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貝塚三夜音頭

更新日:2020年06月01日

貝塚三夜音頭

貝塚三夜音頭 踊り手の写真

貝塚三夜音頭

貝塚三夜音頭 太鼓打ち手の写真

かいづかさんやおんど

種別

無形民俗

所有者氏名

貝塚三夜音頭継承連絡会

所有者住所

貝塚市近木町

指定年月日

平成10年2月23日

 

さんや音頭は、戦前まで泉州地域海岸部の各地で行われていた盆踊りで、泉南地域に河内音頭や江州音頭がもたらされる以前の盆踊りのかたちを残すものです。貝塚では旧貝塚寺内町地域に残っています。貝塚のものは、天正11年(1583年)に本願寺11世顕如が貝塚に本願寺を移したことを祝い、民衆が三日三晩踊り明かしたことが起源とされています。貝塚で「さんや」に「三夜」の字をあてるのはこれにもとづくものと考えられます。明治初期までは願泉寺境内で、その後南町の浜辺などで踊られていましたが、現在は感田神社境内で8月のお盆の時期に2日間連続で踊られています。

音頭は“さんや”と呼ばれる短い一口音頭を囃子(はやし)でつなぎ、何回も続けていきます。音頭取りは主に女性で、歌詞は貝塚の名所をおりまぜたものなどたくさんあります。囃子はやぐらの上で主に男性が行います。音頭の合間と音頭と音頭のつなぎに比較的長く入れます。踊りは輪踊りで、願泉寺境内や南町の浜辺で踊られていたころはやぐらからはなれた場所で踊りましたが、現在はやぐらを取りかこむ形になりました。太鼓は締太鼓で、打ち手は男性が行い、「ブチ」というレンガ状の木片により、音頭に合わせて太鼓のまわりを踊りながら打ちます。この独特の打ち方を「チョンガケ」といいますが、打ち方が難しく、体力も必要で、後継者の育成が難しくなっています。

貝塚三夜音頭は、ほとんどの地域で盆踊りが河内音頭や江州音頭に代わった中で、地域独自の形態を残してことは大変貴重です。また、地元の婦人会が中心となって保存継承活動を展開していることからも高く評価できます。

囃子

日本古来の芸能で、演技の拍子をとり、または気分を出すために奏でる音楽

締太鼓

両側の皮面の縁をひもで結び、胴に締めつけた太鼓

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