「かいづか家族の日」コンクール表彰式 市では、11月の第3日曜日を「かいづか家族の日」とし、今年は11月16日に作品コンクール表彰式を開催しました。  家族にまつわるエッセイ・写真・絵画作品を募集し、3部門応募総数499作品の中から合計31作品が入賞されました。  多くの方にご応募いただき、ありがとうございました。 問合せ先:社会教育課電話072-433-7125 写真部門最優秀賞 孫達からのプレゼント 三井直子様 審査員:縣尚平様(写真館館主) 最優秀賞の作品は、古希のお祝いということで祖父母のために孫達家族が集まって動画をとっている場面です。孫達の表情からもその場の楽しそうな雰囲気が伝わってきます。背景も上手に構成され、バランスよくまとめられた非常に良い作品です。  その他にも楽しい、うれしいという気持ちが伝わる笑顔が素敵な作品や、子どもを抱く手に温もりを感じる作品、一瞬の表情をとらえた作品、きょうだいの仲の良さが上手く表現された作品などが数多くありました。 エッセイ部門最優秀賞 はなれていても家族 及川那奈様  「早くしなさい。おそいよ!」することがおそいわたしに、お姉ちゃんがいつも言います。わたしには、十二才年上のお姉ちゃんがいます。お姉ちゃんは、まるで小さいお母さんのよう。「もーうるさいなー」わたしも言い返すので、ついけんかになってしまうこともありました。  そんなお姉ちゃんが、大学を卒業して就職が決まったので、家を出てひとり暮らしをすることになったのです。お姉ちゃんが家を出てからは、今までより家の中が静かになり、テレビの音しか聞こえない時もありました。今までうるさいと思っていたお姉ちゃんの言葉が少し恋しくなって、さみしく思うことも少なくありません。わたしは心の中に穴があいたような気持ちになりました。  そんなある日、お姉ちゃんが久しぶりに帰ってきたのです。わたしはとてもワクワクしてテンションが上がり、帰ってきたお姉ちゃんに走り寄り抱きついてしまいました。するとお姉ちゃんは、「ちょっと暑いからやめて」と言いました。またおこられた。と思ったその時、お姉ちゃんはわたしの肩を引きよせて「ぎゅー」としてくれたのです。わたしは顔面の力がぬけたみたいに笑顔になりました。そして、ちょっとなみだ目になりながら、そっとお姉ちゃんの右うでにしがみつきました。  どんなにはなれていても家族。言葉がなくても心が通じ合ってるね。やっぱり家族っていいな。 エッセイ講評 審査員:吉村萬壱様(芥川賞作家)  最優秀賞の作品は非常に文章が上手でした。いつも一緒にいたお姉ちゃんが就職して家を出た寂しさを「テレビの音しか聞こえない時もありました」と短く効果的な文章で表現しています。また、帰ってきたお姉ちゃんに抱きついたら、時間の経過があっていつもどおりとは一瞬いかなかった。でも、お姉ちゃんが「ちょっと暑いからやめて」といつもの感じで言い、その後で肩を引き寄せて「ギュー」としてくれました。その「ギュー」という表現に非常に感銘を受けました。離れて初めてわかる家族の存在感、それを本当によく表している一言だと思います。非常によかったです。  その他の作品も家族の温かさやその中での成長を感じさせるもの、家族の在り方を考えさせてくれるものがたくさんありました。今回入選した10作品はタイトルや本文の中に、確実に心に残る一行があり、どれもそれぞれ印象的な素晴らしいエッセイでした。 絵画部門最優秀賞 わたしたちをぎゅうするママ 田代望実様 絵画講評 審査員:幾田邦華様(一般社団法人元展美術協会理事長)  今年、絵画の部には、過去最高の283点の応募がありました。どの作品も一生懸命描かれており、子どもたちは「家族が大好き、絵を描くのも楽しい!」という印象を受けました。今年は関西万博の年で、それに関する作品も沢山ありました。子どもたちが感じたことや経験したことを「絵に描いてみたい」という気持ちは、豊かな情操教育の重要な一歩につながるため、とてもうれしく思いました。  最優秀賞の作品は、お母さんが子どもたちをぎゅっと抱きしめるという、愛情が最も高まる瞬間を優しい色づかいと楽しい表現で描かれた素晴らしい作品です。「絵は心を映し出す鏡」という言葉があります。皆さんの家族への想いが絵に映し出されていて、温かい気持ちになりました。  子どもの頃は感性が豊かに育ちます。「絵を描くのが好き」という気持ちをこれからも大切にしてください。貝塚市の未来ある子どもたちが、絵画を通して想像力を育み、心豊かに育つことを願っています。