は じ め に    我が国は、総人口が減少する中で65歳以上の高齢者の割合が令和2年10月現在で28.9%に 達し、21%を超えると超高齢社会と言われる状況にあります。今後も高齢化率は上昇を続ける と推計され、要介護高齢者の増加や介護期間の長期化等により、介護の需要が一層増加するこ とが見込まれています。  本市においても、総人口は減少傾向にありますが、高齢化率は上昇を続け、「団塊の世代」が 75歳に達する令和7(2025)年には28.2%に達し、介護の需要は増加、多様化することが予測 されます。  こうした中、介護保険制度は創設から22年目を迎え、社会情勢の変化に応じて様々な改正が 行われ、介護サービスの充実、認知症対策、医療と介護の連携による体制・仕組みづくり等に より、高齢者の方々を社会全体で支えていく社会保障制度として定着して参りました。  一方で、高齢化率の上昇を反映した要支援・要介護認定者数の増加により、給付費の増大と 介護人材不足に直面しており、制度の持続可能性を確保していくことが重要な課題となってい ます。  また昨年は、我が国を含む全世界が新型コロナウイルス感染症拡大という未曽有の事態に見 舞われました。人々の生活様式は一変し、多くのイベントや社会活動が自粛、延期されました が、介護サービスの提供は高齢者やその家族の生活を支え、高齢者の健康を維持する上で不可 欠なものであることから、介護事業所や高齢者施設において最大限の感染症対策を講じながら 継続されました。  このたび策定しました、「貝恷s高齢者福祉計画・第8期介護保険事業計画」(令和3(2021) 年度〜令和5(2023)年度)では、これまで進めてきた取組みをより一層推進するため、本計 画の基本理念である「高齢になっても、介護が必要になっても、安心して暮らせるまち」を継 承しつつこれまでの計画を検証し、高齢者を取り巻く社会環境や高齢者ニーズの変化を踏まえ、 今後3年間の各施策の方向性を取りまとめています。  計画の着実な実施に向けて、地域包括ケアシステムのさらなる深化・推進を図り、介護予防 の推進、生きがいづくりの取組み、地域で支え合いともに暮らしていくための仕組みづくりの 支援を行うなど、本市の総合計画の基本理念である「魅力かがやき 未来へつなぐまち 貝怐v の創造に努めて参ります。  最後になりましたが、本計画策定にあたりご尽力を賜りました貝恷s介護保険事業計画等推 進委員会の皆様に心より感謝申し上げるとともに、アンケート調査にご協力いただきました市 民の皆様に厚くお礼を申し上げます。    令和3年3月                        貝恷s長   藤 原 龍 男 1