御輿蔵(みこしぐら)、齋館(さいかん)、神楽殿があり、敷地境には古式を伝える土塀が残されています。さらに、境内に残る濠(ほり)は貝塚寺内の環濠の一部で、社殿や鳥居、灯籠、築地などとともに、同神社の景観を構成する貴重な遺跡と言えます。

天照大神

古事記や日本書紀にあらわれる日本固有の神で、皇室の祖神として崇拝されたきた日の神。伊邪那岐(いざなぎ)命の娘で、弟である素盞鳴尊の粗暴なふるまいを怒って天の岩屋戸に隠れた神話などで有名

素盞鳴尊

古事記や日本書紀、風土記にあらわれる日本固有の神。伊邪那岐命・伊邪那美(いざなみ)命の子で、天照大神の弟とされる

菅原道真

平安時代の公家で、学者。学問の神「天満天神」としてあがめられる

産土神

その土地に住む人びとが共通の守護神として祀る神

勧請

神仏の分身、分霊を他の場所に移しまつること

神宮寺

神社に付属して置かれた寺院

合祀

ある神社に祀っていた祭神を、他の神社に移して一緒に祀ること

長押

柱と柱との間を、柱の側面から水平に打ちつけた材木のこと

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