孝恩寺石造五輪塔
孝恩寺石造五輪塔 1基
孝恩寺石造五輪塔(画像中央)
こうおんじせきぞうごりんとう
種別
有形文化財(建造物)
所有者氏名
宗教法人孝恩寺
所有者住所
貝塚市木積798
時代
室町時代 貞和4年(1348年)
指定年月日
昭和45年2月20日
木積(こつみ)の孝恩寺は、明暦元年(1655年)に孝恩上人によって創建された浄土宗知恩院末の寺院です。現在の本堂である観音堂(釘無堂)は、もとは深谷山観音寺という寺院の観音堂でしたが、大正3年(1914年)孝恩寺が合併し、昭和36年(1961年)より同寺の本堂となりました。観音寺は、奈良時代の神亀3年(726年)に行基(ぎょうき)によって開創されたとされる寺院ですが、天正13年(1585年)の羽柴(豊臣)秀吉による紀州攻めに際して伽藍(がらん)や持仏の大部分が焼失し、残された観音堂と持仏は木積村の人々によって守られてきました。
孝恩寺の五輪塔は和泉砂岩製で一重の基壇上に立ちます。各輪正面に梵字(ぼんじ)(胎蔵界大日種子〈たいぞうかいだいにちしゅじ〉)を刻しており、地輪中央の梵字の右に「貞和二二年戊子」、左に「七月十四日」と刻します。この五輪塔は、国宝観音堂や重要文化財仏像群とともに、廃観音寺の遺物と思われ、建立の年代が明らかな五輪塔として貴重なものです。
伽藍
寺院の建物の総称
梵字
サンスクリットとよばれる梵語を表記するために使用された古代インドの文字
胎蔵界大日種子
仏教の世界観で理の世界とされる「胎蔵界」の中心本尊である大日如来をあらわす1字の梵字「アーンク」のこと
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更新日:2021年03月19日